高校同期の話

高校同期の話なんやけど、

そいつは親元から離れたくて、両親の反対を押し切って東京の大学に行ってるねん。でも、両親は反対してたわけやから、学費は払うけど下宿の家賃や生活費は自分で賄えって言われて。しかも運の悪いことに寮の選考も漏れて、どないしよと、どうにか安い貸部屋とかないかなって頑張って探したらしいんよ。そしたら運がええことに、大学から二駅しか離れてへん所に相場の半額以下の部屋があったんやて。よっしゃここにしよって深く考えずに契約してそこに住み始めたの。まあ、お約束やね、出るんやって幽霊が。夜寝てたら目覚めて、布団の上に首吊ってる黒い人影が見えるって、テンプレみたいな現象が起きるらしいんやわ。ここまでやったらどこにでもあるような怖い話やけど、変なんはこっからで。はじめてその体験をした時に、大家に、首吊りの幽霊が出る!えらい安い思ったら事故物件やったんか!って聞いたそうなんよ。そしたら、え?おかしいですね、確かに事故物件だから安くはしてるんですけど、そこで起きたのは焼身自殺ですよ?この建物で今まで誰も首なんか吊ったことありません。って。じゃああいつはなんなんやって言いながら、でも別に何もしてこおへんしって結局もう3年もそこ住んでるらしい。そんなとこに住み続けれる同期が1番怖いわっていうお話。

以上、創作、ありがとうございました。

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