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「モンクバッグ(monk bag)」製作日誌:草木染編02-森へ色集めに
みなさまこんにちは、イトウでございます。
今年は梅雨入りが早いですね。
天気が悪いと元気もやる気も出ませんが、これではいかんと最近愛車のクロスバイクを洗車しました。タイヤまで綺麗に洗ったもので逆に外に出しておくのが惜しくなってしまって部屋の中に置いているのですが、正直生活に支障をきたしています。
天気が良くなったら外に出そう、なんて思いながら狭い部屋の中、自転車を倒さないようにそろりそろりと生活している今日この頃です。
さてさて、そんな雨降り前の5月のカラっと晴れた日にsolosoloさんにお邪魔してきました。
solosoloさんは長野県大町市にある、草木染色家の田澤康彦さんとデザイナーの田澤苺禾さんご夫婦によるユニットです。
co:doではモンクバッグをキナリをベースに限定数を季節に合わせた色で染め上げていただきます。
solosoloさんについては、こちらの記事でもご紹介しておりますのでお時間があればぜひ覗いてみてください。
今回は、染色の前の薪割と染料採集という下ごしらえ的な部分を見学にお邪魔してきましたので、一緒に里山にお散歩に行く気分でご覧いただければと思います。
それでは、頭の中で歩きやすい靴の紐をしっかりと締めたら出発いたしましょう。シートベルトもしっかりとお願いしますね。
いつも通り、千曲市から大町へエキサイティングな山道を車を走らせます。
木のトンネルといくつかの集落を超えて、solosoloさんのある大町市の美麻地区に到着です。
▼薪割り編
お伺いしたときにはちょうど康彦さんが薪割りの真っ最中でした。焚火で沸かしたお湯で染色をするのもsolosoloさんが大切にされていることのひとつ。
クリにケヤキにナラ。
これらの木々は、近隣の山で育ったもの。
森の整備で間伐材がでると、地元の方が連絡をくれるんだそうです。
通常間伐材は産業廃棄物として処理されてしまうんだそうで、そんな連絡が入ると自らチェーンソーで細切れにして山から運び出してくるそう。
それ以外にも、工場で端材として廃棄されてしまうものを薪として活用していたりと、燃料一つとっても無駄がありません。
これらの薪は、草木染だけでなく調理やお風呂など生活にも使用されているそう。
「お風呂でも、温まっていく方向のお湯に入っていると体の温まり方が違う気がします。」
とお話しされているのを聞いて、なるほど確かに!と首がとれるほど納得してしまいました。
振りかざして一発でスパッと気持ちよく切れていく薪割の様子はずっと見ていて飽きません。
▼色集め編
それではいざ山に繰り出しましょう。
青々とした新緑が美しく、気温も暑すぎずとってもいい陽気。
山菜を採るにもいい季節です。
森を散策しているといい具合のコシアブラがちらほら。
こちらは万葉集でも詠まれたというヤマブキの花。
「ヤマブキの花が咲くと、虫が来る。虫が出てくると魚も活性化するので渓流釣りの季節の合図なんです。」
と教えていただくとこれまたなるほど!自然って面白いなあとワクワクしてしまいました。
そんな寄り道をしながら、モンクバッグの染色にも使用していただく予定のソヨゴを発見。
一年を通して緑の葉をつける常緑小高木で、庭木でもよく見られます。
風に戦(そよ)ぐと、葉が特徴的な音をたてることが「戦(ソヨゴ)」の語源となっています。
常緑樹の中でも、冬でも青々とした葉を茂らせていることから「冬青」とも表記されるそうな、、
まずは、枝張を殺さないようソヨゴの葉を採集していきます。
(※所有者の許可を得て採集を行っています。)
そうしたら毟って葉だけを集めます。
ソヨゴは葉を採集する季節によって色の出方が異なり、秋に赤い実をつけて冬は赤みが強くなって、夏は黄みが強くなるんだそうですよ。
ソヨゴの葉っぱがたくさん集まりました。
このソヨゴでサンプルのバッグを染めていただいたものはこんなお色です。
あの緑色の葉っぱからこんな深みのあるピンクに。
”媒染(ばいせん)”という染色工程で何を使用するかによって、同じ染料でも異なる色味を見せてくれるのですが、この奥深い世界についてはまた追って、、
それでは、