推しにファンレターを出した話
約1ヶ月前、推しにファンレターを送るか問題という記事を書いた。
その後、悩みに悩んでとうとう推しにファンレターを出したのでその時の話をしようと思う。
▼ 推しにファンレターを送るか問題
何かきっかけがないと推しにファンレターを送れないと思っていたわたしに先日ファンレターを送るための絶好のチャンスが訪れた。
詳しく話すと推しバレしそうなので少し濁すと、推しの活動の中でとある記念の日があったのだ。
大きな記念の日だったから色々な人からファンレターやギフトが届くだろうし、わたしからのファンレターなんて気持ち悪いだろうと思って最初は送るつもりはなかった。
だが、全く別の推しがいる友人が怖気付いているチキンなわたしの背中を押してくれて、記念日ギリギリになってファンレターを出そうと決意した。
そうと決まればまずはレターセット選びだ。
推しにはイメージカラーがあるのだが、最初はそのイメージカラーのレターセットをネットで探した。
色々なサイトを漁ったが、残念なことにどれもデザインや色味がしっくりこなくて早速立ち止まってしまった。
わたしはとんでもない田舎に住んでいて、可愛いレターセットが売っているようなお店も近くにない。
ネットで買う以外どうしたらいいんだと頭を抱えていたところ、たまたま県外に行く用事があってそこで大きな雑貨屋さんに足を運んだ。
わたしの地元じゃ売っていないような可愛いレターセットがたくさん売っていて、推しの顔を思い浮かべてニヤニヤしながら店内を徘徊していた。
今思うと非常に気持ち悪い。どうかしている。
色々探し回ったが、結局推しのイメージカラーのレターセットは諦めて、一目惚れした別売りの便箋と封筒を購入した。
自宅に戻ってからスマホのメモに手紙の内容を書こうと思ってアプリを開いたものの、何も言葉が思い浮かばない。
いや、厳密には何をどこまで伝えたら良いのかわからなかった。
推しの名前は左詰めで書くか、真ん中に書くか。
自分の名前を名乗るべきか、名乗るとしたら本名かSNSの名前か。
挨拶はこんにちはか、初めましてか。
そんな些細なことさえ気になって、ファンレターの書き方の例を載せているありとあらゆるサイトを見たが、小規模な配信者や活動者に向けた例はなくてさらに頭を悩ませた。
数日唸っていたら流石にそろそろ出さないと間に合わないという頃になってしまったので、結局書きたいことや伝えたいことを箇条書きにして、それを後から文章に直すことにした。
色々と文章を組み替えながらやっとの思いでスマホに下書きを終え、いよいよ購入したレターセットの出番だ。
緊張しすぎて手は震えるし、手汗はとどまることを知らない。
普段PC1つで済んでしまう仕事をしているから、紙に文字を書くということさえ久しぶりだったのに、生憎それがファンレターなんて。
せっかくのファンレターに修正テープや修正液は使いたくなかったので1発書きで挑んだが、案の定便箋を3枚無駄にした。
誤字脱字がないか何回も読み直して、気持ち悪いこと書いてるな、字汚いな、なんて苦笑いをしながらギフトを添えて封をする。
書き終えたのは22:00近かったが、どうしても我慢できなくて最寄りのポストまで行き、書ききれなかった想いものせて投函した。
推しの元へ無事にファンレターが届いたと連絡があったのはポストに投函してから1週間くらい経った頃だった。
記念日からは数日遅れてしまったが、まあ許容範囲だろう。
推しはわたしが出したあまりにも気持ち悪すぎるファンレターを読んだのだろうか。
ギフトだけ抜いて、長くなってしまった手紙は適当に流し読みしてそのままゴミ箱に放り投げて捨てて欲しい。
周りの同担のように、気の利いた言葉も可愛い言葉もかけられないわたしにとって、ファンレターはあまりにもハードルが高すぎた。
ファンレターを出したこと自体に後悔はしていないが、推しにどう思われたんだろうかという不安が常に付き纏っている。
きっと推しはわたしがファンレターを出したことも、内容も全く覚えていないと思うが、それでもやっぱり気になってしまう。
でも、つらい時にファンレターを読み返してモチベを上げているような芸能人をテレビか何かで見たことがあるし、もしかしたらわたしの推しもそうやってモチベを上げている日があるのかもしれない。
わたしのファンレターはそういう特別なファンレターにはなれないだろうが、ざっと目を通している間だけでも推しの承認欲求を満たして幸せな気持ちにさせられたのなら嬉しい。
無で読んでいる可能性も無きにしも非ずだが。
こんなにも不安に煽られて捨てて欲しいとさえ願うのに、きっとわたしはまた近々推しにファンレターを出すだろう。
まだまだ推しに伝えたいことがある。
推しがいなくなってしまう前に、わたしが推しを好きじゃなくなってしまう前に、伝えたいことが山ほどある。
普段のリプやコメントでは伝えたいことのほんの数%しか伝えられないから。