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「2024年10月の珈琲 Brazil:魔女の帽子」
Brazil:魔女の帽子
カーンカーンカーン
今日も修道院の鐘は鳴っている
先にいくにつれ曲がっているような
鐘楼の細く長い三角屋根は
甘いジャムを釜で煮る魔女が
忘れていった魔法の帽子
森から持ち帰った秋の実りを思う甘み
カーンカーンカーン。
今日も鐘の音が聞こえてきた。
毎日正午と午後6時、心地良い鐘の音が鳴り響く。
この小さな海街には森の近くに修道院がある。
修道院の門はいつも開いていて、入ったことはまだないけれど、スーパーに買い物に行くときや図書館へ本を借りに行くときに、ふと、目を向けることがある。
そして、そんな何気ない瞬間に気がついたのだ。
もしかして、鐘の音はあの鐘楼から聞こえているのか?
よくよく見れば、鐘楼の先を目で追うにつれ、頭が右に傾いていく。
ん?
あ、鐘楼の先が曲がってる。
いつも、やわらかくときを告げてくれている鐘がある鐘楼の先が曲がっている。
なんともほんわか愛らしいなぁ。
まるで、魔女の魔法の帽子みたいではないか。
この季節、魔女は森から秋の実りをかごいっぱい取ってきて、甘いジャムをぐつぐつ窯で煮ているにちがいない。
そんなことに夢中になっていたら、大事な大事な魔法の帽子を忘れてきちゃったのかな。
そんなことを思いながら焙煎したのが、2024年10月の珈琲「Brazil:魔女の帽子」。
ちょっとクスッとしてしまうかわいい修道院の鐘楼のはなし。
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生産国:ブラジル
品種:ブルボン
精選方法:嫌気性発酵後ナチュラル
風味:完熟したフルーツのような甘み
煎り加減:中深
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