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最近の記事

猫野たまの短歌

 とりあえず、私が一番好きな短歌についての、整理のされていないオタク語りを。複数の歌について書こうかと思ったのですが、思いのほか分量が多くなったのでとりあえず一つ。 砂浜の傾斜は海へかえりたいわれらのこころ、春を踏みゆく  私が一番好きな歌です。海は生命の源であり母であり、「われらのかえる」ところです。砂浜の傾斜とその帰りたい気持ちを結びつける着眼点がほんとすごいです、ヤバい。帰りたいのはなぜでしょうか、作者は人間社会に疲れたのでしょうか。いや、「われら」となっているので

    • デジャヴの話

      あれ、この景色前にも見たことあるぞ…という感覚を、デジャヴと言います。誰しも一度は経験したことがあると思います。私も何度もデジャヴは経験したことがありますが、その中でも何回か、「あれ、この景色前にもみたことあるし、前に見た時も『あれ、この景色前にも見たことある』と思ってたぞ…」というデジャヴを経験したことがあります。つまり、デジャヴの経験をデジャヴとして経験しているわけです。みなさんは、このような入れ子型のデジャヴの経験はありますか? こういった入れ子型のデジャヴを経験した時

      • 隙間の話

        早朝にジョギングするのが、私の日課です。その日も、町内をぐるっと回るようないつものルートを走っていました。いつものように郵便局を通り過ぎ、薬局のある角を曲がって少しぐらいの時でした。進行方向少し先の道を、右から左へトコトコトコっと黒猫が通り過ぎて、そのまま家と家の隙間に入っていきました。しかし、猫が視界から消えて1秒2秒もたたないうちに、入っていった家と家の隙間から、元来た道路の右側へと猫がビュンッと駆け戻っていきます。猫はそのまま家の塀に飛び乗り、どこかへ行ってしまいました

        • シャンプーの話

          シャンプーをしていると誰かの目線を感じることってありませんか?私はあります。小さい時に見たホラー映画で、シャンプーをしている主人公を鏡の中から霊が覗いているシーンを見て以来、シャンプーをしていると視線を感じて仕方がありません。でも、とあるお笑い芸人が「シャンプー中に感じる視線は順番待ちしているリンスの視線」って言っているのを聞いて以来、多少は気分が楽になっていました。 数年前です。その年の春も、例年のように長野までスキーに行きました。もともと客の少ないホテル(穴場って言うんで

        猫野たまの短歌

          姉貴の話

          僕ね、5つ上の姉貴がおって、その姉貴の話なんですけど、 姉貴は社会人で、京都で一人暮らしをしながら働いてるんです。で、その姉貴の日頃の楽しみっていうのが、会社からの帰り道に川沿いを歩いて帰ることらしいんです。川沿いって言っても鴨川とかあんなでっかいのんじゃなくて、街中を流れる細い川、用水路なんかな?そんなんで、京都らしくぼんぼりみたいな街灯が立ってて趣があるんだとか。そんで、仕事が終わって最寄駅からその川沿いの道をのんびり歩いてると、一日の疲れが取れるように感じるらしくて。

          姉貴の話

          高校同期の話

          高校同期の話なんやけど、 そいつは親元から離れたくて、両親の反対を押し切って東京の大学に行ってるねん。でも、両親は反対してたわけやから、学費は払うけど下宿の家賃や生活費は自分で賄えって言われて。しかも運の悪いことに寮の選考も漏れて、どないしよと、どうにか安い貸部屋とかないかなって頑張って探したらしいんよ。そしたら運がええことに、大学から二駅しか離れてへん所に相場の半額以下の部屋があったんやて。よっしゃここにしよって深く考えずに契約してそこに住み始めたの。まあ、お約束やね、出

          高校同期の話

          「声が解釈違い」ってただの我儘で片付けていいものじゃないですよね?って話

          小説漫画のアニメ化や実写化で、最も重大で最も頻発する「解釈違い」は声についてのそれだと思う。 まず、整理するために、人間には五感がある。他者に関する情報は基本的にそれに頼っていて、純粋なその情報プラス、人格や関係など目に見えないもの(「人間性」とでも呼んでおく)の計6つで情報が構成されるとすると、 ・小説:人間性 ・漫画:人間性、視覚 ・アニメや実写:人間性、視覚、聴覚 と、順に増えていくのがわかる。純粋に知覚できない人間性はともかく、それぞれにおいてここにリスト化した以

          「声が解釈違い」ってただの我儘で片付けていいものじゃないですよね?って話

          -3時52分の魔術

          2022/4/30 23:59:59 受験を乗り越え、待ちに待った大学1年の新学期。新しい環境に興奮しながらも、次第に疲労が溜まっていた。  ようやくゴールデンウィークか… 布団に入り、泥のように溶けていく意識の中、ようやく訪れるまとまった休日に想いを馳せる。 …… …… ……  あら、珍しいわね 聞き慣れない声。一瞬での覚醒。  どこだここは……。 即座に見開いた目をさらにこじ開けるように、ピンクが眼球を覆い尽くす。流線型の家具で揃えられた部屋は、ショ

