二度と会わないあの子とめんどくさい私|#03 さゆりとさとみ
1ヶ月経ってしまったけど、さゆりの日記を読んで考えたことがあったのでわたしも書く。
私の「どこかで幸せに生きててね」って思う人は、二度と会わない気がする人。「また会おうね」ってお互いに言い合うけど、きっと一生会わないだろうなあと思う人がいて、会いたくないわけではなく、あっちの本意も知らないけど、関わりはなくなるけど「しあわせになってください」っておこがましく思う人。
「忘れられない女の子」というテーマで香水をつくった女の子がいる。ある日突然街中で、好きだった人の香りがしたことをきっかけに、自分ばかりが思い出してムカついて、忘れられない女の子になってやるってつくった香水。私はこのコンセプトを聞いた時に、ある女の子を思い出した。"忘れられない"というよりは、生きてるかなーしあわせかなーって思うような儚い子。はじめて出会った時、わたしはその子のことが嫌いだった。なのにその子はわたしのことが大好きだった。きっとその「嫌い」はただの嫉妬で、「大好き」と言われてぎょっとしながらも、勝手に敵意を見せてる自分が惨めで話すようになってからはただのともだちのように仲良くできた。愚痴を聞いてもらったり、悲しいことやたのしいことはずっとLINEで連絡し合った。でも、彼女はいきなり消えたり泣いたり、遠くへ行ってしまったり。ほんとうによくわからない子だった。彼女のことを何も知らなかった。知らないからこそ美化できたし、今でもこちらから連絡を取ろうとは思わない。
結局、前回書いた友人とはまだ会えてない(笑)
スマホの機種変を考えているときにLINEをすべて一掃したくて、アカウント自体変えようと思うんだけど、まっさきに考えるのはこの子との連絡手段がなくなってしまうことだった。SNSがある今は、LINEを変えてもツイッターやInstagramで「変えました〜」と親指ひとつで投稿すればお知らせできる。でも、LINEしかしらない彼女には、それは届かない。突然明日LINE株式会社が倒産してLINEサービスが使えなくならないように、早めに彼女の電話番号等を聞いておこうと思う。いつあえるかしら。
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さいきんは、感情の記録を意識してる。人と関わっていると、じぶんのわがままな感情を消してしまうスイッチが入るみたいで、それがいいときもあれば悪い時のほうがめだったりするからひとつひとつ殺さないように残しておく。ねじれてよじれてしまった感情を、一つ残さずとりこぼさないように。いちいちハコに入れて、みつめて、考えないと取り扱えないものがある。これは自分のめんどくさい部分なんだけどきらいじゃない。
人と向き合うことをやめたくない。以前からおせっかいな性格は自覚していたけど、やっぱりその人の多面性や本質を知らずに関係性を築き上げられないことに悲しさを覚える。少し前までは、「人を長い目で見る」という一歩引いた見方をしてしまっていたりもしたけど、それもなんかおこがましいなと思い、場合によっては心の中のおせっかいおばさんを起こしてみてもっと他人に踏み込んでいきたいなとも思った。疲れるけど。
もう夏だー
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20/07/23 Satomi.
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