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傘寿を迎えた父への感謝

今月、私の父、谷藤紅山が傘寿を迎えました。家族みんなで集まり、手作りのメニューとお寿司を囲んで、温かなお祝いをしました。みんなの笑顔があふれるそのひとときは、父がこれまで家族に注いできてくれた愛情を思い返す時間でもありました。

かんぱ〜い!!

父・紅山は、中学校の英語教師として長年生徒たちに寄り添い、退職後もそのエネルギーは衰えることなく、尺八奏者として音楽活動を続けています。また地域の人々に日本の伝統楽器の魅力を伝える「和楽器アンサンブル」の活動にも力を注いでいます。

私にとって、父は人生の師であり、音楽の師でもあります。中学生の頃、父は吹奏楽部の顧問で、私は部員という関係でした。当時、邦人作品を演奏する中で、父からアイデンティティの大切さを教わりました。それは、ただ音楽を奏でるだけでなく、自分たちのルーツや文化を深く考え、感じる機会を与えてくれるものでした。そして、フルートや尺八の基礎を教えてくれたのも父でした。今の私のメインプロジェクト、ホラネロの活動があるのは、父の教えと導きがあってこそです。

私と夫・本田優一郎が活動するホラネロで使っているいくつかの笛は紅山さんが作ってくれたものです。
たとえば短い尺八の構造をもったヒグマの骨笛。この笛を吹くたびに、胸が熱くなるのは父のいきものへの敬愛の念や尺八への想いが込められているからかも知れません。

また、北見市留辺蘂の特産、白花豆の栽培に使われた竹を使った「白花笛」も紅山さんの作です。

こちらは根曲り竹をつかった小さなリコーダー。これも紅山さん作で、水笛としても使えて面白いです。

父とは学校の芸術鑑賞事業や地域のコンサートで共演する機会も多くあります。つい先日、地域交流センター 砂川ゆう で行われたニューイヤーコンサートでも共演しました。ロビーコンサート、休憩中のサロンコンサート、本公演と続くハードなスケジュールにも関わらず、どの瞬間も聴く人を笑顔に変える父の姿には、心から尊敬の念を抱きます。

太田 晃正さんプロデュースの 砂川ゆう ニューイヤーコンサートにて
出演者は 尺八・谷藤紅山、アルトサクソフォン・外川莉緒、パーカッション・坂下潤紀、ホラネロ(谷藤万喜子 本田優一郎)
終演後に楽屋を訪ねてくれた遠軽商工会議所のみなさんと紅山さんを囲んで

傘寿という言葉は、八十を縦に読んだ形からこの漢字が当てられたそうです。また、傘のなかに人の字が四つあるのは、傘を内側から見たときの親骨と受け骨を模しているとか。父の音楽は、まさにこの傘のように包容力があり、人の字がたくさん並ぶように多くの聴衆を包み込んでいます。その音楽を近くで感じられることは、私にとって大きな喜びです。

そして、傘の受け骨のように父の活動を支えている母も今年、傘寿を迎えます。父と母、二人そろって元気でいてくれることが、私たち家族の何よりの願いです。これからも父の音楽が多くの人に笑顔をもたらしてくれることを願って、感謝の気持ちを込めてこの文章を綴ります。

紅山さん、傘寿おめでとうございます。そして、これまでの全てに、心からありがとう!

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