Massacre の『Killing Time』を聴いてみた編
こんばんは、内山結愛です。
今回は Massacre の『Killing Time』を聴いてみた編をお届けします。
アグレッシブな音の切れと決め、数々の衝撃的な音たちとの新鮮な出会い。
スリリングな即興演奏に、血湧き肉躍る変拍子の世界が広がる。
是非読んでみて、聴いてみて下さい!
1.You Said
ノイズが転がりうねる。何故か潜水艦が頭に浮かんだ。空気が漏れているような音。無線機で喋っているような声。人間がいなくなった世界でロボットが暮らしている感じ。冷たく静かな緊張感が漂う。1:33〜近所の犬が夜こんな感じの声で鳴いてる。
2.Legs
勢いよく疾走する。めちゃくちゃ気持ち悪くて気持ち良いリズムとメロディー。0:48〜忙しくて楽しい。アヴァンギャルドで即興的。ベースがベンベンボロンボロン。聞いたことない音の感じ。
3.Aging With Dignity
すんごい。音を楽しんでる。音楽をしている。原始的だけど前衛的で新しさがある。1:00〜突如危ない人が乱入してきた。ドラムによって煽り立てられるように危ない人、どんどん危なくなる。一曲の間に目まぐるしい展開を見せる。2:49〜うらめしや〜!
4.Subway Heart
邪悪なギターとベース。興奮してる。三者三様の小刻みな興奮。ピーピー聞こえる笛。0:44〜空気の変わり方凄い。ジャズを物凄く変態にした感じ。音の隙間が無い。みんな違うことしてる。面白い…自由行動しているのに心で繋がっている。
5.Killing Time
攻撃性高し…刺々しい。ギターも暴れる。0:24〜ギター?不思議な音。エイリアン。音の実験室。聞いたことない音しかない。耳がkilling。1:57〜生命の蠢きを感じる。何をどうしたらこの音がなるんだ…?衝撃を受けっぱなし。ドラムが爽快。ドラムの方、自分より若いだなんて…!
6.Corridor / Lost Causes / Not The Person We Knew
ノイジーーーー!甲高い。ドラムは気にせずバシバシ。ギター気持ち良く暴走。ギターなのかすらもうわからない音が鳴ってる。ベースがクール。ギターとのテンションの差が面白い。2:09〜突然変異。電池切れたくらいテンションは地の底へ。故障したようにピロピロ鳴っているギター。ギターなのか…?(疑心暗鬼)3:58〜ヤーーッバ格好良い。低音が気持ち良い。ずっと怪しげに漂うノイズ。5:44〜変化。民族感ある。ドラムも野蛮。
不自然に曲の切れ目があると思ったら、タイトルの3曲が1曲になって収録されているのか…!
7.know
急に始まる心霊スポット巡り。仄暗いトンネルの中で反響しているような音。掻き立てる恐怖。1:20〜段々と光が差してくるような気がする。不気味なノイズが宙を舞う。ヒュ〜ドロドロ感。
8.Bones
キメに体が反応する。0:05〜いきなりヘンテコになるのお茶目。音がビヨ〜ンって伸びていくの愉快。変拍子の鬼。全体的にコミカル。0:55〜体が動く。ここからの盛り上がりが良い。腑抜けたギターの音、情けなくて可愛い。
9.Tourism
おもちゃみたいな音。もう鳴っている音が何の音なのか全然わからない。ギターのメロディーはどことなく「マリオブラザーズ」を感じる。何故。思いついたら即行動してる。2:45〜様々なものが蠢き犇きあってる。「蠢」「犇」って字が全てを表してる。最後までふにゃふにゃして終わる。
10.Surfing
オ○ラ……みたいなサックスの音。不可思議な世界に迷い込むような、目が回るような音。キメがバシッと現実に連れ戻してくれる。これの繰り返しで洗脳されそう。この曲でマジック披露したい。1:11〜この音延々に聞いてたら空中浮遊できそう。
11.As Is
ボヨ〜ン。何かをガジガジしているような、虫が耳の近くで飛んでいるような、そんな煩わしさのある音。即興的。生感。一回限りの音楽。1:15〜砂利みたいな、硬めのマーブルチョコあたりのお菓子が擦れる音。聞いたことない音パラダイス。3:06〜こういう音出してくる工事が家の近くで行われ出したらバチギレしちゃう。ドラムがリズムを生み出し、徐々に音楽にしていく。ドラムの方が当時16歳〜18歳くらいなんだよな…思い出すたび戦慄。6:49〜不思議な声が聞こえ出す。どこまでもゆくカオス。首筋あたりがゾワゾワする終わり方。
12.After
ドラムが格好良い…!「フウェッ」みたいな音、一体どのように鳴らされているのか気になる。聞いたことない音だらけ。どこまでが即興で、どこまでが構築されているのか…。2:25〜カエルの合唱。たまに、本当に微かに、レゲエっぽさというか、南の陽気さを感じる。4:55〜夜の動物園。
13.Gate
危険なオーラが凄い。強烈なトレモロが効いてる。音の震えが、ギザギザとした音の波が眼に見えるよう。シリアスだけどヘンテコ。1:42〜宇宙へ。重力がなくなったような感じ。何らかの交信。ピピロロピロピロ・・・タイムスリップ。
14.Conversations With White Arc
不穏な空気。ギターの一音一音が不安定で怪しげ。0:55〜心が不安になる構成。ぬるっと終わっていくのも後味悪い。
15.Carrying (ボーナストラック)
炎メラメラなバタバタドラム。危険な音楽。毒々しい紫色の雰囲気。危なげな緊張が続く。
16.Bait
雨が降る街。と思ったら神々しい。ギターは相変わらず無邪気。無心でやりたいように演奏してる。1:26〜人がコケる時の効果音がひたすら繰り返されて笑っちゃう。パーカッション手数が多い。
17.Third Street
人間ではない何かの生命体の暮らし。うめき声とギターが共鳴してるみたい。ベースは我が道をゆく。1:40〜赤ん坊の絶叫なのかギターが鳴いているのかわからない。疾走感が増し盛り上がっていく。3:03〜スーパーノリノリになってしまう、踊りたい。
18.3 O'Clock, June 21st, Get Down There And Do It
人間味がない。ロボットのような冷たさを感じる曲多い。重たい金属が移動している。
19.F.B.I.
突然のトレンディでカウボーイ味のある曲調にニヤけが止まらない。めっちゃ馬。駆け回る馬が頭から離れない。0:53〜もう鞭で馬を叩いてるようにしか聞こえない。1:05〜ギター気持ちが良い。ズカズカ進んでいく。やっぱり気持ち悪くて気持ち良い!
Massacre は1981年結成。ギター、ベース、ドラムからなる、アメリカのエクスペリメンタルロックバンド。Massacre の意味は「大虐殺」。ライブは主に、作曲されたナンバーと、即興の両方から構成されていることが特徴。
ほぼ全編インストなのに音の密度、バリエーション豊かすぎて、全く物足りなさを感じなかった…!
ジャズ、パンク、ダブ、色んな要素があって面白かったな〜!
16歳〜18歳という若さで、あのテクニカルなギター&ベースについて行くことができているドラム、本当に凄い、どういうこと…!?
最後まで尊敬しながら聴いてました。
そして、「Massacre」という凶暴なバンド名のせいで、YouTubeで映像を検索しようとすると、たまにドキッとするのでお気をつけ下さい。
次回は 暗黒大陸じゃがたら の『南蛮渡来』を聴いてみた編をお届けする予定です。お楽しみに…!
最後まで読んで下さり有難う御座いました。