見出し画像

最終的に、髙地

初めて申し込んだSixTONESの2023年ツアーは、見事に全滅だった。
どこか1公演でもいいから、どんなに遠い席でもいいから、一度彼らのライブを見てみたいと切実に思う。いつか行ける日が来るんだろうか。

テンションだだ下がりの時に、店長が「バンプのライブ当たった」と嬉しそうに報告してきたので、かつてないくらいの塩対応になった。すみません。

さて、2022年の年明けに発売された2ndアルバム「CITY」をもってSixTONESに沼落ちしたのだが、この一年間初めてまともにジャニーズのアイドルを追いかけてみて、こんなに忙しいのか!と驚いてばかりだった。

シングルCDの発売が3回とそれに関連するプロモ活動、You Tube限定の新曲発表、ツアーDVDの発売といった音楽活動。

特に下半期に多かった、個人仕事ラッシュ。映画、ドラマ、バラエティ番組の他にラジオのゲストや舞台への出演、追い切れないほどの雑誌掲載。
そして、週に一度のYou Tubeの更新とレギュラーラジオのANN。

情報に追われすぎてパンクするかと思った。
て言うか追えてない(下半期、毎日のように誰かしらメディアに出てなかった?)。

とにかく情報過多な一年だった。三次元アイドルの供給量、すごい。現役ジャニーズアイドルってこんなにとんでもない露出度なのか。
そして、少しずつ彼らのことを知っていく上で、「まるっと箱推し。一人だけなんて選べない」状態になっていったのだが、秋頃からストン、と穴に落ちるように、

「あ、私髙地がいっちゃん好きになってる」

と思うようになった。もちろん箱推しは大前提。みんな大好きみんなかわいい、なのだが特別に。

何かきっかけがあったわけではなく、彼らの関係性を見ているうちにいつの間にか好きになっていたパターンなのだが、決定的になったのは多分ANN。きょも、樹、髙地の3人が舞台で忙しかった時期である。

舞台をこなしながら週替わりでタフネスたちの相手をし、「しんどい」を連発していた樹が、「髙地に来てほしい」「9月は全部髙地がいい」「労りあうラジオをしたい」と嘆いていた辺りで、このグループにおける髙地のいる意味がふと理解できたような気がした。

グループのメンバーに対して、髙地はあまり自分から働きかけるタイプには見えない。

「ご飯行こうよ」と誘うのは慎太郎であり、意見をとりまとめるのは樹であり、でっかい包容力でメンバーへの愛をダダ漏れにしているのはジェシー、「6人で」にこだわってみんなで何か一緒にやりたがるのは北斗だ。
きょももあまり自分からメンバーに関わっていくようには見えないけれど、一番先輩という立場や個人仕事への恐ろしいまでの責任感の強い向き合い方で、多くを語らずともグループのモチベーションを上げている。

髙地は、受け止める人だ。

本人がいない時でも話題に出る。タフネスたちをさばく凄腕パーソナリティの樹が、髙地相手だと面倒くさい弟ムーブを発揮する。過去の彼らのインタビューには、要所要所に髙地の名前が出てくる。

「髙地は唯一引き算ができる人、髙地の反応を見ておふざけの引き際を合わせる」と慎太郎。
「ジェシーが“もう一度6人で”って伝言を、ほかの誰かじゃなくて髙地に託した理由もなんとなくわかる」と樹。
「辞めようと思った時、髙地には相談した」ときょも。
最も付き合いの長い「一生一緒」の北斗が荒れた時期も、「一人にしておけない」と思って傍にいた髙地(そんなふうに思っていたことを本人に言わないのが彼らしい)。
そして、言わずもがな「恋人か」とツッコミたくなるほど髙地にベタ惚れのジェシー。

SixTONESを引っ張っていく表の主人公はジェシーだが、メンバーの精神的支えになっている裏の主人公は髙地なのではないかと思う。
髙地の方から何か行動を起こした、何か言葉をかけた、よりも、周りからの行動や言葉をふかふかクッションのごとく受け止めたエピソードが山ほどある人。まさにメンタルサポーター。

少し話は逸れるが、私が高校生の時から好きなアメリカのボーイズグループ、Backstreet Boysにも、実は髙地と似たような立ち位置のメンバーがいる。Howie.Dだ。

※0:47頃に歌い始めるグレーニットの人。サムネでは右から2人目。

彼、Howieはメンバー5人中上から2番目の年長組で、いたずら好きでふざけてばかりの年下組にいじられ、遊ばれ、ウザ絡みをされても、常に穏やかでニコニコしている(寝ている時に口にクッキーを突っ込まれても、怒らずに寝ぼけながら食べてた話が好き)。

スキャンダルを起こしたこともなければ大きな怪我や病気もしたことがない、グループいち「安定」の人。個性豊かなメンバーの中で決して目立つ方ではないが、美しいハーモニーの支えになっている。

「ピースメーカー」。
争いの仲裁をする人であり、平和をもたらす人。
Howieはメンバーにそう呼ばれている。こういう人がグループに一人いると、きっと長く仲良く活動できるのだと思う。

Backstreet Boysの同世代にもその後にも、似たようなボーイズグループがいくつもあった。けれど、歩みを止めず今も第一線で活動を続けているのは彼らだけだ。
メンバー全員が結婚し、子どもが生まれ、売れない時期もめちゃくちゃ売れた時期も、一時的なメンバーの離脱も様々なトラブルも乗り越えて、Backstreet Boysは全員揃って来年で結成30周年を迎える。

簡単に比較することはできないけれど、髙地を見ていると「ピースメーカー」という言葉がしっくりくるのだ。そしてそれは、「いるだけでいいんだよ」と彼がジャニーさんに言われた理由でもあるような気がする。

歌唱面でも、演技の面でも、バラエティの対応力も、たった一年しか追っていない私から見ても今年の髙地は飛躍的に成長した。「Jr時代から髙地のファン」という方たちはマジですごい。見る目ありすぎる。絶対に変な男には引っかからないだろう。

普通だけど普通じゃない、器用なんだけど不器用。常識人のようでだいぶ変わり者。
「日々笑顔」は自分に言い聞かせているようでもあり、ファンの心も包み込んでくれる魔法の言葉。
知れば知るほど掴めない、不思議な魅力のある人。

まるっと箱推し、のち、最終的に髙地。

SixTONESをあまり知らない人からは「なんで?」と言われるが、「分かる」と真顔で頷いた旦那は、もはや立派なスト担だ。

本当にわくわく楽しい一年を過ごさせてもらった。
これから先、一日でも長く6人が笑って過ごせる日々が続きますように。
最大級の愛と感謝を込めて。いつか髙地に会える日を夢見て。