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Joy Division の『Closer』をもう一回聴いてみた編
こんばんは、内山結愛です。
ディスクレビューnote200枚記念企画!もう一回聴いてみたシリーズ!
今回は Joy Division の『Closer』をもう一回聴いてみた編をお届けします。
不穏にもたつくアンサンブル、終盤に向かって生気を奪われていく歌声、充満する死の香り。
葛藤や諦め、絶望、滑らかに暗闇へと引き摺り込まれる一枚。
ぜひ、読んでみて聴いてみてください!
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↓『Closer』1回目のレビュー
1.Atrocity Exhibition
何も知らずに聴くと一瞬陽気な感じがする。ギターの強烈なジャリジャリ音と気分屋な感じのベースがどこか不気味。「猫の鳴き声が何重にも重なってるような音がずっと聞こえる。」って思ったら一回目に聴いた時にも同じことを思っていて感動した。歌声のヘロヘロ感がなんとも言えない中毒性。惹き寄せられる。2:30〜後ろで工事してる?「This is the way, step inside」って繰り返し歌っているけど、絶対言うこと聞いちゃダメな予感しかしない。猫の鳴き声が増えたり、近づいたり、減ったり…(猫なの…?)。ドラムだけが愉快。
2.Isolation
急に近未来。バブリー。New Orderに繋がっていく素質がある(それはそうなんだけどね)。歌声の距離感、エフェクトも不思議だし、シンセサイザーのよそよそしい絡み方もズレるアンサンブルも愛おしい。最後の3秒間、一瞬の逆再生みたいな時間ゾクゾク。
3.Passover
だんだんと死に近づいている気配がある。ギターの音が不穏。ドラムだけがいつもの如く生き生きとしているのがツボ。ドラムだけが希望。ドラムにかかっているリバーブが気になる。ひんやりする。1:45〜さっきよりも元気が無くなってきた歌声、結末を知っているだけに心配になっちゃう。手遅れかもしれないけど今からでも心配させて欲しい。3:22〜ギターが怖い音出してる。鬱々。
4.Colony
邪悪なギターとベース。 ベースこんなに聞こえてたっけ…ベースの存在感に圧倒される。反復されるフレーズ。たまにもたつくのがやっぱり愛おしい。語気強めなボーカル。それはそれで心配。もう何をどう歌ってもIan Curtisを心配する過保護厄介お姉さんになっちゃう。
5.A Means to an End
イントロが好き(これも一回目に書いてた)!0:40〜ベースとギターの音が数秒の間奏でる不穏な死のメロディが怖い。怖い音階。歌のメロディはずっと不安定で怖い。「I put my trust in you」って繰り返してるのも相まって怖い。3:19〜裏切ったらどうなるんだ…という静かなる語気の強さ。最後スローモーションになって終わるの、嗚呼…もう終わりだ……
6.Heart and Soul
死の香りが強まってきた。自分が嗅いでいるだけかもしれない。0:22〜いや、これは死の香りで間違いなさそう。一気に死に向かってアクセルを踏んだ感じ。輪郭ボヤボヤなボーカルが霧の中。ドラムだけがシャキシャキ。仄暗い。悪魔に囁き。3:30〜死のメロディ奏でちゃってる。漂ってる恨めしい音、何ですか。怖い。怖いメロディを優しい声で歌うの、ダメだよ。5:09〜一生一定のリズム、同じフレーズを叩き続けるかと思ったら急にバシバシし出すドラム…
7.Twenty Four Hours
“ロック史上最も死に近づいた3曲”ゾーンに突入しちゃった。0:32〜死に向かう勢い、死への活力が凄い。演奏の圧がこれまでの曲と比にならない。歌声が暗いし、黒いし、生気が無い。疾走と失速の緩急で心が揺さぶられる。理解、絶望、気づき、諦めが入れ替わり立ち替わり。暗く沈んでいく歌詞。もう「生」の向こう側から物事を見ている感じがする…置いてかないで…
8.The Eternal
冒頭のわしゃわしゃ音何…!0:17〜暗く静かなベースと深くリバーブのかかったドラムが闇。「死」が突然目の前に現れた。優しく弾かれるピアノの音が悲しくて美しい。猛烈な死の香り。2:35〜わしゃわしゃ。歌詞がもう向こう側の感覚を伴っている。全てを諦めたような、ただそこに寂しげに在るだけの歌声。聴いている側の生気までも奪っていく…
9.Decades
後半3曲はずっと暗いトンネルの中に居るみたい。シンセのフレーズが頭の中で鳴り響き続ける。リズムのもたつきが愛おしさから不安に変わってきた。全楽器生気を奪われている。2:35〜歌声の虚さと絶望感。「Where have they been ?」と悲しそうに繰り返されるたびに居た堪れない気持ちになる。ハッキリとしたオチが伝えられないままに、不穏さだけを残す映画を見た時のモヤモヤ感、引きずってしまう感じ、久々に聴いたらズシーンと来る…
Joy Division は1976年にマンチェスター結成されたバンド。1980年5月18日にボーカルのIan Curtisが自殺し、バンドは解散。その後、残されたメンバーで New Orderを結成。当時のメンバーはIan Curtis(Vo.)、Bernard Albrecht(G、Key)、Peter Hook(B)、Stephen Morris(Dr)。
『Closer』久しぶりに聴いたけど、やっぱり後に引くな……
最初に聴いた時と同じくらい食らってしまっていました。
聴く度に感じ方が変わっていったMy Bloody Valentineの『loveless』とは反して、『Closer』は感じること、想像することがそこまで大きく変わってないのも面白かった!発見です。
最初は思いの外暗いわけじゃなくて、終盤になって徐々に悪い予感が一つずつ的中していくような構成が…本当ね…。
最後3曲はもう言葉が出ない、こちらの生気まで吸われていると思う。
でも「The Eternal」はお気に入りで、たまに聴いてしまいます。吸われてるな、生気。
暗く落ちた気持ちをどうにか元に戻そうとNew Orderの「Blue Monday」を聴いて気持ちを整えるというのがお決まりです。
そしてまたまた、CDを持っている写真は同じ構図、服装で撮ってみました!(当時着ていた服は捨ててしまった心当たりしかなく、似ている黒い服で代用しました)
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iPhoneカメラの画質の進化を感じる。前髪の量を年々薄くしている内山です。
見た目の変化も引き続きお楽しみください!
もう一回聴いてみた編、まだまだ行きます!
次回は Ride の『Nowhere』をもう一回聴いてみた編をお届けする予定です。
最後まで読んでくださり、有難うございました。
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