Death Cab for Cutie の『Transatlanticism』を聴いてみた編
こんばんは、内山結愛です。
今回は Death Cab for Cutie の『Transatlanticism』を聴いてみた編をお届けします。
憂いや不安を温かく包み込むイノセントな歌声と、叙情的なサウンドが心を震わせる。
あの手この手で涙腺を刺激する危険な一枚です。
是非読んでみて、聴いてみて下さい!
1.The New Year
始まりは道路に一人取り残されている感じ。ギターとドラムが勢いよく入ってくる。粒が細かくて、歪んだギターの音。冬の夜っぽい。「新年だっていうのに何も変わらない。何の決意もない。」という心意気が好き。ギターのノイズの余韻。
2.Lightness
ノイズをそのまま引き継ぎ、流れ出すしっとりバラード。薄暗く美しくて、不穏だけどそれで良い。1:20〜クリーンなギターの音と歌のメロディーが泣ける。地声から裏声への移り変わりが繊細。ずっと居心地が良い。体育座りして狭いところで聴きたい。2:45〜濁りのあるピアノの音切ない。不思議な音が耳を自由に行き交って終わる。
3.Title And Registration
ギターのアルペジオと、優しい打撃音が一定のリズムを刻むイントロ。胸が苦しくなるのに癒される。シンプルで無駄なものがない。心に沁み入るメロディー。2:34〜キュートで幻想的な音。MVが物凄い世界観でビックリしちゃった。
4.Expo '86
序盤は懐かしくてほんのり暖かい、陽だまりのような雰囲気。急に勢い付いたりする。タンバリンみたいな鈴の音。アコースティックギターとエレキギターの音が絡み合う。1:58〜一気に視界が晴れる。コーラスの綺麗さも特筆モノ。2:38〜気持ち良すぎる歌声と展開。
5.The Sound Of Settling
呼吸一つで引き寄せられる。ドラムの頼もしさ。「Bop-ba〜♪」が陽気。クラップも入って楽しい。ギターの音の重なりが綺麗。疾走感があってポップ。あっという間に終わる。終盤の盛り上がり。
6.Tiny Vessels
一変して静かに張り詰めた空気感。暗くて陰鬱としているが、どこか救いのある感じ。1:24〜ガツンと入ってくるディストーションギターに重なるザラついたボーカル。静と動のコントラスト。ドラムの存在感が強まり、儀式が始まりそうな雰囲気で終わる。
7.Transatlanticism
繋がって始まる。儀式というより荘厳な雰囲気。美しいピアノ伴奏。ゆっくり、言葉の一つ一つを語りかけるように丁寧に歌っている。後ろで存在感を消しながら、淡々と流れる打ち込みビート。漠然とした悲しさがあるが、この曲もまたどこか希望を感じさせる。壮大な間奏。6:30〜神秘的。両手を握って祈るように聴いてしまう。8分近くある。
8.Passenger Seat
繋がって始まる。大自然。生命力を感じる。ピアノの1音1音が重たく、存在感がある。曲が持っているスピリチュアル的なオーラが半端ではない。歌声があまりにも美しい。ピアノの余韻が消える最後の最後まで、絶え間なくドラマチック。
9.Death Of An Interior Decorator
軽快な3拍子。ポップでスイート。0:50〜のメロディー気持ち良過ぎて軽く死人が出る。1:37〜煌めきに包まれる。ギターのアルペジオの絡みと淡々としたドラムがとにかく気持ち良い。2:09〜のメロディーライン好き。快楽ソング。
10.We Looked Like Giants
ドクドクするギターの音。0:38〜ドラマが始まりそう。格好良い…。ロック。これまでの曲で1番勢いと強さがある。1:32〜ギターのチャカチャカ音とその後襲いかかって来る疾走感にノリノリになってしまう。こんな曲も歌うんだ…。2:35〜変わった音質のものが入ってくるの面白い。緊張感のある間奏。先の展開が読めない。気になる終わり方。
11.A Lack Of Color
また繋がって始まる。車が走るような道路の音みたいな、環境音が聞こえる気がする。アコースティックギターの優し暗い寄り添うようなアルペジオと、負けじと温かいボーカルが沁みる。2:11〜凄い。アウトロが終わってリピートすると1曲目の「The New Year」にまた繋がるようになってるなんて…!
Death Cab for Cutie は、1997年に結成されたアメリカ出身のロック・バンド。ジャンルとしてはインディー・ロック、インディー・ポップなど。メジャー移籍後全作品においてグラミー賞ノミネートを果たす。2008年には通算6作目となる『Narrow Stairs』を発表し、全米チャート1位を獲得。
心の隙間に入り込んできては涙腺を刺激する曲たちばかり…スーパースイートな歌声が堪らないです。
9〜10曲目、ずっと良かったな……有難う…
ちょっと捻くれているMVも個人的にツボでした。
次回は ゆらゆら帝国 の『空洞です』を聴いてみた編をお届けする予定です。お楽しみに!
最後まで読んで下さり有難うございました。
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