I Love You,too
先日の3月11日で、東日本大震災から10年という月日が経ちましたね。
昔の出来事を割と忘れやすい私でも、あの日のことはかなり鮮明に覚えています。
午後2時46分の黙祷の際、あの日の揺れを思い出して、机に手を添えていないと崩れ落ちてしまいそうになりました。
忘れてはならないですし、きっと忘れられないでしょう。
その日の夜に放送されていた「音楽の日」の1曲目が、櫻井和寿さんが歌い、小林武史さんがキーボードを弾く「花の匂い」だったのですが、これがもう本当に本当に良すぎてボロボロ泣いてしまいました。
どんな悲劇に埋もれた場所にでも 幸せの種は必ず植わってる こぼれ落ちた涙が如雨露一杯になったら その種に水を撒こう
この歌詞や、2番のサビとかラストのサビはもう泣かせにきてますよ。
ミスチルの曲ではこの曲が1番好きです。この曲のMVを観ると、私はほぼ100%泣きます(音楽の日の後に観たらさらにボロ泣きした人)。
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話はとても変わり、フジファブリック11枚目のアルバム『I Love You』のことを綴ろうと思います。この前のFABch限定ライブ『秘密のFabRoom2』や、発売記念YouTube Liveの備忘録も込めて。YouTube Liveもアーカイブ残して欲しかった……。記憶力ポンコツなのでほぼ忘れてしまったんだわ……。
『I Love You』というアルバム名を初めて見た時、私は正直複雑な思いを抱きました。
とてもストレートに愛を伝える言葉。ストレートだからこそ、誰にでもわかる。だけど、ストレート過ぎて在り来りにも感じられる。
あとは、やはりあの方の過去の発言が頭をよぎるわけで。
今回のアルバムどうなってしまうんだろうなあ、なんて思ってしまったわけです。
まあ、結果は杞憂だったのですが。
このアルバム、全っ然在り来りなんかじゃない。私の好きなフジファブリックの魅力がてんこ盛りでした。
まず1曲目の「LOVE YOU」。この曲がインストである時点で、私はこのアルバムの勝利を確信した。
このタイトルで甘々な歌とかだったら、たぶん悲しかった(笑)。それはそれで素敵なのかもしれませんが。
YouTube Liveで総くん(だったと思う)が「ライブ感を出したかった」と言っていて、そう!それ!と思いました。これからライブが始まるというドキドキワクワク感と似たものを、この曲から感じ取っていましたから。
続いて2曲目の「SHINY DAYS」。これはとんでもねえ曲でしたね。どデカい爆弾を投げつけられた。
『秘密のFabRoom2』でその全貌が明らかになった時、これは夢か???と思いましたもんね。
まさか3人全員がボーカルになるとは……。
ダイちゃんに関しては、生誕祭で歌声を聴いてますけどw。かとをさんはほぼ初めてなので(昔「会いに」の仮歌を歌っている映像を観たことがあるような気がする)、歌い出した瞬間?!?!ってなりました。
総くんはもちろんのこと、かとをさんもダイちゃんも歌声が素敵で、それがパッケージングされてしまったとんでもなく豪華な1曲だと思います。
友だちや好きな人を家に招き、その人が来る前に掃除をする模様を歌にしたとのこと。The生活感。良い。
そして3曲目が「赤い果実 feat.JUJU」。
例の匂わせトレーラーが初めて世に放たれた時には、まさかこんな豪華なコラボが実現するなんて思ってもみなかったですね。
ちょっと目を覆いたくなるような、アダルティな楽曲。そこに加わるJUJU姉さんの歌声。良い味出しています。
またこのMVが堪らなくて……。
クリエイティブディレクターを担当した、小説家の橋爪駿輝さんが、「煙草の煙や、特に女性が煙草を吸う姿は綺麗」だと仰っていたのがすごく共感できて。
私は非喫煙者なのですが、あのなんとも言えない美しさに惹かれて何度か吸ってみようかと考えたくらいですから。結局吸ったことはないけど。
あとシガーキスはエロい。←
4曲目「たりないすくない feat.幾多りら」。この曲、超超超好き!
まず、幾多りらちゃん本当に本当に歌がお上手だこと……。こんなに素敵な歌声を持っていたら、どれほど楽しく歌を歌えるだろうかと想像してしまう程です。
この曲もどこか大人っぽいような気がしますが、「赤い果実」が"成熟した大人"なのに対して、こちらは"大人なりたて"という感じ。りらちゃんの歌声も、そう思わせる要因になっていると思うんですよね。オファーを受けてくれてありがとうという気持ちよ……(何様)。
かとをさんが、事前にりらちゃんに確認をして、NGなしだと言われたからのびのび書けたという歌詞。かとをさんの書く歌詞、本当に好きなんですわ。
「あなたへの愛を怠ったりなんてしない」なんていうワード、どんな風に生きていたら思い浮かぶんだ。ときめき。
『秘密のFabRoom2』で演奏されなくて、あれ???たりないすくないは?????たりないすくないよね?????????となっていたら、YouTube Liveでアコースティックver.をやってくれました。策師か?
