Rp:7 後発率の向上 その2
GEを患者さんにお勧めするにあたってもう一つ注意するべきところは負担額についてだ。
先発品からGEに変更すれば負担金が下がるのはもちろんだが、逆に先発品のままだと負担金が上がる場合がある。
「みなさんは『長期収載品における選定療養』って知っていますか?」
「いわゆる選定療養ってやつですか?なんか最近患者さんから聞かれることもありますね。長期収載品ってなんですか?」
ここでの「長期収載品」とは厚生労働省が定めた一定基準を満たした先発品のことで、具体的には
・後発品が収載されてから5年経過している
・後発品への置き換え率が50%以上である
などが挙げられている。このリストに関してはHPでも確認することが出来る。
『長期収載品における選定療養』のポイントとしては『置き換え率が50%以上である』にあると僕は思う。
これは患者さんへの説明にあたってとても重要なポイントでもある。
「置き換え率50%以上ってことは、今は先発品よりGEのほうが市場に出ているってことだね。これは効果も先発品と変わりないという証明にもなるね。」
「確かに、患者さんとしては効き目が同じで身体に害がないってわかれば『変えてみようかな』って思いますね。
話はそれましたけど、患者さんがこの長期収載品を選んだらどうなるんですか?」
「簡単に言うと、今まで先発品をもらっていたときよりも負担金が高くなるね。」
「え、今までより高くなるんですか?」
「そうだね、いわばペナルティーみたいなもんだよね。しかもこれの驚きなところは医療保険は適応されないんだよ。」