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惹かれるモノ【映画:新感染ファイナル・エクスプレス編】

こんばんは。
久しぶりに映画のレビューです!


だいぶ公開されてから時差があるんですが、韓国映画の『新 感染 ファイナル・エクスプレス』をご紹介します。



ここ数年韓国映画ブームなので、韓国好きとしては何かしらレビューしたいなあと考えてはいたんですけど、パラサイトも書くタイミングを逃してしまいまして...

とりあえずゾンビマニアってのと、主演のコン・ユさんがかなりのどタイプなので新感染に!(笑)




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公開直後から結構評価が良かったですよね!
やっぱり技術的にゾンビとかモンスターとかだとどうしても欧米に圧倒されちゃうんですけど、韓国らしい描写がとても素敵なんですよ、、


まず説明しておきたいことが、というかこれだけは言わせて欲しいやつで...
私、本気のゾンビ映画マニアなんです...。ホラー関連めちゃくちゃ観ます。B級からハリウッド級まで。日本のもアメリカのもインドのも。


基本的に映画自体の捉え方として“非日常を体験できるツール“だと考えているので、映画館で見るときはSF・アクション・アドベンチャー・ホラー・ファンタジーなどを中心に観ることが多くなり...

それで毎回、ゾンビというかホラーは当たり外れが面白いなあって実感してます。ストーリーはもちろん、ゾンビ自体の性質もかなーり重要。
なぜなら劇中のゾンビたちは『さっきまで生きていた人間』だから。

今回紹介するこの映画、めちゃめちゃ人間そのものの話なんです


ちょっとここであらすじを説明します。

ソウル発プサン行きの高速鉄道KTXの車内で突如起こった感染爆発。疾走する密室と化した列車の中で凶暴化する感染者たち。感染すなわち、死ー。そんな列車に偶然乗り合わせたのは、妻のもとへ向かう父と幼い娘、出産間近の妻とその夫、そして高校生の恋人同士・・・果たして彼らは安全な終着駅にたどり着くことができるのか―?目的地まではあと2時間、時速300km、絶体絶命のサバイバル。愛するものを守るため、決死の闘いが今はじまる。彼らの運命の行き先は・・・。(公式サイト引用)


狭い新幹線という密室空間と速度

注目はやはり新幹線という動きのある舞台、さらには簡単には止まれない状況、限られた車両、密室された空間であるということ。
状況だけでもスリリングです。

始まりとしては、何処かで謎の感染をした女性が12両目に乗車してくるところから列車内感染がスタート。

ここでまず面白いなあと思ったのが、なぜ感染したのかについて深掘りをほとんどしていないところ!
原因追求とか抗体菌の取り合いとか、人類を守るために感染を防ぐ、とかそんなんじゃないんです!!

(ちなみにハリウッドだと大抵は抗体菌もあるし、どこかの企業がお金儲けのために感染菌をばら撒こうとしてきます。)

大袈裟でない規模感、これがまた新鮮でした。


見所と言えば、新幹線のスピード感とゾンビの足の速さ...


皆さんが思うゾンビのイメージは?

大量にいて、ノロノロ歪に動いたりする....
そういうイメージの人って少くないと思うんですけど、ここ数年、ゾンビの動きがどんどん素早くなっていってような気がします。噛まれてから感染する速度も速いし、なんか足が普通に速い。ワールドウォーZとかがいい例ですかね。あのゾンビもまじで足速いです、笑

今回のは新幹線が舞台っていうこともあって、止まれず、戻れず、行き止まりがあることは分かっているけど進まざるを得ない。新幹線という限られた狭い空間に押し寄せてくる得たいの知れない感染の恐怖...

という状況、恐怖心や焦りを増殖させます。


ゾンビと戦う武器がアナログ過ぎる

個人的にこれが結構感動した場面、設定です。

ゾンビ映画での対戦って銃とか刃物、炎使うとかなんとか、ある程度の武器を装備して立ち向かうはずなんですが...

ましてやかの有名なバイオハザードなんて、ゾンビであったことを忘れてしまったのか、話が進むに連れてほぼほぼ全員モンスターになっていくという始末...笑
そんなハリウッドが創る最強謎パワー映画にちょっとお腹一杯だ...

そんなタイミングで!!


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素手!おっ!なんだと?!腕にテープぐるぐる巻きつけるだと?!さらに木製バットをもった野球部青年がいるじゃないか!!あと...なんだ、あの弱そうなサラリーマンと謎の盾は!!!

戦闘能力...!(笑)このアナログ感を見てやってくださいよ...

一気にわたしのテンションが上がった訳でありますよ...ジワジワと込み上げてくるものが...

韓国らしいこういった部分のアナログ感..昭和感といいますか..なんか雑多な部分。味があります。


この画像中央にいるサンファ(マ・ドンソク)が程々に強いのがまた渋い...めっちゃ強いんじゃないんです!近所では力持ちとしられている人位の強さ..絶妙で最高です。

さらに主要キャラなんですけど長引かせない...そこがめちゃめちゃいい...ちなみに彼は妊娠中の奥さんと乗車しているというね...どうしますよほんとに...

もちろん奥さんと自分の子供を第一に守りたい...だけど戦えるのは自分しかいない...みんなを見殺しに..なんて


得体の知れない者と戦う恐怖、必死に戦ってようやく助かったとしても増え続けるゾンビと、いつまで戦い続ければいいのか分からず疲弊する精神。

もう心も体もクタクタ、自分だけでも助かりたい
死の恐怖から傲慢になってしまう者も。絶対いますね、このタイプの愚か者...まあこの状況下なら仕方ないです。冷静を保つ方が難しい...感染する危険..そのリスクを背負ってでも友達や生きている人を助けるべきなのか、勇気ある選択を実行する...

あなたは迷わず行動できますか?


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この女子高生(元ワンダーガールズのソヒ)もいい演技してます。自分の好きな人が必死に生き延びようとしているのに、周りの人々に反対されてしまう。

この辺からヒートアップしてきます。


生きているのに。まだ感染してないのに。

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徐々に変化していく主人公ソグ(コン・ユ)

最初は自分と娘だけ助かる術だけを探していたソグ(コン•ユ)も、様々な状況に置かれていく中で徐々に心境に変化が...

仕事に夢中になるばかりに疎かになってしまった家族との時間、広がっていた娘との溝。果たしてこのぎくしゃくしている娘と共に助かることができるのだろうか...

これまで放り出してしまっていたことがどんなに重要だったのか、思い知るのです。

※こういう情緒的な部分は韓国らしく丁寧に描かれているので見所です!

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そしてスアンちゃんの演技...引き込まれます。やはり韓国、ゾンビ映画でも泣かせにきます。これこそ真の恐怖ではないか...

というかラストはゾンビ映画かこれと思うほどの静寂なシーンがあったり。ここのサウンドトラックがまたいいんです...終わり方も上手なので後味も良し。


まとめると、ホラー映画として恐怖を味わいたいという方には物足りないかも知れません。欧米のような迫力やグロいシーンは全然ないです!

ゾンビに変身してしまうより、大切な人を失う怖さの方が何倍も大きい...ゾンビ映画で考えさせられるという面白さ。

個人的には万能な映画だと思っているので、普段ホラー見ない人も見る人にもオススメです!韓国映画って結構重たい系(見た後にずーんとなるやつ.裏社会的な)のイメージですが、これは胃もたれ感なく、ハラハラもするし泣けるっていうマルチプレイヤーなので、ぜひ!


夏も終わりかけ、ほのかにヒンヤリ感が味わえる映画です。


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