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本よみ日記15

9.4土

家族の体調が見るからに悪く、とうとう来たかもしれないと緊張が走る。病院に検査をしにいき、明日結果が出る。

もしなっていたら私も息子もなるかもしれない。考えただけで体がもうずっしりと重くなる。小雨降るなか、ささっと図書館で返却し予約した本を受け取る。買い出しではいつも買わないようなものが混じり、非常事態に備えはじめているのだなと俯瞰した。

誰かの日記で、一人暮らしのため万が一のために、たくさん食料を買い込んでいると読んだ。夫も私もふらふらで動けなくなったら息子はなにを食べればいいのだろう。最低限の接触とはどのくらいのことなのだろう。ごはんを作る手伝いとか全然させてこなかったことをほんの少し後悔した。夫も私もかかってしまったらもっと後悔するのだと思う。

いろいろ買ったがまだまだ足りない。しかし雨が降っているし、自転車のカゴに入りきらないし、まだ私は動けるしと後向きのまま家に帰った。

落ち着かない時間を過ごすとき、本というのは本当に救いの手であり、親しい友人のようだ。予約した本は「『罪と罰』を読まない」で岸本佐知子、三浦しをん、吉田篤弘、吉田浩美の4人がドストエフスキーの『罪と罰』を読まずに読んでいき、ああだこうだ自由にかつ本気で話し合う遊びをする本であった。4人が「やっぱり読みましょう。読んだらまた話しましょう」というところで私も読むのをやめ、読んでからまた話し合いの頁をめくりたいと思った。

しかし主人公ラスコ(ラスコーリニコフ)がなんだかなあという感じなので、本編を読んで少しでもいいところを見つけたいところだ。

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