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心がときめく一生ものとの出会い方


ときめくものを見つけるのが得意だ。




正確には苦手だったけれど得意になった。

私は無意識に頭の中で考えて取捨選択するクセがあった。これを買うのは損か得か、価値があるのか、何年も使えるのか・・・そう考えて合格したものだけが自分のものになっていた。

けれどそれは頭で考えて出した答えで、間違っていることもしばしば。

買ったことに満足して引き出しに眠ったままになったり、そもそも買ったことすら忘れたり。


本当にときめいたなら忘れることなんてないはずなのにね。


得意になったきっかけは、当時お世話になっていたメンターの一言だった。
悩んでたあれこれを吐き出して気持ちの整理に付き合ってもらっていた時に、こう言われた。


「いつもいつも頭でばっかり考えてるでしょ」



そう言われるまでまるで気づいていなかったけれど、どうやらなんでも頭で考えるクセがついているらしい。


まずはそれを自覚するために、自分の心が動いた瞬間を1ヶ月間メモするようにとアドバイスされた。


嬉しいと感じた瞬間、悲しいと感じた瞬間、綺麗!と心が躍った瞬間・・・


そうして自分の心に目を向けるようになってから、段々ときめくものと出会うことが増えていった。



自分の中にあるアンテナがぴん!と立って、もうこれしかない!ありえない!となる、いわゆる「ビビッときた」が起こる瞬間。


その頻度は決して多くはないし、いつ訪れるのかも分からないけれど、そうやって出会ったものは大事に持ち帰るようになった。


***


先日東京に行った際、ふらりと立ち寄ったグラスウェアのお店でお皿を1つ購入した。

ショーウィンドウから見える、キラキラと光るガラス容器に惹かれて入り、何度も目移りしながらいろんな容器を手に取った。


手に取っては戻し、また手にとっては戻しと何度も何度も繰り返して、ついにこれだ!と思うお皿に出会ったのだ。


そのお皿はかわいい一輪挿しの下に敷いてあった。


おそらく見せたいのはその一輪挿しで、お皿は二の次かなと思ったのだけど見た瞬間にビビッときた。もうこれしかないと思った。


お会計に行く直前、恐る恐る値札を見てみたけれど、全然手が届く金額でほっとした。値札をみてぎょっとして、お財布と相談するのもときめきあるある(笑)だけど今回は大丈夫だった。


無事にお迎えしたそのお皿は食器棚に大切にしまっている。


まだ数回しか使ったことはないけれど、ここぞという時に自分を満たしてくれる大切なものになった。 

ときめいたお皿



ときめくものとの出会いは、何気ない日々にちょっとだけ彩りを与えてくれる。


現代人は忙しい。疲れてる。なんて言われることも多いけれど、そんな忙しない日々に少しでも彩りを感じてくれる人が増えてほしいなと思っている。



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