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「とまどいをぬぐい去る12月の珈琲」

そろそろ、いいのかもしれない。

焙煎したいと思いつつ、失敗した日のことを思い出しては、手を出さずにいた。

2021年が終わる。

今なら、大丈夫。

そう思い、焙煎した12月の珈琲豆は、私のとまどいをすべてぬぐい去り、背中を押してくれた。

Ethiopia 100g / Tanzania 100g
名前のない珈琲 50g

Ethiopia:鼻をくすぐる
隣の席に突っ伏して
眠っている背中がうごいた
あまいあまい香りが
鼻をくすぐる
誰も見ていない
教室のうしろの出来事
甘酸っぱさが思い出をつれてくる

Tanzania:こころが鳴る
登りきった坂道のうえ
つよくつよく漕いだペダルから
足をはなした
ここから一気に駆けぬける
そう思ったら
こころが鳴った
力強いコクと苦味を酸味が変えていく

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