暗黒大陸じゃがたら の『南蛮渡来』を聴いてみた編
こんばんは、内山結愛です。
今回は 暗黒大陸じゃがたら の『南蛮渡来』を聴いてみた編をお届けします。
ファンク・アフロ・レゲエなどの要素が混在した唯一無二のじゃがたらサウンド。
偽りのない言葉をぶち撒け、宿るグルーヴ、弾み狂う魂!
是非読んでみて、聴いてみて下さい!
1.でも・デモ・DEMO
初っ端から「あんた気にくわない!」と言われる。英語かと思った。ファンキーなサックスがお洒落にリズミカルに、場をかき乱していく。1:25〜「暗いね暗いね〜♪」と明るく歌うコーラス。やっぱり英語みたいに聴こえる。ギターのカッティングが気持ち良い。3:12〜コールアンドレスポンスでめちゃくちゃ盛り上がる。「日本人てくらいね、性格がくらいね」サイコーな歌詞だな。伸びやかなギターの音色が響く。この独特なグルーヴ感アガる。踊ってしまう。
2.季節のおわり
ジャキンジャキンのエレキギター。怪しげ。同じフレーズを繰り返す。1:10〜ここからのメロディー凄い変な気分になる。独特な情緒不安定な感じのメロディー癖になる。落ち着いたセクシーな雰囲気。
3.BABY
「オーーーー⤴︎ヘイッ」。このファンキーな感じとても良い。ベースが面白い。コーラスが生き生きとしている。1:27〜空気が一瞬変わる。陽気。ギターなのか、叫び声なのか、笑い声なのかわからなくなる時がある。ベイベ。ひたすらベイベ。終盤に行くにつれて大騒ぎ。
4.タンゴ
南国。輝く太陽のようなギターの音。夜のムーディーな雰囲気もある。「街に埋もれた 食いかけのハンバーグ」という歌詞にビビッと来る。優しく気怠そうな声色のボーカル。哀愁。昭和レトロ。
5.アジテーション
雑踏。騒がしい街の中。ギターのカッティングが最高。これがアフロ・ビートというものなのか。アフロビート×ファンク。2:32〜カオスが広がる。音の混雑っぷりが凄い。民族楽器っぽいパーカションの音が色々聴こえる。ドラムのシンバルの音が強烈。パンキッシュさもある。
6.ヴァギナ・FUCK
怪しげなギターの音色が響くイントロ。歓声に包まれている。どの曲も本当ノリが良い。タイトルを連呼される。謎の音で終わる。(エゲツないタイトルだな…アイドルだから一応触れないでおこ…って歌詞も負けないくらい過激な内容…!!)
7.FADE OUT
赤ん坊が産まれたような、そんな呻き声で始まる。曖昧な雰囲気。だる重ビートずっしりしていて格好良い。刺々しい歌詞。声がいつになくマッチョ。3:08〜間奏良い。お洒落。スーパースローテンポにしたレゲエみたい。5:19〜ドラムの打撃音からムーディーゾーンへ。ナイスコーラス。ディナーショーっぽい。ゴージャス。
8.クニナマシェ
ハワイ?沖縄?どこかのリゾート地の宣伝CMで流れていそう。やっぱりアフロビート。海と浮き輪が見える。マラカスみたい音陽気で良い。「ヤラセロセロ(セロ)!」が蔓延していく。キャッチー。どこかの民族の部落に迷い込んだ気持ち。3:28〜ヤラセロ〜に耳が慣れてきた頃、突如子供達による合唱が始まってめちゃくちゃ面白い。無邪気で一生懸命に歌っていて可愛い。カオスになっていく中、穏やかな笛の音が静かに近づいて来る。美しい。不思議な構成、死後の世界みたい。狂気を帯びる歌詞。健やかな子供達。お風呂場みたいな音で終わる。9分間の超大作。
9.元祖家族百景
鳩ポッポの歌が始まる。ブラウン管テレビから流れてきて欲しい。お調子者のガキ大将が作った替え歌ソングみたいだけど、ギターが格好良すぎる。「パッパ!」と言えば全て丸く収まって解決しちゃう感じ。1:41〜スッゴイ…空気が一変。哀愁の鬼。ドラマチック。昔の学園ドラマみたいな雰囲気。歌詞が面白い。狂おしいほどに野球がやりたいらしい。3:12〜急に元の鳩ポッポに戻るの狂っていて最高。
10.ウォークマンのテーマ
性急な始まり方。昔のアイドルソングみたい。0:31〜音質が籠って、不思議なロックンロールが始まる。「チルいぜ」、「ナウいぜ」という言葉が飛び交う。全てが謎に包まれたまま終わる。ウォークマン持ってたな…
暗黒大陸じゃがたら は1979年に結成した、江戸アケミを中心とする日本のロックバンド。バンド名は「じゃがたら」、「JAGATARA」へと変化した。初期の頃から、ライブを追うごとに名前を変更していた。ジャンルとしては、ファンク、ワールドミュージック、アフロビート、パンク・ロック・ポストパンクなど。
1990年1月27日江戸の事故死により、解散するが、江戸の没後30年の2020年1月27日「Jagatara2020」として再始動した。
● サザンロック:カントリーやブルース、ブギー、R&Bなど、アメリカ南部の土臭い音楽を前面に掲げたロックのこと。
● ワールドミュージック:世界中の地域、民族の、音楽文化を包括する用語。
●アフロビート:ファンクやジャズなどのジャンルに連なるアフリカ音楽。アフリカのパーカッションを取り入れたブラスバンド編成が特徴。ナイジェリア出身のミュージシャンで黒人解放運動家のフェラ・クティが自身の音楽を「アフロビート」と名付けたことが始まり。
じゃがたら…調べれば調べるほど気になってしまう!
初期はかなり過激なパフォーマンスをしていたらしく、ボーカルの江戸さんは自分の額をナイフで切りつけて流血したり、ニワトリやシマヘビを生きたまま食いちぎったこともあるそうです。スゴ…
(以前レビューしたTHE STALINの遠藤ミチロウさんはこの影響を受け、過激なパフォーマンスを始めたらしい…!繋がった!)
歌詞が特に面白かったです。調べれば調べるほど出てくる江戸アケミさんの名言が素敵!
「昨日は事実 今日は存在 明日は希望」
「俺は俺のロックを演る、お前はお前のロックを演れ」
この2つがお気に入りです。
アルバム全体は陽気だけど、陰をしっかりと捉えている感じ、とても好きでした。なによりノリが良い!!
次回は System of a Down の『Toxicity』を聴いてみた編をお届けする予定です。お楽しみに…!
最後まで読んで下さり有難う御座いました。