40
フジファブリックのギターボーカル、山内総一郎さんが40歳になったそうです。
嘘じゃん。(本当です)
私がフジファブリックを知った頃はまだ30代になったばかりとかだったのに。ということは私もそれなりに歳をとっているということなのか。怖っ。と思っている、フジファブリックファン約9年目の私です。
総くん(と、好きになった頃からずっとそう呼んでいるので、ここでもそう記させてください)が40歳になった10月25日当日、記念ライブが行われました。
フジファブリック 山内総一郎生誕祭~October Ensemble~ @ZeppHaneda
私は配信で観ました。
本当は行きたくて行きたくて仕方なかったですが、平日なのと羽田がマジで遠くて断念しました。私的には地理的に全然ZeppTokyoの代わりにはなってないんですよ……。
生誕祭ライブは普通ではないと某キャプテンの生誕祭で思い知ったので()、今回総くんはどんなライブにするのだろうかととても楽しみにしていました。
やっぱりこのライブは普通ではないなと感じたのはかなり早い段階で、いつもはステージ上にないような装備が並んでいたところからでした。何のための装備なのかは後々わかることになります。
まずは総くんが1人で登場。そこからアコースティックバージョンで「Walk On The Way」と「手紙」を演奏。「Walk On The Way」始まりなの、すごく好きですね。日が昇る情景が浮かびます。
その後のMCで総くんは
「僕の人生において、やっぱり志村くんとの出会いがすべてだと言っても良いくらい、志村くんは大きな存在です。」「月並みな言い方で申し訳ないですけども、志村くんのことは天才だと思っています。」「まあゆーても、頑固でわがままでめちゃめちゃ大変だなと思う時もあったんですけども、たぶんねお互い思ってたと思うんですけども、やっぱり友だちとしても、ミュージシャンとしても、ずっとずっと尊敬しているバンドメンバーです。」と、志村さんに対する思いを伝えてくれました。
総くんはこれまでも、志村さんのことを度々話題にあげてくれていましたが、この日のこの発言にはかなりグッときたな。
そして問題の3曲目ですよ。「水飴と綿飴」。
最近、志村さんがいた頃の曲をやらないことが多くなってきて、正直ものすごく寂しかったんですよね。その寂しさが一気に薄れた気がしました。本当に良かった。
志村さんの声を想像して作ったって言っていたけれど、総くんの声で歌われたこの曲も素敵でした。
3曲目の後、総くんの同級生で、西チル(西中チルドレン)のメンバーである(笑)チェロ奏者の内田麒麟さんがステージ上に登場。フジのアルバム『Voyager』の時に観た姿より、だいぶダンディーになっていた気がする。笑
2人とも感慨深そうにエヘへへって笑っていたのが可愛かった。大人になってもお互い音楽をやり続けていて、さらには共演しちゃうなんて、そりゃあエモエモのエモですよ。
エモエモのエモを増大させるがごとく、「Water Lily Flower」をアコギとチェロのみで演奏。これがまた本当に……激エモ………。(最早「エモ」と言いたいだけみたいになっているが、マジです。)
この曲にはチェロが必須だったんだと思い知らされ、元々好きな曲がさらに好きになりました。
(ここで余談ですが、総くんが「最初にレコーディングに参加してもらったのは『春の雪』で……」みたいな発言をした時に、一瞬「春の雪」をやってくれるのかと期待してしまった(笑)。春の雪」も同じくらい大好きなのです。)
次に総くんに呼び出されたのは、かとをさん。かとをさんのことを"家族"だと紹介した総くん。本当にそういうところが好きよ。
ステージ上で「お誕生日おめでとう」を言うために、ずっと言うのを我慢していたかとをさんも愛おしいね。
かとをさんだけ生誕祭が出来ていないことにも触れて、絶対叶えましょうと言っていたこと、忘れないぞ?!絶対に開催してくれ?!
総くんとかとをさんの2人で演奏したのは「たりないすくない」。かとをさん曲の中でも、圧倒的に好きなやつ!歌詞が天才。かとをさんみたいにたくさん本を読むと、こんな歌詞が書けるようになるのですかね?
