〇〇診断についての私なりの考え

 私は骨格ストレートブルベ冬顔タイプエレガント(6タイプ診断ではない、6タイプだとソフエレが近い)である。


キャラメルフラペチーノよりも長い呪文のような言葉が、今や美容界隈では自己紹介に記入することがほぼ必須になっている。

 これらの診断は、私が大学入るか入らないか位に爆発的に流行り、今やだいぶ浸透したような印象がある。
 固定化された流行(ギャルとかエビちゃんファッションとか)はどんどん廃れ、今や多様性の時代。
だからこそ、自分に似合うものを探すのは難しい。
その結果、逆に自分に合う型を探し、そこに自分をはめようとしているのではないだろうか。

 一時期「ブルベ冬=色白美人」みたいな変な風潮があったり、最近は「パーソナルカラーに囚われて好きな服着ないなんてつまらない!」といった論調も復活したり、まあそれぞれの考えがあるなあ、とぼんやり眺めている。



結論から言うと、私はこれらの診断に感謝している。

私の周りには、「診断する前から自分に似合うもの勝手に身につけてた〜」という声が多いのだが、私は全くそんなことはなかった。



パーソナルカラーだが、私は自分のことを完全にイエべ秋だと思っていた。濃い色の方がなんとなく似合うことは分かっていたが、まさか自分がブルベ、しかも冬だとは思っていなかったのだ(ブルベ冬=美人のイメージがあった時期をリアルタイムで生きていたのもある)。

髪の毛は当然よく見る大学生のような茶髪にしていたし、服もビビットカラーや原色は好まず、寧ろ落ち着いたくすみカラーやカーキなどのアースカラーを着ていた。もちろんくすみカラーやカーキは大好きなのだが、パーソナルカラーという観点から見ると完全に悪手である。

 骨格は、薄々ストレートである気はしていた。
元々はハイウエストとか上半身にボリュームのあるデザイン性のある服が好きなのだが、如何せんデブに見える。これはどうしようもなかった。
しかし、オーバーサイズとかずるっとしたものも好きだったのでよく着ていた。骨格という観点から見るとこれも悪手で、冬場は雪だるまだった。

顔タイプは概ね予想通りだった。
面長である自覚はあったし、直線的でも曲線的とも言えない中間の顔だなあとなんとなく思っていた。もしかしてクール…クールカジュアル……?とも思ったが、まあそんなことはなかった。



このように、私は診断という観点から見るとかなり悪手を踏んでいた。

というより、ブルベ冬骨格ストレート顔タイプエレガントと聞いて、皆様はどのような人を想像するだろうか?

私は、色白で黒髪ストレートのものっすごいモードなパリコレランウェイでも歩いてそうな美人を想像する。
つまり、自分からこんな感じに寄せようとは思えなかった。畏れ多いと言った方が近い。「私なんて、こんなの似合わない」



しかし、ベストカラー診断を受けると本当に凄かった。
まあ鮮やかな色の似合うこと似合うこと。
青みと彩度にはバチバチに耐えられる。
むしろ少しでもくすみがあると、肌の色が一気に黄色味を帯び、暗くなるのだ。
今や服を選ぶ時は、「誰が着るねん」と突っ込みたくなるような真っ青とかショッキングピンクとかを選ぶ。大体目が覚めるほど肌が白く見える。
 鮮やかな色に顔が負けないと褒められることがあるが、寧ろくすんでいると本当に顔色が土色になる。クリアウィンターさんのような薄いくすみのない色はまだ着れるが、夏秋のくすみは完全に悪手である。

もちろんカーキもくすみピンクも大好きだ。
でも、自分に似合う色を身につけた時、自分がこんなに美しくなるのだということを初めて知った。



 診断を受けてから、服やコスメを選ぶ時に、いつも診断結果がちらつくようになった。
「これ可愛いけど、ちょっとくすみが強いな」
「これ可愛いけど、私が着たら胸元がデブに見えるな」
諦めたものは数しれず。タンスの肥やしになるよりはマシだが、トキメキだけで服を買っていた昔を思い出す時がある。

