【エンジニア就活生必見!】2023年以降、日本のビジネス市場とIT業界の採用動向を徹底解説!



1、日本のビジネス市場の解説

時価総額ランキングTOP30からの転落

時価総額ランキングは30年間で大幅なゲームチェンジが起こった

引用:STARTUP DB
  1. テクノロジーへの対応の遅れ

  2. 国内市場への依存

  3. 組織文化とイノベーション

  4. 投資環境と資金調達

※GDPは上昇しているものの、他国との差は開いてきている

少子高齢化・人口減少という大きな壁

日本は、世界でも類を見ないスピードで少子高齢化が進展しており、人口減少社会に突入しています。

国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(令和5年推計)」

このグラフから分かるように、生産年齢人口の減少は、経済の停滞、社会保障制度の維持など、様々な課題を引き起こします。
企業は、人手不足市場の縮小といった厳しい状況に直面しており、今まで通りのビジネスモデルでは、生き残っていくことが難しくなっています。

デジタル化の遅れとDXの必要性ー2025年の壁ー

日本は、諸外国と比べてデジタル化が遅れていると指摘されており、その遅れが、生産性向上や国際競争力の低下に繋がっていると言われています。

引用:ネットコマース会社

経済産業省の試算によると、2025年以降、最大で年間12兆円の経済損失が発生する可能性があると言われています。

引用:https://pfs.nifcloud.com/navi/words/dxreport_2025.htm

このような状況を打破するために、日本政府は「デジタル庁」を設置し、DX(デジタルトランスフォーメーション)を推進しています。
DXとは、データとデジタル技術を活用して、組織、ビジネスモデル、商品・サービスなどを変革し、競争上の優位性を確立することです。

成長分野:テクノロジーとグローバル化

厳しい状況下ではありますが、日本経済にも成長の芽はあります。

特に注目すべきは、
・AI(人工知能)
・IoT(モノのインターネット)
・ビックデータ
・ロボット
・再生可能エネルギー
・ヘルスケア
などの分野が挙げられます。

これらの分野は、世界的な需要の増加が見込まれており、日本企業にも大きなビジネスチャンスがあります。

また、グローバル化も重要なキーワードです。

少子高齢化による国内市場の縮小を補うため、海外市場への進出は、日本企業にとって不可欠な戦略となっています。

2、IT関連業界への影響

DXの加速

前述したとおり、日本企業のDX投資は急速に拡大しています。IDCJapanの調査によると、国内のDX関連IT市場規模は2023年に4兆6,449億円に達し、2025年には6兆2,736億円まで成長すると予測されています。

クラウドサービスの普及

クラウドサービスの利用率も年々上昇しています。総務省の「令和3年通信利用動向調査」によると、クラウドサービスを利用している企業の割合は70.4%に達しています。

AIと機械学習の活用拡大

AI・機械学習の導入も進んでいます。EY Japanの調査によると、日本企業のAI導入率は2020年の29.2%から2022年には42.3%に上昇しています。
近年では、ChatGPTを始めとした生成AI関連のサービスも台頭してきています。

サイバーセキュリティーの重要性増大

サイバー攻撃の脅威が増大する中、セキュリティ対策の重要性も高まっています。IPAの調査によると、2022年のサイバー攻撃による被害報告件数は過去最多の19,000件を超えました。
現在では平均1日に1件以上のペースでどこかの組織がサイバー攻撃被害を報告している状態になっています。

引用:NHK NEWS

3、採用市場の現状と将来予測

終身雇用の撤廃

昨今の経済情勢から、日本のリーディングカンパニーであるトヨタにおいて従来の終身雇用の維持が困難という発表がされました。
これは学歴偏重的な古来の採用における問題が発生し、大企業にぶら下がるスキルのない人材の労働生産性の低さが目立ってきていると言えるのではないでしょうか。

※地頭を見るために未だに学歴が一定の判断軸になることは多い

リストラ、組織再編の拡大

コロナ、ウクライナ情勢の影響による円安、物価上昇、DXや AI活用における人材の再配置が起こっています。
このことから、大手企業だからの安定しているだろうという事象は崩れ始めてきている状態だと考えられます。