良い曲だよな〜と聴き入っていたら……突然始まるかとをさんのトークコーナー。
初めてですよ。ライブ中(しかも曲中)に「寿限無」を話しはじめる人を見るのは。ちょっと緊張していたのか、寿限無の名前をとばしちゃったり、噛み噛みだったりして、思わず頑張れ〜!と心の中で応援していました。
総くんにもかとをさんにも、寿が限り無く続いて欲しいですよ。まったく。
かとをさんの後に登場したのは……まさかの生誕祭ぶりのキャプテン金澤……笑。羽田で再び見られるとは思いませんでしたよ。いや、羽田だからこそか。
会話の端々にフライト用語?を使うの本当にウケた。その中でも
ダ(キャ)「40年、人生というマイルを貯めてきたわけだ!このマイルを今日使わずしてどうする?な?そういうことだ!」総「うふはははははは……どういうこと?笑」
っていうやり取りで笑ってしまった。「Fly awayをいつまで引きずっていくんだろう」という発言もそうだけど、ダイちゃんをいじる総くんが好きなのは私だけではないはず。
総くんダイちゃんコンビは「スワン」を演奏。この曲のことを総くんは「ダイちゃん(キャプテン)の特徴があらわれているような、年長者の勢いもあり、かつ繊細さもある曲」と表現していたけれど、わかる。わかりすぎる。ダイちゃんらしさが非常に出ている曲だと思うんだ。時々、この曲に救われることがある。
続いて登場したのは、サポートドラムの伊藤大地さん。サポートドラマーのことも蔑ろにしないところも良いなと思った。
2人が出会った頃の話で、ミュージシャンが集まってセッションをしていた時に、ギターを弾かずに座っていた総くんに対して「楽しいね」って大地さんが声をかけたエピソード、超ほっこり。総くんと大地さんはなんとなく空気感?が似ている気がします。
「2人でセッションをしてみようかなと思います」と総くんが言って始まった曲は「東京」。
ギターとドラムだけという、どシンプルな構成なのに、なんでこんなにもかっこ良いんだろう。そして、さっきまでのゆるゆるな2人はどこへ行ったのだろう。演奏中にはビシッとキメてくるあたりも、2人は似ているのかもしれない。
セッション後、かとをさんダイちゃんが再び合流し、いつものフジファブリックのできあがり。
今回、1対1でセッションを行った理由を、総くんは「フジファブリックの凄さを、1人1人わかってもらいたくて」と言っていました。
その狙いは達成されたと思いますよ。本当に、1人1人がかっこ良いし、良い意味で個性的だし、最強。
そして、そんな個々が団結して出来上がるフジファブリックというバンドは、さらに最強なのです。
「徒然モノクローム」、「SUPER!!」という、バンドサウンド全開な2曲が続いた後、新曲の「音の庭」を、内田麒麟さんをはじめとしたストリングスチームと共に初披露。このストリングスチームのために、ステージ上に色々置いてあったのですねえ。
このストリングスチームがマーーージで最高だった。フジファブリックとストリングスの相性の良さに非常に驚きました。「音の庭」の、いかにも「みんなのうた」のための曲です!という感じも良い。(「月のワルツ」的な)
続いて「Green Bird」、今後一生withストリングスチームでやってくれませんかね?????。生演奏のストリングスが加わったことで、この曲の完成形を見た気がします。今までの「Green Bird」の中で断トツでした。
総くんは今回のライブについて、
「自分の誕生日のライブ、どうしようかと思って考えたんですけども、色んな人とアンサンブルを繰り返してこれた人生で、何か表現したいと思ったところで、やっぱり結局僕はフジファブリックの素晴らしさ、これまで出会った人たちの素晴らしさを伝えたいだけだと気づきました。」
と言っていました。総くんらしいな、と。
ライブタイトルにもある「アンサンブル」を、ただの音楽用語としてだけでなく、人との繋がりに例えて、大切に愛するところ。それが、総くんがたくさんの人に愛される所以なのだろうと思います。
本編最後の曲「echo」は、総くんが歌うことを決意した曲。この曲をこの日に歌うということは、これからもフジファブリックと共に生きていくことを示してくれたのかなと勝手に感じとりました。
気がつけば、総くんがギターボーカルとしてバンドの真ん中に立っている期間の方が長くなったんですよね。真ん中に立つことを決意してくれてありがとうと、今改めて思います。
アンコールは「STAR」。3人のフジファブリックの始まりの曲。1度大きな絶望を経験した3人が奏でる、希望の曲。いつ聴いてもジーンときちゃうな。
ストリングスと合わさることで壮大感が増し増しになって、これまた今までのどの「STAR」とも違って、とても美しく聴こえました。
ライブの構成から、選曲から、総くんの一言一言まで、総くんらしくてバンド愛に溢れた、とても素敵なライブだったと思います。
アンコールでの「僕にとって、フジファブリックが人生の希望なんです」という言葉。そっくりそのまま返したい。
私にとっても、私以外の誰かにとっても、フジファブリックは人生の希望です。
正直、以前よりも熱は落ち着いてしまったと思っているのですが、それでもやはり私にとっての音楽の原点であり、私という人間を形成したのは、フジファブリックだなあと改めて感じました。
山内総一郎さん、お誕生日本当におめでとうございました。これからもたくさんの愛に囲まれて、たくさん笑顔で過ごせるように、心から願っています。
そして何より、どうか健康でいてくださいね!他の推しが40代になってから身体がボロボロなのを見てしまっているので心配なのです!!!よろしくお願いします!!!!!