全身の検査 乳房④

組織検査で陽性と言われたら、
〔手術に耐えられるかどうか〕
の検査と、
〔腫瘍の拡がり〕
についての検査を行う。

〔手術に耐えられるかどうか〕
というのは、血液・尿・心電図・肺活量などの検査。
さらに最近では、全身麻酔の場合手術前に歯科でクリーニングや虫歯の治療をするよう言われる。歯周病があると治りが悪いとか…。

化学療法をする場合は口内炎の相談をすることもあるし、ホルモン治療でアロマターゼ阻害剤を使用する場合は歯科との連携が大事なので、信頼できるかかりつけの歯科医は大事。

私はタモキシフェンなので半年に1回のクリーニングを歯科でお願いしているが、アロマターゼ阻害剤に変更になったら間隔を短くしてフォローしてもらう予定。


〔腫瘍の拡がりの検査〕
これには、造影CT、造影MRI、PET、骨シンチなどがある。
・造影CT(胸部+上腹部)…検査前絶食、上半身金属なければ更衣不要(ボトムスも金属無しだとなお良き)
 造影剤なしの画像と、ヨード系造影剤を使用しての画像を撮影。撮影自体の所要時間10分程度(息止めあり)。

・造影MRI(乳腺)…検査前絶食、全身検査着に更衣
 うつ伏せで撮影。造影剤なしの画像と、ガドリニウム系造影剤を使用しての画像を撮影。撮影自体の所要時間は約30分。
 強い磁石が装置に入っているので、金属のものはすべて外し、携帯電話や時計・アクセサリーもロッカーへ、アイメイクは不可、コンタクトレンズも不可。ヒートテックも不可。検査中音がすごいので、ヘッドホンを装着。気分不良などを知らせるスイッチを持つ。

・PET…検査前絶食、金属は外して検査
 静脈からFDG(放射性フッ素を付加したブドウ糖)を注射し、細胞に取り込まれたブドウ糖の分布を放射性フッ素を目印に画像にする。がんの存在や広がりを調べる。

・骨シンチ…注射前絶食、金属は外して検査
 テクネシウム99mを注射し、その数時間後に排尿後撮影。骨への転移の有無を調べる検査。所要時間約30分。

これらの点滴や注射を用いた検査後は、たくさんの水分を摂って薬剤をなるべく早く体外へ出すようにしてください。

私は1日目に
骨シンチ注射→
造影MRI →
骨シンチ撮影、
2日目に
超音波→
造影CT→
入退院・周術期支援センター(薬のチェック)→
歯科受診
という強行軍で、連日の朝食抜き。水分の摂り方が足らず便秘になり、その後大変でした(その後も便秘に苦しめられた)。

これらの検査は、組織を取って悪性の物があるとわかってからする検査。そして総合的に腫瘍の大きさや拡がりを判断するためのもの。

いきなりPET検診はオススメできません。費用も高く、被曝もするし。画像も粗いですしね。


術前化学療法を行なう場合は、効果判定のために乳腺MRIを手術前に再度行ない、腫瘍の縮小が見られるかどうかを調べる。

狭い所が苦手な人は、病院スタッフに早めに相談してください。 




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?