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淡の間的・ベストバイ〜本編〜

モノ編に続き、本編をまとめてみました!ベストバイ企画。

金銭感覚は人それぞれだと思いますが、毎年年収の1〜2割を書籍代に費やす占い師が選ぶベストバイ・ブックスたちです。

「面白い」「参考になった」というのは勿論ですが
人に薦めたいと思えるかどうか
売れてほしい=評価されてほしい(著者に利益が出てほしい)
書店と出版社に還元されてほしい(よってAmazonのリンクは極力避けました)

このような基準で選びました。参考になれば幸いです。

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1.学びがわからなくなった時に読む本

鳥羽和人

鳥羽和久が 7人の学び手に話を聞いた。

千葉雅也(哲学者・作家) 矢野利裕(批評家・DJ・中高教諭)

古賀及子(エッセイスト) 井本陽久(いもいも教室主宰・数学教師)

甲斐利恵子(国語教師) 平倉 圭(芸術学者) 尾久守侑(精神科医・詩人)


『君は君の人生の主役になれ』『おやときどきこども』で親子のリアルを描き出してきた著者による現代の「学び手」たちと交わした対話と思考の全記録。

いま、子どもたちの教育現場では、暗記偏重の「勉強」が敬遠され、「主体的・対話的で深い学び」(アクティブ・ラーニング)にみられるような「学び」という言葉が積極的に取り入れられています。


しかし、現代社会で使われる「学び」を大人たちはどこまで理解し、実践しているのか。本書は「学び」という言葉への疑わしさの感覚を出発点に
本来の「学び」を自らの手に取り戻すためにどのような取り組みが有効なのか、そのことを知るために、学びの現場にいる人たちに話を聞きにいった、その対話の記録です。受験の渦中にあり競争原理に基づく勉強に没入する家族、暗記偏重の「勉強」から距離を置き、子どもを自由にさせたいと願う親、さらには、子ども時代に「勉強」とうまく出会うことができずにいまも苦手意識から逃れられない大人たちすべてへ、本書は開かれています。

公式紹介文より


今おすすめの本、と聞かれたらこれを薦めます。
叶うなら10代の時に出会いたかった本。

幾つになっても勉強はできます。
しかし、10代の時、もとい水星期の感覚や感受性や可能性は2度とやってこない。

もしも自分の後悔をこれ以上人生の中で残さないとしたら、「過去の自分の気持ちが癒されるような気持ちになるから」と大人の友人たちにも薦めたいし、年が離れた世代の人たちにも薦めたいし、いまの世の中で子を育てている人たちがいつか自分の子に「勉強の重要性」を説く時のマニュアルとしてもそばに置いてほしい。

鳥羽さんはじめこの本に関わっている人たちの経験から生まれた生きた言葉のキャッチボールも素晴らしいのだけど、知らない言葉が出てきても取りこぼさないようにいちいちガイドがついているところも良いと思った。(本を読んでいて難しい言葉が出てくるとそこで止まってしまうし、わからないことで取りこぼされたような気持ちになることもあるから。結局勉強のわからない人は言葉すら分からない時点で置いていかれるみたいな)

隅から隅まで学ぶことができる本。

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2.タロット技法辞典

シャッフル、スプレッド、逆位置、時期読み、ルノルマンカードとの併用など、タロット占いをレベルアップするための技法をマスターできる一冊。タロット関連で著作のある豪華執筆陣によるタロット中上級者向けの実践ガイド。

公式紹介文より

これは12月に発売されたので最近購入したのですが、大変感動したのでぜひ紹介させてください。

鏡リュウジ先生が、日本を代表するタロティストの先生方にお声がけして責任編集をされたという本。

何をもって「日本を代表するタロティスト」とするのか。
知名度か、書籍の累計部数か、手に取る前はそう思っていました。

しかし「実践に対応した非常に現場の経験値のある、当たる独自の技術を持っている先生方である」ということが読み進めながら実際にタロットをめくってみるとわかります。

こんなに教えてもらっていいの?
この値段で?と思わずにいられないテクニックばかりで頭が下がります。

その技術を惜しみなく公開するということがどれだけすごいことか。
どれだけの時間をかけて構築した技術なのか。

鏡先生がご自身のXでおっしゃっていましたが、おそらくこの本は収益として全く粗利はありません。なので利益重視ではなく、真剣にタロットを愛しその文化と知見の普及のために各先生が尽力されたという愛に溢れたお仕事なのだと窺えるのです。

私自身もタロットカードを扱って生業をする人間として、各先生方へ敬意を込めてこちらの書籍を紹介いたします。たくさんの人に届いたら巡り巡ってタロット占いを通して色々な人が幸せになれそうです。

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3.スーパーナチュラル・ウォー


オーウェン・デイヴィス


愚かな妄信か、それとも愛する人を守るための最後の命綱か。

第一次世界大戦期のヨーロッパで、数々の「迷信」や「呪術」が復活し、世を賑わした。護符、占い、予言、霊媒、魔術儀式、まじない、都市伝説……
現代総力戦の幕開けの時代、〈超自然的なるもの〉に人々はなにを求めたのか?空前の大量死と社会変動に対峙するなかで、オカルトパワーの約束に魅入られた人々の驚くべきストーリーを明らかにする。

公式紹介文より


こちらの書籍は今年の年明けから春に魔女狩りのことについて勉強していた時に出会いました。

世界が混沌として暗く影を落とす時、人が何に救いを求めるか。

実は第一次世界大戦下の星回りは、土星と海王星の合を始め今後の天体配置に共通点が多いのです。バウハウスの設立やルドルフ・シュタイナーが活躍していた頃にも共通する時代、当時のドイツ。そのような視点で本を読みながらホロスコープチャートを重ねて眺めてみても勉強になります。


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4.仏教は科学なのか 私が仏教徒ではない理由



エヴァン・トンプソン

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