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花冷えの早春

ずいぶん久しぶりにnoteを書く。何かあったような気もするが、特に変わってもいない気もする。今日はカウンセリングを初めて受けた。私が予約時間を30分間違えていたにも関わらず、カウンセラーの先生(私は基本的に何かを専門に仕事をされている方を先生と呼ぶ)は大丈夫よ、と笑ってくれた。ここのところ小さな失敗続きだった私を受け入れてくれたのは嬉しいことだ。

今、何が一番困っている?と聞かれて、私は頭を抱えてしまった。あまりにも自分が置かれている状況が長く続いてしまったからか、どれが本当に他人に助けを求めるレベルでの困ったことなのか判断ができなかったのだ。

とりあえず思いついた事をあちらこちらとフラフラ話を前後させながらどうにか話した。こんな事ならもう少し考えておくべきだったかと後悔する。……まあ、それをしてしまったら、私という人間はいつまでたっても殻を被ったままでいるのかもしれないが。

完全な第三者に自分や家族の話の暗い部分の話をしたのは本当に初めてで、口に出していくうちに自分はここに不満を感じているのか、というのがおぼろげながら見えた気がする。あくまでもボンヤリとした陽炎めいた幻で、本当にそこへ辿り着くにはどれだけの時間を要するか分からないが。

それでも一歩踏み出してみよう、というきっかけにはなったような気がしている。病院の診察の際にカウンセリングを勧めてくれた先生には感謝しかない。少なくとも、今の五里霧中だった終わりの見えない道程にランタン程度の灯火を持たせてくれたのだから。

今度はちゃんと時間を間違えずにキチンと話せるようにしよう。花冷えの早春に、固い蕾がほんの少しだけ芽吹きそうな気がした。

五条

雑多な日常を語ってみたり、空想を形にしてみたり。