          -3時52分の魔術

          小さい時よく遊んだお兄さんの話

           幼稚園に通ってた頃から小学校の低学年ぐらいまで仲良くしてた近所のお兄さんについて。ちょっとあるきっかけで疎遠になってたんですけど、最近再会していろいろ整理がついたのでnoteに書いてみます。  お兄さん、2つ上のお兄さんで、「だいちゃん」って呼んでたんでました。だいちゃんとは家がすごい近くて、親同士も仲が良く、家族ぐるみの付き合いをしてました。幼稚園ではよく一緒に遊んでくれて、だいちゃんの家にお泊まりも定期的にしてました。  小学校に上がってからは、あまり他学年の子と学校

          小さい時よく遊んだお兄さんの話

          阪大准教授のセクハラと「不祥事」

           今日付の新しいニュースです。内容は、学生にセクハラをはたらいた大阪大学の准教授に処分が下ったというもの。先日の情報漏洩もあり、少なくとも私の見えるツイッターユーザーは「不祥事w」という反応が多かったです。  しかし、私は今回の出来事を「不祥事w」と笑う気にはなれず、なぜそう思ったのかを考え気づいたことを、こうnoteにつらつらと書き下ろそうという所存です。  結論から言うと、今回の出来事は①苦痛を受けた明らかな被害者が存在し、②私たちが第三者であるということがそのおもな理

          阪大准教授のセクハラと「不祥事」

          「観覧車回れよ回れ想ひ出は君には一日我には一生」について

          観覧車回れよ回れ想ひ出は君には一日我には一生 栗木京子さんの短歌です。 観覧車に乗っている想い出を一生のものと感じる「我」と、一日程度で忘れてしまうであろう「君」との対比が、対句表現でいきいきと現れます。旧仮名遣いで書かれていることもあわさり、切なさや哀愁を感じ取ることができます。 また、「回れよ回れ」という表現は、実際の観覧車は回ると降りなければならないわけですから、関係の比喩として、2人の関係が進展してずっと続いて欲しいといった詠み手の気持ちを感じることができます。

          「観覧車回れよ回れ想ひ出は君には一日我には一生」について

          反資本主義宣言

          同志諸君ヨ、善クゾ今日集マツテクレタ。 将ニ今、革命ガ、我ラノ本望ガ叶ハントスルノデアル。悪シキ資本主義ト自由主義ヲ打倒シ、真ニ人間ノ為トナル国ヲ築コウデハナイカ。 人間ハ環境ヲ自ラノ手デ変ヘルコトデ、過酷ナ生存競争ヲ生キ抜イテキタノデアル。嘗テ人間ガ獣達ト袂ヲ分カチテカラ数千万年ガ経ツタ。我々ハ技術ヲ発展サセ、本来ノ自然界ナラバ淘汰サレテイタデアロウ者ヲモ存ヘサセルコトヲ可能ニシタノデアル。然シ、サア資本主義ハドウダ。憎キ資本主義ハ金ナドトイフ本来的ニハ価値ノ無イ物ニ価値ヲ

          反資本主義宣言

          女の子が見える話

          私には霊感がある、たぶん。 小さい時、覚えてないぐらいからずっと、小さな女の子が見えている。でもそれだけ。それ以外にお化けなんて見たことないし、心霊スポットとかに行っても平気。 女の子はいつも視界の隅にいる。はっきりとは見えないけど、たぶん蹲って、悲しそうに泣いている。泣き声とかも聞こえないけど、その悲しさはヒシヒシと伝わってくる。 まだ小さかった時は、お父さんやお母さんに「あの子は誰?」って聞いてた気がする。でも、2人とも怖い顔で「そんな子はいない」って言うもんだから、確か

          女の子が見える話

          自民党日本国憲法改正案の憲法改正箇所

          https://constitution.jimin.jp/document/draft/ 自民党日本国憲法改正草案と現行憲法を並べました。 たぶん誰かがやってるとは思いますが、自分自身で何が変わったのかを見たかったのと、あと、この機に日本国憲法を全て見てみようという思いでメモも兼ねてこのnoteを作成しました。 変更には意味内容の変わらない表現の変更も多々ありましたので、変更箇所の内、私の思う重要な箇所を(賛成かどうかにかかわらず)抜粋しています。専門家ではありませんので

          自民党日本国憲法改正案の憲法改正箇所

          『プリンタニア・ニッポン』考察

          迷子さんがMATOGROSSOに連載されている『プリンタニア・ニッポン』についての16話時点での考察です。 ⚠️ネタバレが含まれますので注意してください。 2020/5/16追記:17話の更新、書籍化の発表とそれに伴う最新話(17話)と1話を除く全てのバックナンバーの削除が行われました。本来であれば記事に画像を複数枚挿入していましたが、現在公開されていないということから削除いたしました。そこで、台詞等の引用(『』表記)と、私の文章による描写の説明(<>表記)、それに何話何

          『プリンタニア・ニッポン』考察

          『プリンタニア・ニッポン』

          授業で提出した課題の紹介文です 『プリンタニア・ニッポン』は、迷子(ペンネーム)によってwebメディア「MATOGROSSO」に連載されている漫画で、現在4月29日時点で16話まで更新されている。佐藤( No.佐藤46)という主人公と、「生体プリンタ」の不具合によって産みだされた餅のような生物「すあま」との日常が描かれた漫画である。 漫画の舞台は、「評議会」に監視管理されている近未来的な都市である。人々や組織は「評議会」や他者からの評価を得ることで「Lev(レベル)」が上が

          『プリンタニア・ニッポン』