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#1キャリアの始まり【新卒2か月で妊娠し退職】
私のキャリア地獄は、妊娠中から始まった。
バリバリ働きたいというキャリア志向な私は、新卒で営業職に就き、入社後2か月で妊娠した。
会社に対しては入社早々妊娠したことに申し訳なさで一杯だったが、結構大きな会社だったこともあり、最初出遅れてしまうけど出産してから取り返そうなんて思っていた。
甘かった。こぶし大の生クリームが添えられているふわとろパンケーキくらい甘かった。
新入社員研修では優秀な成績を収めることができて、(自分で言うのもおこがましいが)新人賞筆頭と言われていた。研修後即戦力になれるように少しでも知識をつけようと、研修中に合間を見て勉強して合格率30%だった資格も取った。同期のだれよりも仕事への闘志と自信に満ちあふれていたと思う。
そうして過ごしていた新入社員研修は、お腹の子に何かあってはいけないからという理由で途中離脱となった。研修後に配属される支店に、予定より数か月早く出勤し、与えられた私の仕事は誰にでもできる内容の雑務だった。冬には出産を控える社員に、責任のある仕事やいちいち説明が必要な仕事など、面倒なだけなのだ。
これが、何とも屈辱だった。
「こんなはずではなかったのに」
妊娠をしたことは予想外であったが、嬉しかった。大好きな彼と結婚できることも、家族が増えることも幸せだった。
ただ、妊娠したことで、キャリアを失ったという思いでいっぱいだった。男だったらこのタイミングで妊娠しても営業を続けられたのに。これが1年後だったら営業経験も積めたし育休も取れたのに。
人生で一番幸せな時なのに、今しかない幸せを丁寧に味わいたいのに、私の心の中のどす黒い塊がムクムクと膨らんでいく。
結婚も妊娠も、幸せな気持ちだけで迎えたかったなぁ…。
「こんなはずでは、なかったのに」
当時の私は、このどうしようもない感情の唯一の解決策を知っていた。
これから、あのタイミングで妊娠してよかったと思えるようなキャリアを作ることだ。
私の性格上、キャリアを諦めて家庭に入り主婦業に専念することはできない。だから、このどうしようもなく湧き上がってくる悔しさをバネに、行動力に、キャリアを作っていくしかないのだ。
でないと、一生後悔することになると思った。あの時妊娠せず営業職で働けてたら…なんてウジウジしている自分を想像するだけでそんな小さな自分を握り潰したくなった。だから決めた。絶対に、あのタイミングで妊娠してよかったと思えるようなキャリアを作る。
そうして私は会社を辞めた。雑務の仕事をしていると、悔しすぎて、悔しさが悔しさのままでいてしまうから。
こうして大した学歴も、キャリアもない22歳(子持ち)が、理想のキャリアを築くために奮闘する日々が始まったのでした。
***
続きます。
【1社目正社員/営業:身に着けたスキル】
ビジネスマナーの基本
以上
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