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「準備はできていた6月の珈琲」

時間が必要なことがある。
焦ってもどうしようもない。

表にはなにも変わりがなくとも、時の経過とともに、内にはなにかが積もっていく。

準備ができていたことを知った2022年6月の珈琲。

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6月の珈琲
Ethiopia 100g / Indonesia 100g
名前のない珈琲 50g

Ethiopia:ときが満ちる
ずっと咲かなかった紫陽花が
その姿をあらわにした
一輪咲いてみれば
今まではなんだったのかと思うほど
歯止めはきかない
6年経った7度目の梅雨入り前
ときが満ち、溢れていく酸味

Indonesia:こころを吸う
まるで丸飲みされたかのように
頭から足の先までが覆い尽くされた
どろどろとした湿り気を帯びた
得体のしれないものが
目から耳から
こころを吸い尽くす
苦味を帯びたコクがこころを吸う

名前のない珈琲
この珈琲にはまだ名前がありません
この珈琲を味わい、感じた思いを
形にしてみてください
自由に…
思いのままに…
そして、この珈琲に名づけてあげてください
あなただけの珈琲のできあがりです

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