左と右を、背理法で
どちらが偉いか。
「左と右は、優劣をつけられる」と仮定する。
左にはペン、右には紙
左には傘、右には鞄
左には山、右には海
左には運動、右には勉強
左には優しさ、右には厳しさ
左には日本人、右には日本人でない人
左には繊細な人、右には繊細でない人
左には個性、右には協調性
左には左手、右には右手
対称なようで対称でない。
左と右では役割が違う。
左と右は決して隣のレーンを走ってはいない。
故に、「左と右は、優劣をつけられる」ことに矛盾。
競うことはできるが、
役割としての価値を比べることはできるが、
所詮、「順番」や「順番の付け方」なんてものは、他人が勝手に決めるもの。
オリンピック競技でも、競技のルールが変われば、一等賞だって変わる。
左 と 右 は、 左 と 右
以上。
保育園の夏祭り。
最後の夏祭り。
年長全員で取り組む和太鼓の演技。
たまたまだろうけど、シンメトリーに配置された双子。
それぞれの歩みで、それぞれの想いで、それぞれの緊張感を持って、それぞれの表情で、みんなと奏でた音は、
左 と 右 であった。
これからも競い合って、支え合って、認め合って生きていくのだろう。
父にも、人として大切なことを教えてくれた。