生活感は「らしさ」の原点
私はインテリアや暮らしのアイデアを練るときはInstagramやPinterestなどの画像を見ることが多い。
雑誌を参考にすることもあるけれど、気になるキーワードで検索すると膨大な量の写真を見れる。そして、好みの写真をコレクトして自分だけの「お気に入りの写真集」が簡単につくることで、アイデアを広げやすい。
現代の技術には感謝してもしきれない。
その中で、「いいな」と思う部屋の写真は少し生活感のあるほうが惹かれることに最近気づいた。
広々としたリビング・ダイニングに有名デザイナーブランドの家具だけが置かれている。そんな空間は美術館のようで美しい。
最低限のものだけで暮らす”ミニマリスト”がブームとなり、Instagramでは”ミニマルな暮らし”として少ない物で暮らす人たちの発信をよく目にするようになった。広々とした部屋に最低限の物だけというのは、余計なノイズを感じずストレスを減らせる。
私もミニマリスト的考えには大いに納得しており、好きなものだけに絞ることで本当に大切にしたいものへリソースが割けると感じている。だから、同じ用途のものはできるだけ減らす、視覚情報のノイズをできるだけ減らす、といった考えで家の中を整えている。
散乱した物たちに囲まれるより整っているほうが間違いなく気持ちがよい。
だけど、「よく使うから出しておく」「その物が可愛いor美しいから見せておく」などその人の暮らしに由来するインテリアや物の配置は、意図的でその人”らしさ”なのではないか。
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今は簡単に整っているインテリアは作り出せる。
簡単にお洒落になるアイテムを紹介している発信もよく目にするし、安価でも揃えることができる。どの写真を見ても「この家具あるやん!」という流行りのデザイナー家具を使えば、なんとなく”いい部屋”になりそうだ。
ただ、それらには自分らしさはあるだろうか。
逆に自分らしさを必要せず、ただ綺麗な部屋で暮らしたい人なら流行りの家具を揃えるだけでもよいかもしれない。
生活感というのは嫌われがちだけど、ちょっとした乱れは日々そこで暮らしているしている証だ。美しさにとらわれ、綺麗なものだけが素敵なのではない。
整いすぎていないもの、ただ”美しさ”だけでない利便性や扱いやすさから選び抜かれたものに家主の生活が滲み出ると思う。ホテルでも美術館でもない居住空間だからこそ生まれる愛しい部分だと思う。
生活感はあなた「らしさ」の原点。
そう思うともっと自由にお部屋づくりができるのではないかと思う。
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