美術館鑑賞記録:京セラ美術館 コレクションルーム 夏期 特集 女性が描く女性たち 2024年7月19日-2024年9月27日
考えてみると当たり前のことなのだけれど、日本の美術館では日本画がたくさん見られるのことがいいな、と思っている。今回の展覧会では大正から昭和40年代までに至る女性が描く女性たちが特集されていた。落ち着いた展示室には大型の作品も多く、見応えも十分だった。当時の風俗や着物の柄、着こなしを見るのも女性たちが描かれた絵をみるときの楽しみである。今回、印象に残っているのは、丹羽阿樹子さんの「ゴルフ」。昭和初期の作品で振袖でパターゴルフを楽しんでいる女性の姿が等身大くらいに描かれている。その大きさも相まってぢつとパターに集中する厳かな空気感が伝わってきた。少女はこの一打の後”やったー”と声をあげるのだろうか、それとも結果を噛み締め次の一打に備えるのだろうか。振袖でパターゴルフをするという題材のハイカラな気分はお洒落に感じた。まだまだ暑かった9月の終わり頃、そのほかにもコレクションに多く並んだ絹本に描かれた岩絵具独特の風合いをもつ少し透き通るような、キラキラするような女性たちは涼しげだった。
いいなと思ったら応援しよう!
よろしければサポートお願いします!いただいたサポートはより楽しい記事執筆のための温かい飲み物費や本の購入、交通費等大切に使わせていただきます!