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「人間性の回復」をキャンプから学ぶ
キャンプがなぜ人気になっているのか。
いまならわかる気がする。
山梨県の紅葉台キャンプ場にきた。
初キャンプ、ほぼ初山梨県。
都内から2時間ほどで行ける距離ということも知らなかった。
キャンプ場は、西湖のそばにある。
西湖の水の透明さと静かさで、すでに心が現れた気分。
キャンプ場につき、まずは一からタープを組み立ててみる。
タープとは自宅でいうリビングで、テントは寝室らしい。
今回はデイキャンプなので、タープのみを使用。
コンコンコンと、リズムよくトンカチを地面に向かって叩く音が可愛らしく、自然の中に自分だけの秘密基地ができあがる感覚もうれしい。
ソロキャンプと呼ばれるおひとり娯楽が流行っているのも納得。
自宅とは別に、とっておきのお気に入りの空間ができた。
特別な調理はしていないのに、食事も格別だ。
都内のおしゃれなお店で食べるアヒージョより、
冷凍された具材を火にかけ、
その場で切ったフランスパンと一緒に食べるアヒージョの方が何倍もおいしく感じるし、
小さめなステンレスであたためた鍋のうまみが、
冷え切ったつま先まで沁みわたっていく。
冷たい空気の中で、はふはふと白い吐息が広がるのを見あって笑う、
それだけでたのしい。
自然ってすごいなぁ。
求めていたのを待っていたかのように包んでくれる。
便利とはほど遠い世界が、
誰もが手にしたい究極の正解だと思わせる。
肯定感やポテンシャルをあげる神秘さがあり、
こんな空間にいたら、短編小説だって書けちゃうんじゃないかとすら錯覚するし。
そして、知人から聞いたスノーピーク社が掲げる「人間性の回復」というビジョンに、心から共感する。
誘惑や偽りが多い社会の中で、
本質的に正しいことを自分で判断することが難しくなっていると思う。
自分はどう在りたいか、どんな人生にしたいか、
自然は、原点に還してくれる教えになる。
いまこうやって文章を書いているのも、
自然のちからに後押しされているからなのは間違いない。
息を吸って吐くだけで、本当に気持ち良い。
次は泊まりがけで来ると決めた。
キャンパーと名乗れる日がくるまで、
こつこつと各所の自然を堪能しにいこう。
ところでまずは、運転免許を取りにいこうかな。