序章 山の木々らが落ち着きなく震えている。 動物はもちろん、鳥すらもうここからは逃げ失せた。しかし、まだ、仕事は終わっていない。 現に今も、自分の後ろに鬼の幼子が尻もちをついている。 「おい!一鵠、その娘が最後だろう!早く連れて行け!」 入り口が閉じないよう、鍵を守っている烏天狗に叫ぶ。 奴らを近づかせぬため、木々が燃えないようにしながら、広範囲の狐火で山一つを囲うような炎の檻を作り出している。 こんな大それた術を使えるのは、彼が妖狐の中でも最高位の九尾であ
はじめまして。『まるぎつね。』と申します。 X(旧Twitter)などで、インターネットお絵描きマンをしています。 最近になってようやく、自分の創作である『えいげつか』を表に出すようになってきたので、駄文ではありますが、小説等文章形態の作品をまとめておく場所としてnoteに登録しました。 恐らく何も知らない方からしたらなにも面白くない話を自己満でぽんぽん投げていきます。 別SNSで創作を見てくれてる方は、お時間ある時にでも読んでくださると嬉しいです。 時間軸、場所は明記