推し活は嫌な自分に出会ってしまう
今回は割とネガティブな内容で、私の醜さから推しを貶すような表現も含まれているので閲覧は自己責任でお願いします。
それはあまりにも突然だった。
冷めたとか嫌いになったというわけではないが、なんだか冷めた目で推しのことを見てしまう、そんな日々が増えたように感じた。
推しの頑張る姿を応援したいし、推しが追いかける夢を一緒に追いかけたい。
でもどんどん推しの背中は遠ざかっていって、私なんか推しにとってこれっぽっちも必要ないのに何を必死に縋りついているのだろうと考える日々が増えてしまった。
自分なんてとネガティブになる日はこんな風に自己肯定感を極限まで下げて悶々と考えてしまうのだが、推しなんてと彼を責めたくなる最低な日ももちろんある。
いつもならキュンとする甘い言葉も、彼がくれる「好き」という言葉も、全部全部嘘に塗り固められた偽りの言葉であるということに吐き気がする。
「よくもまあそんな言葉が出てくるね(笑)」と鼻で笑いたくなってしまったりもする。
推しは心の底から我々ファンに感謝をして、本当に大切に思っているのかもしれないが、本心はわからない。
推しの心は見えないし、言葉ではなんとでも言える。
きっと多少無理をしてでも私たちファンを掴んで離さないようにガチガチにブランディングをして求められているキャラを演じているのだろう。
蛇口をひねれば水が出てくるように、ファンに媚びを売れば金が降ってくる。
推しにとって私もそんな水道水のような存在だ。
こうして彼を蔑むようなことしか考えられない私は本当に卑屈でくだらない。
ファンというのも烏滸がましいほど、厄介で捻くれていて害悪である。
何が言いたいかというと、所詮私たちファンの存在価値なんて金でしかないという事実に改めて胸が抉られてしまった。
いくら推しの前でいい子ぶって札束を貢いだとしても、私を個人としては見てくれないし絶対に特別にはなれないのだと虚しくなる。
決して見返りを求めてはいけない関係なのに。
推しのことを初めから近い人だなんて思っていないが、比較的コミュニケーションは取りやすくて生配信の時はファンとも気軽にお話をしてくれるような活動者だ。
でも同じ人間なはずなのに画面越しで感じる彼の存在は、こんな私には眩しすぎるほど輝いていて、やっぱり私とは住む世界が違う人なんだと改めて気付かされる。
全部全部、悔しい。
やっぱり好きになった方が負けじゃん。
推しのことが好きで好きで、もう死んでしまいたいくらい大好きで、それなのに応援以外許されないファンという存在が憎い。
常識とかルールとかそんなもの無視してぶち壊したい。
もちろんそんなことはできないし、推しに特別扱いしてほしいとかもっと大事にしてほしいとかそんなくだらない感情を押し付けたり悟られたりすることも避けたい。
だからこそ考え得る最低最悪な出来事を全て考えて構えておかなければ、こんなにクソデカ感情を抱えた私は簡単に壊れてしまうだろう。
推しのことを好きになればなるほど見たくなもない醜い自分に出会ってしまうし、向き合わなくてはいけなくなる。
そして結果的に自分はこんなに嫌な人間なんだとさらに自己肯定感を下げることになってしまう。
そんなの推し活と呼べないのかもしれないがそれでも推しのことが好きだ。
きみのファンなんて私以外にも腐るほどいるけど、私にとってきみは唯一無二だよ。
もっと言えば、私だって唯一無二なのに。
ね。