夫の厄払いに行った話
「もうこれは神頼みしかねぇ!!」
最近心身ともに弱り切って死にそうな夫の厄を落としに、西東京市にある田無神社に駆け込んだ。
結婚する前にも一緒に来たことがあるらしい、その時はなんで来たんだっけ?
あんまり覚えてなかったけど、境内のご神木である大銀杏を見たら少しずつ記憶がよみがえってきた。当時夫が着ていた派手なシャツの柄がぼんやりと頭の中に浮かんだ。その時も暑い夏の日だった。
一通りさらっとお参りを済ませて、社務所で祈祷内容を紙に記入する。
私は今年本厄(もちろん厄払いは済ませている)、夫は厄年ではないが最近悪いことが続いていると受付の巫女さんに相談したら「除災招福」という項目をすすめられた。なんか良さそう。
今回、私は付き添いという形だったが宮司さんがご一緒にどうぞと言ってくださったので祈祷の時も前列に横並びで座らせてもらった。
「この男、厄年でもないのに厄払いをしに来るなんて相当色々あったんだろうな、ていうか顔死んでるし。」って思ったかどうかはわからないが、かなり気にかけてくれた印象。始まる前も終わった後も、とても優しく声をかけて下さり涙。
祈祷中、一緒に首を垂れていたんだけど、終わった瞬間に両目から涙がぼたぼたッと零れ落ちてびっくり。
結構顔がぐしゃぐしゃになったように感じたけど、他にも祈祷の人がいて続いていたからそのまま涙が乾くのを待った。
蝉の声と参拝している方たちの柏手が響く中、吹き抜ける風がとても気持ち良かった。
ご祈祷が終わって、退場するときに宮司さんが少しお話ししてくれた。
ここの神社にはたくさんの神様が祭られているけど、特に除災の神様が境内の奥に祭られてるので良かったらそちらにお参りしてみてくださいと。
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お参りから2日後、夫が夜寝ているとふいに何かに抱きしめられる感覚になったそうだ。本人曰く「神、来た!」らしい。
よくわからんけど良かった。
お払いやお参りで根本的な解決にはならないかもしれないけど、気の持ちようってやっぱりいちばん大事だと思う。
少しでも良い方に向かうといいな。
みんなが笑って平和に暮らせますように。