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空の彼方へ

随分とこちらに書くことをやめていたけれど、ようやく年末年始を慌ただしくさせていた案件が一先ずの結末を迎えたので、これを年始の挨拶に代えようと思う。

世界が大いに揺れ動いた2020年の暮れ、私の大好きな伯父が他界した。2020年は夏に愛猫も失い、私も世界の人々と同じく、喪失の年であった。

それと同時に出会いの年でもあり、転院して新しく通い始めた心療内科では素敵なカウンセラーの先生や保護猫・保護犬シェルターのボランティアに参加するなど、新しい自分(もしくは背伸びしない自分)を見つめる良い機会にも巡り会えた。

2020年は誰の心にも動乱の一年だと刻まれたかとは思うが、私は特に(ここ近年を省みるに)アップダウンがとにかく激しく、からだもこころも崩しがちであった。だから、2021年はとりあえずは平坦な道を一年続けて歩けるように……と願おうとしていたばかりの伯父の訃報は、あまりにも突然でまた今年も波乱に満ち溢れた年になりそうだという予感がする。

伯父は前々から大病を患っていて、もうほとんど終活といえる人生を送っていたから、いつかやってくるであろうとは頭では理解していたけれど、いざ直面すると悲しみで心が鷲掴みされた気分になる。生まれた頃から可愛い姪っ子だと育てられてきて、私の好きなものをたくさんくれた、本当に本当に大好きな人だった。私がイースに出会えたのも伯父のおかげだし、何より博愛にも近いおおらかな性格に自らを曲げないで縁の下で生きていく人生観には尊敬の念しか覚えない。ずっとずっと優しいお兄ちゃんで、伯父さんだった、とても素敵な人だ。

最後に会えたのが少し前になってしまったのは悲しいけれど、ずっと忘れない。ありがとう。ゆっくり休んでね。

……という事が年末に勃発して、今日どうにか一旦の終幕を迎えた。この時勢のせいでかなりむず痒い思いをしたが、最期の顔を見られただけでも良しと思いたい。(いや、思わなければ他の人たちに失礼というものだ。)今後も事後処理は多大にあるし、何より私の人生の岐路であろう問題が先に現れてしまったので、忙しない日々を送るであろうことは確定なのだが、とりあえずは自分自身にお疲れ様、と言っておく。明日は色々な疲れが波寄せてきて動けなくなること間違いなしだ。

今日という日を忘れないために書き始めたものの、終着点がよく分からなくなってきそうなので、そろそろ筆を置こうと思う。とりあえず、私はこれだけは選択するだろう。

伯父の家は引き継ぐ。妹と一緒に最期まで生きる。

これだけ決まってれば、だいたいどうにかなるような気がした。


五条あつむ

雑多な日常を語ってみたり、空想を形にしてみたり。