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合格論文例 R6年度ITストラテジスト試験

ITストラテジスト合格論文

R6年度ITストラテジスト試験に合格することができました。
試験の鬼門 午後2論文について、どんな感じで書いたかを大ざっぱに紹介します。
最後には合格論文も記載していますので、対策の一助にしていただければ幸いです。

選んだ問題

問2「新しいビジネスモデルの策定について」を選びました。
簡単にまとめるとITを活用した新しい企画について答える問題です。
この新企画策定系は出題頻度が高い出題パターンなので、汎用性が高く練習にも使いやすい問題になっています。

R6年度 ITストラテジスト試験 午後2

論文構成の基本フレーム

論文記述は、設問に応じた3章構成に分けての記述を求められます。
だいたいこんな感じで分かれています。

 第1章:舞台設定のせつめい
 第2章:企画内容のせつめい
 第3章:提案方法のせつめい

各章のポイントと戦略

ではまず、実際に記述した内容と意識ポイントを大まかに紹介します。

第1章:舞台設定のせつめい

  • 大まかな内容:地方都市のスポーツジムを舞台に設定し、ライバル社の進出による危機感をそれっぽく描写。

  • 意識したポイント

    1. 問題点の伏線をいい感じに配置

    2. SWOT分析などのフレームワークを応用

第2章:企画内容のせつめい

  • 大まかな内容:少子高齢化に着目しマーケットを策定、そこから具体的な企画を展開。

  • 意識したポイント

    1. 問題文からヒントキャッチ
       - ITで新たな顧客接点や顧客体験(CX)を提供できないか
       - 作業者や高齢者の健康を見守る、利用料金定額制の新しいビジネスモデル

    2. 設問の要求事項を漏れなくカバー ← とても大事

    3. マーケットセグメンテーション、ポーターの競争戦略、ペネトレーション・プライシングなどのフレームワークを応用

第3章:提案方法のせつめい

  • 大まかな内容:企画の具体化に伴う不安要素の洗い出しと対策の提示。

  • 意識したポイント

    1. 問題文からヒントキャッチ
       - (当初の要件との)かい離を想定して、拡張や縮退のできるITの採用、地域や顧客層を限定した段階的な立ち上げなどを検討

    2. 提案に小さな隙を作り、あえてツッコミを受ける余地を残す
      そのツッコミに対してさらに深掘りした対策を提示

    3. クロスセリング、ROI分析、段階的サービス展開などのフレームワークを応用

小難しそうに書いていますが、基本的には問題文や設問の要求事項からの逸脱がなければ最低限の及第点まで届くと思われます。(ただしこれが案外難しいです。)
さらに追加で使い勝手の良いフレームワークを応用して文章に落とし込めると、説得力と論文っぽさが演出できます。午前2で学んだ知識たちを武器にしましょう。

合格論文

最後に、私が記述した論文を紹介します。
第1章450文字強、第2章850字弱、第3章650字強。合計2000字弱でした。
さほどレベルの高いことはしていませんので、「このくらいで合格できるんだ」という参考程度にご覧ください。

※誤字脱字、表現誤り含め原文ママ

第1章 新しいビジネスモデル策定の背景
1-1 事業特性と事業概要
 J社は地方都市をメインに複数店舗を展開する、複合型スポーツクラブである。トレーニングジムに加えプールやフィットネススタジオが複合されている。プールやフィットネススタジオは高齢者たちの健康促進に大きく貢献しており、会員からは高い評価を得ていた。J社は定期的に身体測定を行える制度をとっており、測定結果はその場で確認することができる。さらにJ社ホームページへログインすることで過去の記録と見比べることが可能である。会員からは、自身の身体変化を確認できることでモチベーションアップに繋がっていると、好評であった。しかしこの測定結果は、社員が手作業でデータベースへ反映させており、大きな負担にもなっていた。
1-2 背景にある事業戦略
 近年、24時間営業型のトレーニングジムに特化した廉価なジムが台頭してきている。J社近辺にも24時間営業の廉価なジムが進出してきており、顧客流出の懸念が大きくなっていた。そのため、J社の強みを活かしたサービスの提供により、差別化を図り顧客を獲得する必要性を強く叫ばれていた。

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