りらちゃんの歌う「ブルー」もめちゃくちゃ良かった……。透明感増し増しだった。
5曲目は「楽園」。
この曲が発表された瞬間、金澤ダイスケ先生を崇め奉りました。
私の大好きなフジファブリックだ!ってなったんですよね。もっとちゃんと説明したいけどできない。
何かに対して異常なまでに執着する、狂愛的なものが感じられる楽曲だと思いました。
ところで、アニメを観ていない民なのでわからないけど、1期の時とこんなに雰囲気違うことある???1期はBURNOUT SYNDROMESでしたよね?あんなに爽やかだったのがどうしてこんなふうに……?笑
コメントを見た感じ、雰囲気にピッタリだそうなので、ほう、となりました。
6曲目「Dear」。
この曲でも、ダイちゃん曲最高だなあとなりました。後ろで細かく鳴っているタタタタタタっていう音がすごく好きなんですよ。
あとは、この曲に関してはYouTube Liveでダイちゃんが言っていたことがものすごく印象に残っていて。
「自分自身を肯定してあげることこそが、最大の愛」
ふ、深い。
この曲から伝わってくる温かさには、ダイちゃんのこういう優しくて前向きな考え方が含まれているのだと思います。
7曲目は「あなたの知らない僕がいる feat.秦基博」。
親友コラボキタ━(゚∀゚)━!って感じ。笑
秦さんの歌声でバラード歌わせたらもう最強ですよね。
聴いた感じ、愛の終わりを切なく歌った曲なのかなと思ったのですが、総くんが「人生における選択は、正しいか間違いかなんてことで計れないと思う。そんな時に自分として生きていく強さであったり、自分でしかいられない寂しささえも肯定したくて作った曲」と言っていて、これもある意味「Dear」と同じで自己肯定の曲なのかなとも思ったのでした。
8曲目の「手」。
この曲、回数はそれほど聴いていないはずなのに、結構頭から離れません。
この曲を聴くと、誰かにそっと手を包まれているような感覚を抱きます。温かくて優しい。あとは、故郷や両親を思い出させてくれるような気がします。実家暮らしの私にはまだわからない部分がありますが、離れて暮らした時に聴いたらもっと違って聴こえるのでしょう。
この曲でもう1回miniminiのCMソングとかやっちゃったりしたら良いんじゃないですかね?どうですか??
そして、このアルバムのトリを飾る9曲目「光あれ」。
アルバムの曲順を見た時、そして実際に聴いた時、なるほどなと思いました。
この曲こそ、このアルバムを締めくくるべき曲なのではないでしょうか。
ぶっちゃけ情報解禁された当初、小林武史さんプロデュースというところで微妙に引っかかる方々が多少いたような気がします。ピンと来ていなかった私も、初めて聴いた時はこういうことか……とは思いましたが、今となっては、このアレンジだからこそこの曲が成り立つのだ!と思い切り手のひら返しをしています。笑
コロナ禍で先が全く見えない中で発表されたこの曲は、日々の生活は大変だけれども、そこに少しでも光が差し込んでくれるようにという祈りが込められているような、フジファブリックから私たちへの"愛の光"であるように感じます。
アルバムの最後のこの曲を聴き終わった後、私もフジファブリックに同じような"愛の光"を照らし続けていきたいと改めて思い直しました。
ミュージシャンこそ、ライブが出来ない、出来たとしても厳しい制限がある今、ものすごく大変な立場だと思います。そんな状況下でも、こんなにも素晴らしいアルバムを送り届けてくれたフジファブリックに、最大の感謝と愛を送りたいです。
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つい昨日のことですが、TOKYO MXで放送された「69号室の住人」で、総くんが「愛を伝えるために、言い逃れ出来ないぞ!という気持ちを込めてこのアルバムタイトルにした」みたいなことを言っていて(昨日のことなのにもう忘れてる……)、あーもうだったらこっちも言ってやるぜ!!!と思ってこのブログタイトルにしました。超蛇足話。あととーやまさんは相変わらずでほんとすこ。
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クソ長感想文をそろそろ締めた方がいいような気がしますが、最後にこれだけは書きたくて。
秘密のFabRoom2、最後の曲を「Water Lily Flower」にしようって言った人、誰?
金一封差し上げます。
(あげられません)(それくらい好きな曲ってこと)(まるで映画のエンドロールのようでとてもとても素敵でした)
(ついでだからセットリスト貼っとこ)