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「メモリアル」―2021/09/11

・最近宣伝を忘れておりました。

・来週『数直線2021』の公演予定だった日程(9/19-9/20)で、高校時代に制作した作品『数直線』をオンライン配信します。公演形態の変更及び延期によって空いた穴を埋めるべく企画した次第です。

・高校生の時の自分を見せるのにはやっぱり抵抗感があります。演技(と言えるのかすらわからない)が拙い部分もあるし、表現が粗い部分もあります。それでも見て欲しいと思える作品ですので、ぜひ。


・ということで今日は『数直線2021』の稽古。

・みんな演劇部のOBOGということは演劇には長けていても映像としての見せ方や演出のノウハウはほぼ一般人レべルなので本当に試行錯誤。とりあえずやってみようの精神で日進月歩の進捗を生んでいる。

・スケジュールの都合上、本来の公演日に撮影をしないといけない部分が大半。つまり、映像配信の裏で撮影を行うことになるわけですな。そして脚本がほぼ確定したのが今日。うひょひょ。タイトなもんだ...。



・この日記、ちまちまマガジンに入れてまとめているのですが、そのヘッダー画像を君は覚えているかな?

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・これ。それっぽい英語が書いてあるからヘッダーにしたんだろうと邪推した君、半分正解で半分間違いだ(ここまでハリウッド条例)。

・National September 11 Memorial & Museumにある壁画です。高3の春に学校の研修の一環で訪れてその時撮った1枚。

・ここから受け取る意味とか意訳は各々に任せるとして、メモリアル施設にこれが掲げられていたこと、自分自身メモリアルな経験をしていること、そして日記という営み自体にこの言葉へ呼応する部分があるんじゃないかという考えから勝手に拝借している。

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・この施設を見学した後、友人と311のメモリアル施設がどんな感じになるのか話し合った記憶。

・帰省した時にでも行ってみよう。



・「復興ってなんなんだろうね?」

・答えなんかあるわけないだろ、と思うかもしれないが高校の同級生と喋りがちなトークテーマ。もちろん答えは未だ出せていない。

・「復興した」と言える状態を自分なりに考えてみる。人口5000人越え?小学校の全校生徒が300人くらいになる?ショッピングモール誘致?交流人口n万人越え?

・明確な数値目標を示されて、それを越えたら復興ね、と言われてもなんか釈然としない気はする。ただ「復興した」と言える基準を自分の中で持たずして「まだ復興していない」と主張するのは科学的態度に欠ける気がしないでもない。でも「復興した」「復興してない」って割と情緒的な問題な気もするから科学的態度をここで持ち出すのはお門違いなんだろうか。

・とまあこんな感じで新たな問いが問いを呼び、まとまらなくなってしまう。


・みんなが忘れたら復興と言えるんじゃないか、という友人の説。

・一瞬確かに、と思った。東京を訪れる際、関東大震災や東京大空襲に思いを馳せる人はどれくらいいるだろう。仙台を訪れ定禅寺通りを見て、戦災復興事業の一環として区画整理が行われ道幅が拡張したのだな、と考える人はまあいないだろう。栄えてんなあ。道広いなあ。あ、今社会実験で道幅狭くしてんだ。へー。ってなもんじゃないか?

・でももっと考えてみる。じゃあ私たちのように震災について知ってもらう営みを全部やめるとする。被災地以外の人々の大半はこれを忘れる。さあ、復興は進むだろうか?

・そういう話じゃないよな多分。これは復興が進んだ結果としていわゆる「あの日」を人々が思い出しにくくなるってだけで、手段として積極的に忘れることは復興に資するものではない。むしろ震災のことについて伝え、啓蒙していくことが復興を進めうると私は思う。

・ただそれがうまくいくと、結局忘れられてしまいやすくなるというジレンマ?運命?なのはむなしい。だからこそのメモリアル施設であり、啓蒙活動なのかもしれない。

No day shall erase you from the memory of time ――VIRGIL

・逡巡を経て、この言葉に立ち返る。あれ、けっこーいいこと言ってんじゃん?

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