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#5何よりも家庭を重視した結果【大嫌いなコールセンターでパート】


こちらの続きです。


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正社員としてフルタイムで働いてみて、仕事と家庭の両立にはそれ相応の覚悟が必要なのだと学んだ。

そもそも夫は私に対して、子どもが小さいうちは家庭にいてほしいという考え方だった。

ただ私がバリバリのキャリア志向で新卒で入社した会社に未練があるのも理解してくれているので、産後正社員で働くことを応援してくれた。

実際に経験してみて、我が家の場合は共働きをすることで家族との時間や家族全員の精神的余裕が少なくなることが「やっぱりキツイね」となったので夫も私も、子どもが小さいうちは私は家庭に重きを置くという方針で決定したのだ。


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いざ、家庭を大切にできる仕事を探してみると、それはもう私が求めるやりがいとは程遠い仕事しかなかった。(そりゃそうだ)

私の中で家庭を大事にするための条件とは、

・子どもの体調不良時に休みをとりやすい

・完全土日祝休み

・夫の休みに合わせて夏休みや年末年始も連休を取得できる

・17時終業で残業なし

という4つだった。

正社員として働いた時に、やりがいを重視して福利厚生は蔑ろにしすぎたので、今回はやりがいに目をつぶって福利厚生の条件を優先して探していこうと思った。


私が思っているよりも求人は出てきて、何社か面談に進んだのだが、その中での失敗エピソードを1つお話させてほしい。

福利厚生の条件もバッチリで、仕事内容もワクワクするようなもので、保育園から徒歩3分という、とても素敵な会社があり、書類選考とスキルテストを通過して1次面接に行った。

社員さんとの1対1の面接だったのだが、その方がまた魅力的で一緒に働きたい!と思っていたら、

「正社員も募集してるんですけどどうですか?」

と聞かれた。私の見切り発車で変化や挑戦が大好きな性格がまたも暴走する。

「ぜひ、正社員として働いてみたいです!」

あれ~~?正社員になったら残業とか大丈夫?社員さんはたまに土曜日も出勤あるってさっき言ってたよ?お給料はいいって言ってたけど本当~~?

と、頭の中で冷静な私の声が聞こえるが、私はワクワクすると止まらないのだ。挑戦せずにはいられなくなる。

そして社長面接を迎えた。

すると社長に「うちの会社はまだ小さいから、1年後どうなるかわからないよ」「うちみたいな小さい会社で働いてても社会的信用は得られないよ」と言われて、この社長の元で働きたいと全く思えなかったのだ。

採用したくないから言ったのかなぁ、とも後日思ったが、その意図で発言したとしても非常に嫌な印象だ。

結果的にその会社とは縁がなく、私が断るまでもなかったのだが、勢いで正社員を志望するのは絶対に辞めようと、心に刻んだ。


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そんな就活を経て私が就職したのは、カスタマーサービスのコールセンターで受電をする仕事だった。

学生時代に7つくらいの職業をアルバイトしたが、その中で絶対に大人になったらやりたくないと、唯一思った仕事がコールセンターだった。

人生、何が起こるかわからない。

学生時代の経験もあったし、パソコンのタイピングも早かったので仕事自体は難なくできた。2か月で新人指導のコーチというポジションについて、5か月目にはサブ管理者の打診もあった。

でも、何ともやる気が出ない。朝起きて、仕事に行こうという気にならない。また今日も7時間電話をとるだけ。長い。何も成長できていないのに時間だけ過ぎていく。という虚無感がすごかった。

家族のため、お金のために仕事をしていた。おかげさまで、家庭は円満だった。だからこの数か月頑張れた。

そのエネルギーが、半年で切れた。

私のエネルギータンクは半年分のようだ。(正社員で働いていた時も半年のタイミングだった。)

違うところに行こうと思った。同じ条件で、違う仕事をしよう。

私は短い日数で転職を繰り返すことで、履歴書に傷ができるのを恐れていた。でも私は見切り発車なりに理由がある。

理由を説明して、就業期間が短くても採用したいと思える経験とスキルを身に着けよう、と開き直っていた。


さて、次は何をしようかな。

新しいことに挑戦すると思うと、遠足の前の日のようなワクワクで朝4時に自然と目が覚めた。そんな朝は決まって自分のやりたいことや理想の生活をノートに書く。それが退職までの私のルーティーンだった。


続きます。







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