The Who の『Who's Next』を聴いてみた編
こんばんは、内山結愛です。
今回は The Who の『Who's Next』を聴いてみた編をお届けします。
情熱的な歌声が届ける内省的な歌詞世界、テクニカルに暴れ倒すドラムと静かに駆け回るベースが引っ張っていく。
The Who初のシンセサウンドを取り入れた一枚。
ぜひ、読んでみて聴いてみてください!
1.Baba O'Riley
シンセっぽい音がコロコロとずっと転がり回っている。ドラムの音がよく聞こえる。歌が入ってもず〜っと転がり続けているシンセの音。2:15〜神々しくて手を合わせそうになる歌声。力強い。3:04〜シンセの音に擬態したピロピロギターソロ。「teenage waste land」と繰り返し歌っている。ギターのピートによると、この曲を「ウッドストックに集まった若者たちの荒廃した状態」について書いたものらしい。4:00〜バイオリン…!?!なんか凄くカントリーになる。めっちゃテンポアップして終わる。不思議すぎる。曲のタイトルはピートが崇拝していたインドの宗教家ミハー・ババと、音楽家テリー・ライリーの名前を取ったもの。元々は30分に及ぶ大作で、「特にいい部分」だけを編集したらしいけど、よくこんな綺麗にまとめられたな…確かに壮大…
2.Bargain
切なげ…と思ったらバーーーン!!!って歌声とギターが入ってくる。ギターギャリギャリしていて素敵。エレキだけじゃなくてたまにアコギも遠くの方で聞こえる。ドラムがドッタンバッタンしていて気になっちゃう。2:00〜ベースがずっと美しい。もっとでしゃばって欲しい。ボーカルの雄叫び爽快すぎる。神へのラブソング。4:30〜ドドドド…!?!ドラムどうなってるの!?ピートのお気に入りの曲で最低でも9つもバージョンがあるらしく、めっちゃ大好きで可愛い…。
3.Love Ain't for Keepin'
元々はハードロック調の曲だったらしい。アコギの演奏技術、凄い。テクニカル…!!静かにリードしているベース、ナイスセクシー。アコースティックに仕上げたカントリーハードロックな感じ。前2曲聴いてると短く感じる。
4.My Wife
ドラムが凄すぎて、耳を強引に奪ってくる。この曲だけベースのEntwistleが作曲。「歌声がなんか違うぞ…!」と思ったらボーカルもベースもピアノもホーンセクションも担当してる。多才すぎる。そんなこと可能なんだ…。ベースをやる前からホルンをやっていたらしい。他にやることいっぱいだからか、ベースラインは大人しめ。歌も上手い…The Whoの皆様多才…
5.Song Is Over
美しいピアノに美しいメロディ、美しい歌声。ドラムが入ってくると一気にメリハリがつく。手数が多い…!!ギターが不思議な音をちょいちょい出している。その後ろで実は動き回っているベース。「私は聴いているからね…」って気持ちになる。曲の展開がどの曲も目まぐるしい。5:23〜シンセっぽい音と神々しいボーカルで宇宙広がる。ドラムずっとヤバすぎ。ピートによると、この曲は「悲しみと欲求不満の混合であり、到達点」らしい。…どういうことなんだ。難解なコンセプトすぎて一回このアルバム作るの一からやり直しになったというエピソードも納得。
6.Gettin' in Tune
名曲オーラが凄い。王道バラード。神々しいボーカルが、どんどん野生的で力強い歌声になっていく変化が面白い。1:10〜ポポポポン〜♪って小刻みなベース可愛らしい。ベースの音が丸くて優しい。終盤に向けてどんどんテンション上がっている。ボーカルの爆発力。ピアノもそれを美しく支えている。3:34〜ギターも暴れ出して、全体的に大騒がし。大騒がしからのフェードアウトって絶対寂しい気持ちになる。
7.Going Mobile
凄くフォーキーだし、さっきまでこんなに鼻にかかってた歌声だったっけ…?旅の喜びを歌っているらしい。陽気。鼻声だけど跳ね感がある。よく聞くとシンセも居る。シンプルに見えて凝ってる。相変わらずドラムの手数が多くてビックリする。2:01〜パウパウしてるギターの音良い。ベース縁の下の力持ちすぎる。もっと出しゃばってほしい(2回目)。
8.Behind Blue Eyes
寂しげだけどひたすら美しいアコースティックなイントロ。ベースちょっと目立ってる…!歌詞もなんだか苦しそう。コーラスが天国。2:25〜ここから展開変わりすぎて何事…!!ハード。ボーカルめっちゃワイルド、海賊みたいになってる。前半とのギャップ。最後20秒くらいで前半のような雰囲気に戻る。
9.Won't Get Fooled Again
イントロのシンセワールドが目回りそうで気持ち良い。ドラムインの仕方、入ってからの目立ち方格好良すぎる。ヤバい、ベースヒーロー編なのにドラムに浮気してしまう。邦題が「無法の世界」で強い。でも歌詞はそんなに無秩序ではない。ギターゴリゴリ。終始ハイテンションで楽しげで良い。4:20〜一体感と「イ゛ェエエイ!!!」のシャウトが格好良い!後半も盛り上がり続ける。ドラム…ドラムよ…これ以上心奪わないで…めっちゃ凄い、格好良い。ベースも静かに暴れているし、ギターもわかりやすく暴れていて、ドラムはもう…ね…。7:40〜終盤でシンセワールドに帰って来た!だと思ったら暴れたりなかったのかドラムがまだまだ暴れる。「イ゛ェエエイ!!!」のシャウトも発動。終わり方気持ちいい〜〜!!!
The Whoは、1964年にメジャーデビューし、現在も活動を続けるイギリスのロックバンド。The BeatlesやThe Rolling Stonesと並んでイギリスの3大ロックバンドと言われている。
本作は1971年にリリースされた。シンセサイザーやシーケンサーは初の導入となった。本作のほとんどの曲が、『ライフハウス』というギターのPete Townshend による一大音楽プロジェクトの為に作られたものだったが、計画が難解すぎて頓挫し、「コンセプトを持った曲によるノン・コンセプト・アルバム」として作られる事になった。
The Whoは「世界一大音量を出すバンド」としてギネスブックに登録されたこともあるらしいです。
凄…!どんな…!?My Bloody Valentine越えるのだろうか…
(↓と思って気になっていたらMy Bloody Valentineも120デシベルを記録していたらしい)
1976年にはロンドンで行ったライブで120デシベルという音量を記録して、当時数十年間はこの記録を破られなかったとか。
調べたら、120デジベルは近所への落雷とか飛行機のエンジン近くくらいの音量らしい。なるほど…!わからない…!!とにかくデカそう!
ギターのTownshendもインタビューで「音楽のクオリティなんて関係ない。大事なのはパワーとヴォリュームなんだ」と答えていたらしいです。良い信念。
ライブ終盤で行われる楽器破壊もコンサートの見どころだったそうです。
出てくる情報全部ワイルドすぎるよ…!
今回もベースヒーロー編でしたが、ベースも静かに引っ張っていて格好良かったです!裏番長。
でもドラムも凄かったな!?(ドラムにちょいちゃい浮気してすみませんでした。)
曲の構成も壮大で、プログレを感じました。懐かしい…プログレ編…。
次回もベースヒーロー編!
次回は Michael Jackson の『Off The Wall』を聴いてみた編をお届けする予定です。お楽しみに…!
最後まで読んでくださり、有難うございました。
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