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入院とは我慢すること。



ドレーン生活

 術後1日目の夜に点滴を抜いてもらって、少し身軽になりました。術後4日目くらいまでは、ドレーンがついたまま。ドレーンが抜けるまでは、薬を飲んでもあまり効いている感じがしませんでした。鈍い痛みで、特に痛むのは飲み込むときと首を動かすとき。痛み止めを飲んでも痛みはゼロにはならないし、薬が切れてくるとそれなりに痛かったです。起きている間は毎食前に痛み止めを飲んでいたので少し楽なのですが、しんどいのは明け方。寝ている間に薬の効果が切れて、ズキズキとした痛みを感じて目覚めることもありました。
 そして、あまり首を動かせないので起き上がるのも一苦労。横を向いて、上になっている方の手でマットレスを押して身体を起こした後、下側の手でもマットを押して起き上がっていました。文章で説明するのが難しいです。思わず「よっこいしょ。」と言ってしまうこともあって、これまで何不自由なく寝起きできていたことに感謝していました。「ドレーンが抜けたら、かなり楽になるよ。」と看護師さんが言っていたので、もう少しの辛抱だと思って上手に痛み止めを使いながら耐えていました。

お粥を卒業したい

 お粥がどうしても苦手で。どのくらい苦手かというと、子どもの頃から風邪をひいたときにはうどん以外食べなかったくらい。どれだけ具合が悪くても、お粥は拒否してきました。
 入院中にお粥が嫌だった理由は他にもあります。常食の献立は廊下に貼られていますがそれ以外の食事形態では献立が掲示されていないので、運ばれてくるまでおかずが分かりません。個別に献立が付いてこないから、何を食べているのか何となくでしか分からない。小さな疎外感のようなものがありました。朝ご飯もお粥だったので、3食お粥。好きじゃないものを食べるのは結構しんどかったです。 
 そんなわけで、「お粥から普通のご飯にしてください。」と言える機会を窺っていました。飲み込みには問題なく、しっかり噛めていたので希望さえ伝えられたら変えてもらえるはず。そう思っていましたが声がなかなか出ずうまく話せないので、自分から言い出せなくて。伝えられないまま術後1日目が終了。術後2日目、日勤の看護師さんがとても話しやすい方だったので、お願いして普通のご飯に変えてもらいました。お昼ご飯にギリギリ間に合う時間に希望を伝えられたので、お昼ご飯から常食に変更。念願だった普通のご飯はとても美味しかったです。

我慢を減らす

 病院によると思いますが、私が入院していたところは希望すれば主食を色々選べるなど柔軟に対応してくれました。その希望を伝えるまでが大変なのですけれどね。入院には、たくさんの我慢が付いてきます。起きる時間、寝る時間、お風呂に入れる時間、ご飯の時間。いつもと違う環境で、決まりの中で生活することになります。すべて決められていることが苦痛な人もいるでしょう。検査も治療も楽しいものではありません。痛いこと、つらいこと、たくさん我慢します。我慢を少しでも減らすことで楽に入院生活を送るのが大切だなと、入院してみて感じました。


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▽ まとめ


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