引用:産経新聞

※DXや AIの台頭などは今後も続き、今後も人員の最適配置などはより進むと考えられます。

5、IT関連業界別の求められるスキルとキャリアパス

Webインターネット業界

【特徴】
Google、Amazon、Facebookなどの巨大IT企業が市場を牽引しており、常に新しい技術やサービスが生まれている、変化の激しい業界です。

【今後の展望】
・EC市場の拡大(令和4年の日本国内のBtoC-EC(消費者向け電子商取引)市場規模は、22.7兆円に拡大しています。また、令和4年の日本国内のBtoB-EC(企業間電子商取引)市場規模は420.2兆円に増加しました)
・5G技術の普及によるサービスの高度化

【求められるスキル】
・フロントエンド/バックエンド開発技術(例:Java、Python、Ruby、PHP、JavaScriptなど)
・UI/UXデザイン
・データ分析/活用能力
・チームコミュニケーション能力
・ユーザー志向も持ち合わせていること→NEW

【キャリアパス】
Web開発者 → プロジェクトマネージャー → CTO

SaaSソフトウェア業界

【特徴】
クラウド上で提供されるソフトウェアサービスを開発・販売する業界です。Salesforce、Adobe、Microsoftなどが代表的な企業として挙げられます。

【今後の展望】
・クラウドサービスの需要増
・AIを活用したSaaSソリューションの台頭
・SaaS企業のBPaaS化

【求められるスキル】
・SaaSビジネスモデルの理解
・クラウドサービスの知識・経験(AWS、GCP、Azureなど)
・セキュリティに関する知識
・API開発/統合スキル
・チームコミュニケーション能力
・ユーザー志向も持ち合わせていること→NEW

【キャリアパス】
ソフトウェアエンジニア → アーキテクト → プロダクトマネージャー

Sier/SES業界

【特徴】
顧客企業のシステム開発・運用保守を請け負う業界です。大規模プロジェクトが多く、長期的な安定収入が見込めます。

【今後の展望】
・レガシーシステムのモダナイゼーション需要の増加
・アジャイル開発手法の普及
・下請けSES企業のニーズ減
・大手Sier企業のコンサルシフト
・クラウドシステムの構築や設計などのベンダーの需要が拡大

【求められるスキル】
・要件定義・設計などの上流工程の経験
・プロジェクトマネジメントスキル
・コミュニケーション能力
・顧客折衝経験

【キャリアパス】
プログラマー → システムエンジニア → プロジェクトマネージャー

コンサルティング業界

【特徴】
企業の経営課題に対して、専門知識や分析力に基づいた解決策を提案する業界です。論理的思考力や問題解決能力が求められます。

【今後の展望】
・DX戦略立案・実行支援の需要増加
・データドリブン経営へのシフトに伴う分析ニーズの拡大
・開発体制の強化

【求められるスキル】
ビジネス戦略立案能力
・データサイエンス・分析スキル
・最新テクノロジーの理解と応用力
・論理的思考力
・問題解決能力
・プレゼンテーションスキル
・コミュニケーション能力

【キャリアパス】
システムエンジニア(SE)
・プロジェクトマネージャー(PM)
・ITコンサルタント

非IT企業のユーザー企業

【特徴】
IT企業以外でも、DXの推進に伴い、IT人材の需要が高まっています。自社の事業に精通した上で、ITを活用できる人材が求められます。

【今後の展望】
・社内DX推進部門の設置・拡大
・IT人材の内製化傾向

【求められるスキル】
・ビジネスとITの両方を理解する能力
・特定業界の知識とIT技術の組み合わせ
・チェンジマネジメントスキル
・コミュニケーション能力
・問題解決能力

【キャリアパス】
・社内SE
・データアナリスト
・プロダクトマネージャー

ゲームエンタメ業界

【特徴】
5Gの普及により、ストリーミングゲームサービスの提供が拡大。新しいエンターテインメント体験を創出するクリエイティブなスキルが求められます。

【今後の展望】
・プロジェクトや開発体制の見直し
・受託企業の売上減少
・VR/AR、メタバースなどの最新技術の進展

【求められるスキル】
・ゲームエンジン(Unity、Unreal Engine)
・3DCG
・AI/機械学習

【キャリアパス】
ゲームプログラマー → リードプログラマー → テクニカルディレクター
→クリエイティブディレクター
・ゲームプランナー→シナリオライター→テクニカルディレクター



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