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日本発祥?Lo-fi Hip Hopはなぜ世界中で愛されるのか

あなたはLo-fi Hip Hopという音楽ジャンルをご存じですか?
Lo-fi Hip Hopはインターネットを中心に人気を集め、ここ数年間で最も伸びている音楽ジャンルと言っても過言ではありません。

近年は日本の若者の間で「チル」「エモい」なんて言葉が使われているように、情緒的で落ち着いた雰囲気の世界観が様々な分野で人気を集めています。
そしてLo-fi Hip Hopはそんな世界観を音楽で体現するかのような存在なのです。

しかしその起源やサウンドは奥が深く、決して「エモい」という言葉だけでは片付けられないほどの魅力を秘めているLo-fi Hip Hop。
今回はそんなLo-fi Hip Hopの世界をご紹介します。


Lo-fi Hip Hopとは?

Lo-fi Hip Hopはスローテンポで、のんびりとしていてヨレたような心地の良いサウンドが特徴です。


定義としては、「ジャズなどをサンプリングの元ネタとして、それを意図的に汚したヨレたトラックで構成される音楽」といったところでしょうか。


しかしこの定義も年々曖昧になってきており、落ち着いてリラックスできるトラックを総称してLo-fi Hip Hopと呼んでも差し支えないかもしれません。

こうした特徴を持った音楽は古くから存在していたが、「Jazzy」「Chill」などと呼ばれ呼称が明確ではありませんでした。
しかし2013年頃、突如としてLo-fi Hip Hopというジャンルは確立されるのです。


Lo-fi Hip Hopはなぜ流行した?

きっかけはインターネットラジオ局「Chillhop Music」が制作した1つのプレイリストでした。

Chillhop Music」は2013年4月23日に『a lo-fi chill beats』と題したプレイリストを公開します。

これは現在で言うLo-fi Hip Hopに分類される楽曲が多く収録されており、このプレイリストはインターネット上で人気を集めていきます。

するとそれ見たユーザー達は、少しでも人気にあやかろうと「Lo-fi」と名前を付けた類似の動画を数多くアップロードしていきました。

Youtubeの検索結果がライブ・ストリーミング配信を上位に表示する仕様だったため、ユーザー達は再生回数を稼ぐために「Lo-fi Hip Hop」というタイトルを付けられたライブ・ストリーミング配信を次々と投稿します。

延々と音楽を垂れ流し続けるライブ・ストリーミング配信は、作業用BGMとして優秀なLo-fi Hip Hopとの相性が良く、チャンネルの増加と共にリスナーも急増していきました。

こうしてLo-fi Hip Hopは急速に発展していったのです。


実は日本発祥?

Lo-fi Hip Hopのサウンドの起源は明確にされていませんが、Lo-fi Hip Hopの父と呼ばれる人物は2人います。

1人はアメリカ出身のトラック・メイカーである「J Dilla」。もう1人は日本出身のトラック・メイカー「nujabes」です。

そう、実はLo-fi Hip Hopの起源は日本だという説があるのです。

nujabesは「海外で最も再生された日本人アーティスト」で3位に入るなど、海の向こうで絶大な支持を集めています。

不幸にも2010年に36歳の若さで交通事故により他界してしまいましたが、今なお人気の衰えない伝説のトラック・メイカーです。

nujabesは生前にインタビューをほとんど受けず、初めは国籍すらも非公表にしていたため、非常にミステリアスな雰囲気をまとっていました。

さらにnujabesとJ Dillaは同じ1974年2月7日生まれであり、亡くなった日も近かったことから、海外のLo-fi Hip Hopファンの間では神格化されているようです。


Lo-fiに溶け込む日本のアニメ

Lo-fi Hip HopはYoutubeという媒体で発達したためか、常にそのイメージに沿った映像と共に投稿されてきました。

そしてその映像に多く使用されるのが、日本のアニメーション作品です。これもNujabesの影響と言われています。

発端は2004年にフジテレビで放映されたテレビアニメ「サムライチャンプルー」のテーマソングをNujabesが担当したことに始まります。

「サムライチャンプルー」は日本ではそこまで有名ではないですが、海外では江戸時代の日本を描いた異国感が受け、ワンピースやドラゴンボールと並ぶほどの人気アニメとなっています。

Lo-fi Hip Hopが流行した際、そのサウンドにNujabesを連想したリスナーは多かったでしょう。

そこに「サムライチャンプルー」の存在もあり、Lo-fi Hip Hop=日本のアニメという認識が強まったと思われます。

偶然とはいえ、Lo-fi Hip Hopの映像に使われるようになった日本のアニメたち。

もしかしたらLo-fi Hip Hopがきっかけで日本のアニメに興味を持ってくれる外国人がいるかもしれませんね。
日本人としては非常に喜ばしいことです。


まとめ

いかがでしたか?

インターネット上で多くの人々を巻き込みながら急速に発展してきたLo-fi Hip Hopですが、まだ生まれたばかりの音楽ジャンルであるため、特に日本ではまだマイナーなジャンルであると言わざるを得ません。

しかし、実はソニーなどの大手レーベルがLo-fi Hip Hop注目しているという話もあり、これからさらに広がっていく可能性を秘めているのも確かです。

今後の動向に注目しつつ、これからもLo-fi Hip Hopのディープな世界を楽しんでいきましょう。


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