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★デーリー東北「ふみづくえ」執筆③|ログボの卵(本文すべて¥0で読めます)

 にわにわにわにわとりがいます。いえ、本当に、庭には2羽ニワトリがですね、いるんですよ。
 畑を開墾しているうちに「某テレビ番組みたいだね」と友人知人に言われるようになりました。草刈機のガソリン代を節約し、野菜も取れて一石二鳥。貧乏性の成れの果てだと思っているのですが、好意的に言っていただけるのはうれしいものです。
 実は野菜作りは子どもの頃からやってみたくて、実父の畑の一角に細々と二十日大根の種をまいたりしたのですが、自分の畑じゃない気兼ねもあって本格的にやったことはありませんでした。その二十日大根も一袋分の種を全部まいてしまって、収穫時期には主食並みに食べる羽目になり、計画性のなさを笑われたりしました。畑への執着は、どうも子どもの頃にやってみたかったことを今になって実現している側面が強いようです。
 一度やってみたかったことの一つが、ニワトリを育てること。ツイッター上の雑談で「ニワトリ飼えそうな環境だ」と唆され思い出しました。祖父の家でウコッケイを育てていて、おやつ代わりに卵を食べていたのが起源のように思います。箸で卵のお尻に穴を開け、しょうゆを直に垂らしてチューチュー吸っていたのです。ナイス完全栄養食。
 中学校の理科の教科書に、胚分裂の成り行きで鶏卵のふ化が載っていたような気がします。しかし、教科書に載っているからといって実際にふ化させても、その後どうするんだ問題などがあったのでしょう。当時は実行することはできませんでした。おそらくここで私のニワトリ育てたい欲が最も高まったものと思われます。
 昔と違って、今やネット通販で何でも買える時代です。気が付いたら手元にあったのですよ、ふ化機。自動転卵もできるタイプが。1万円もしなかったです。「吹いていますね、時代の風が私に」と思いました。
 有精卵も買ってきまして、何度か失敗し、3度目の挑戦でふ化に成功。なんとオスとメス1羽ずつ生まれました。これなら放っておけば勝手にニワトリが増えていくはず!
 ニワトリは7カ月程度で卵を産み始めるそうで、夏にひよこが生まれたので冬まで楽しみにしておりました。日照時間が短いと産むのをやめるだとか、寒いと産まなくなるだとか、いろいろ検索してまだかまだかと待つこと1月のある冬の日。ようやく卵が生まれました。一度生まれると毎日産むようになるようです。それ以来、毎朝6時ぐらいに野菜や果物の残渣片手にニワトリ小屋とヤギ小屋に行き、朝のおやつを与え、卵を回収して家に戻ります。
 何個卵が回収できたか後で数えるため、卵を回収したら写真を撮ってSNS(交流サイト)に記録し始めました。毎日毎日アップされる卵を見たフォロワーさんが一言。「ログインボーナスですね」。ログインボーナスとは、主にインターネットゲームで使われる用語で、毎日ゲームをスタートするたびにご褒美として何らかのアイテムなどがもらえるシステムのことを指します。略してログボ。
 毎朝早起きして産卵箱にたどり着くともらえるログボの卵。今日も朝食の目玉焼きとなって私のおなかに入っております。なお、オスのニワトリは朝4時に爆音で鳴き始めるようになってしまったので、先日鳥つくねとなって私のおなかに入りました。おいしかったです。


 

その後の展開もちょっとだけついてる動画バージョンがこちらです。
みんな元気にしております。まだオスかメスか分かりません。

以下はあとがき的なものです。執筆中のコーヒー代にでもしなよって思ってくださる方は課金お願いします🙏

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