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結婚、おめでとう

昨日は、高校で出会い今年で12年目になる
大親友の結婚式だった。
私達は、男性3人女性2人のグループだ。


前日も、当日もラインをしていたし、
なんなら1週間前には余興の練習だってしていた。

吹き抜けの窓から、12月とは思えない
強い陽光が降り注ぐ。
全員がチャペルのドアに注目する。
いつも会ってる、よく連絡してる、いつも通りの彼女が
圧巻するほどの姿だった。
少し仲良い友人が送る「かわいい〜!」ではなく
本気の、小さな声の、「かわいい、、、」がこぼれた。

彼女は、もちろん涙を流していたが
ほとんどずっと笑顔だった。太陽のように。

挙式、ブーケトス、披露宴、お色直し、退場。
歩く度、みんなに手を振って1人ずつに話しかける。
こんな余裕な花嫁いるんだな、、、

「久しぶり〜!来てくれてありがと!」
「今日東京帰るん?ゆっくりしーやー」
「師長さん!元気ですか?」
「ヘアセットめっちゃいいやん〜」
「二次会来てくれてるんやんなー!」

すごい、すごすぎる。

余興は、彼女と私、2人のサプライズピアノで。
高校1年生の時、違うクラスだった彼女と私は、
音楽会で各クラスのピアノ伴奏だった。
お互いちゃん付けで名前を呼んでいたあの頃。
高校2年生で同じクラスになり、彼女から
「ピアノとクッキー上手な子よな!」
との第一声で私達は仲良くなった。
いつか、ピアノ連弾しようね。

その約束が、願う日。

緊張もあったり、最近はお互い悩み相談をしていたり。
そのおかげでか、
いつもは頼まないワインを2杯も飲んだ。
カイロで手を温めながら。

出番になり、なんとか弾き終わって。
彼女の旦那さんが
彼女に「惚れ直した」と涙ぐんでいて。
そんな空間にいれたこと、すごく幸せだった。

周りから、すごいやん〜!と発される中、
彼女の余裕っぷりは止まらない。
「すごいやろー!練習しててん!」
「写真撮ってー!!」
「ネイルのパーツで弾きにくかったけど耐えたわ!」

私はもちろん、そんな余裕なく
隣で微笑む事しかできなかった。

そして、私が席に戻ろうとした時。
「ピアノ!夢叶ったな〜ほんまに泣きそう。
 あんまり無理したらあかんで。
 今日はいっぱい食べ!次どこ旅行するか考えとき!」
私の手を強く握って、いつも以上の笑顔を見せる彼女。

人一倍周りを気にする彼女は、主役なのに
今日も人一倍、周りを気にしていた。

席に戻る間は、色んな方々からピアノを絶賛され、
席につくと、ワインは無くなりお水が置いてあって。

グループの友人がこれまた、
「式終わって二次会まで時間あるし、話そうや」と。
「なになに急に」
「緊張もほどけたやろうし。今からはお酒なくても
 楽しめる空間、そうやろう?」

そんな友人に感激していると、

グループのまた別の1人が、
「最初1オクターブ高なかった?」と。
バレてたのね、、、


学生の頃は、どうせあのグループは恋愛してる、とか
やらしい関係だろ、なんて言われていた。
変な噂を立てていた人達は、今じゃ声を揃えて
この歳になってまで仲良いなんて私も入れてよ、と
羨ましいとまで思ってくれている。

『男女の友情は成立しない』なんて、
いろんな意見があるけれど、
肯定したい。その強い気持ちだけで、
私達は成立するんだと感じた日だった。

そして、1日経った今日、彼女から
長文の「来てくれてありがとうライン」が届いた。
きっと全員に送っているのだろう。

明るく、可愛く、面白く、そして
努力家で、繊細な大親友。
結婚、おめでとう。お幸せに。
次は北海道に行こうよ。

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