3年半付き合った彼氏と別れた話②
そんなこんなで私は
社会人4年目の春を
迎えようとしていた。
仕事も気がつけば一人前に
こなせるようになって
中間管理職のポジションも
与えてもらっていた。
ただ、上司が変わった事や
ある日仕事内容に対する不満が
散り積もって限界に達した。
私はその日に思い切って
転職を決意した。
良くも悪くも私は
やると決めたら即行動するタイプなので
その日に10社ほど応募した。
転職活動を始めてから
数日が経ったある日、
オーストラリアに行ける
求人に巡り合った。
昔からいつかは海外で働きたいという
目標があったので何も考えず飛びついた。
とんとん拍子で話は進んでいき
内定を貰って今の会社を
退職する事になった。
上司にはかなり引き留められた。
その中途半端な状態で
海外行って何を目指してるの?って
(普通に最低だが日常茶飯事なのでそこはスルー)
意外と退職って
呆気なかった。
新卒からもがきながら
頑張って働いてきたけど
些細な事の積み重ねで
ある日突然我慢の糸が
プツっと切れてしまう。
オーストラリアに行ける求人に
応募して選考に進んでいることは
誰にも言ってなかった。
親にも。彼にも。
言うと叶わなそうだから
もしも受かったら
言おうと決めていた。
わたしね、
オーストラリアに行く事になった。
2人でよく行っていた焼肉店で伝えた。
そっか、頑張って。
と彼は悲しさを紛らわすかのように
目の前の酒を一気飲みして
早く帰ろっと言った。
そこから私はどうでも
よくなってしまっていた。
彼の事は好きだけど
恋人に対する好きじゃない。
家族に対する好きに近いのかなって
考えるようになってきて
5年、6年恋人と付き合っている子
まわりにもいるけど
私には好きがよくわからくなっていた。
これって恋じゃなくて
情なんじゃないの?って。
私がオーストラリアに行ったら
遠距離恋愛になるけど、
別に彼となら
できなくはないと思う。
でも、多分、たぶんだけど
もし異国で
いいな、って思う人ができたら
彼の事を捨てる事に
なるかもしれない。
そう思った時に、それってもう
彼のことが好きではない
って事なのでは?と思った。
遠距離恋愛で彼を愛し切る自信が
わたしにはなかったということだ。
私の事をよくわかっている
彼はもちろんそんな事を考えている
私をお見通しなわけで。
朝、カーテンの隙間から
日がさすベッドの上で
後ろから私を抱きしめながら
別れよっか、って。
でも今日じゃなくって
来月のどこかで
という話になった。
別れるなら早い方が
良いでしょって。
こんなに愛してくれているのに
愛を返せなくてごめんって
彼に抱きしめられながら
大泣きした。
ずるいよね。
別れたいと少しでも
考えていたのは私の方なのに。
別れ話をされると
何故か涙が止まらない。
その日は私がひたすら泣いた後
よく行くラーメン屋で
頼んだ事がないメニューを
頼んだんだけど
美味しすぎて
なんでもっと早く
頼んでなかったんだろうと
逆に悔しい思いをしていた。笑
続く