 コスメを選ぶ時も、絶対に「商品名 パーソナルカラー」でググってブルベ冬であることを確かめる。ブルベのみ記載だったら迷って買うこともあるが、イエべ〇の結果が出たら、なくなく諦めることも多い。

 確かに窮屈だし、自由に好きなものを身につけている人の方が余っ程素敵だという意見も分からないこともない。しかし、もう少し私の話を聞いてほしい。




私は、自分がどれだけ綺麗になれるのかを見てみたいと思っている。
中高で美容にハマった時から、自分が最大限に垢抜けたらどこまで行けるのだろうと常々考えていた。

数々の診断を受け、自分に似合うものが見つかった。
私は診断によって世界を狭められたのではなく、寧ろこの路線もあるんだよと世界を広げてもらったと思っている。

そして、実際自分に合うものを身につけた時、自分そのものが引き立ち、美しく見える。

髪は額縁という言葉がある通り、服もメイクも、本来の自分を引き立てて最大限に美しく見せるためのツールだと私は思っている。服やコスメそのものを眺める楽しさや、組み合わせで自己表現をする楽しさももちろん知っているが、身につけるのであれば、身につけることによって自分が好きな自分になることが大前提だ。

ハイウエストのワンピースは確かに可愛いが、私が着ると胸元が強調されるし、胴が胸ぐらいの太さに見えてしまう。私からすると、服は可愛いが私は可愛くないのだ。タイトスカートやジャケットを着た時の私を知っていると、どんなに服が可愛くても受け入れられないのだ。

ふわっふわのハイウエストワンピースを見た時、私は「来世で着よう」とラックに戻している。このワンピースを着て美しく見えるのは、少なくとも今の私ではない。来世は骨格ウェーブ顔タイプアクティブキュート1stイエベ春2ndブルベ夏になりたい。もしくは骨格ナチュラル顔タイプエレガント1stイエべ秋2ndブルベ夏(どちらもミューテッド系)になりたい。今の私には合わないけれど、憧れているオシャレを来世にしてほしい。



それに、やはり身につけた時にときめくのは、そのものが似合っている時だと思う。
 服だと特に、「これちょっとシンプルすぎるな……」と思っていても、実際着ると「似合うじゃん!!!」となって買うことがある。

また、私は元から色々な服のテイストが好きだったので、自分に似合うものを選びつつ、自分のオシャレを楽しんでいるつもりだ。

 私はロリィタ服も着るが、探せば意外と骨ストに似合うものはある。襟付きで比較的すっきりしたブラウスを選んだり、コルセットでウエストマークをしたり。他のテイストもそうだが、意外と似合うと好きは両立する。

カジュアルな服を着たい時も、真っ青なハーフジップ(ハーフジップは骨ストの味方である)を着たり、ジャストサイズな黒の少しオシャレなベロア素材のジャージを選んで空港ファッション風にしたり。服やコスメを選んだり、使い方を変えたりすることで、似合わせる工夫ができる。



自分の好きなものが分からない、自分をどうしたらいいのか分からないとしても、診断を受けることで、どのタイプの美人に寄せることができるのかをなんとなくイメージすることもできる。完全にその人にはなれずとも、路線が分かるだけでも道標になるのではなかろうか。その人たちのメイクやファッションを観察し、好きなものがあれば参考にする。よし垢抜けよう!と思っても、イメージがつかないとどうしようもない。


うだうだと長いこと書いてしまったが、〇〇診断についての私の考えをまとめるとこうである。

・診断結果を参考にすることで、より良い自分に出会えるかもしれない。
・診断結果はあくまでも好きを似合わせるためのもので、結果に囚われて好きを諦める必要はない。
・私は診断を受けてもっと好きな自分に出会えたので、診断を受けてよかったと思っている。

 診断に関しての意見で、「診断結果に合わせなければいけない」派閥と「診断結果なんか気にするな」派閥の2つが目につきやすい。好きなものは着たいけれど、似合わないものを着て落ち込むのは結果的に自分が満足しない。

結論、どっちでもない!
もうこの論争、これで終わりにしませんか?

※あくまでも個人の意見です


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