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3 ; ハイキュー‼を一気読みして大泣きする正月

こんな面白い漫画があったんかい。
友人におすすめしてもらった3日後くらいに
漫画アプリの無料配信期間に入っており、
「これは僥倖!」と読み始めたが最後、
ハイキュー‼という漫画の持つ麻薬で脳がビリビリとなって
次の瞬間にはTSUTAYAに行き残りの巻すべてを籠に入れ
その次トんだあとにはもう読み終わっていました。

私が一番好きな登場人物は、山口忠君です。
山口君は、主人公とおなじ高校一年生なのですが
才能やセンス、身長に恵まれているほかの3人に比べ
これといって秀でたものが最初はなく、
かといって盛り上げ隊をやるかと思えば全然地味で、
そんな子がめっちゃかっこいい顔に描かれているわけもなく、
「さすがにモブすぎる」と
当初はなかば憐れに思いながら見守っていたのですが、
彼の偉かったところは
それでも試合に出るために自分で武器を探して鍛えたところです。
スタメンではなく、ピンチサーバーとして
チームの役に立つために。
それだけでも本当に偉いと思います。
できないことをできるよう特訓するそのやる気も、
恵まれた仲間と自分を比べ卑屈にならなかった素直さも、
本当に偉いです。
お分かりかと思いますが、この時点でかなり
山口君を好きになり始めています。
そうして努力を重ね初めて出してもらえた試合で
彼はサーブに失敗してしまいます。
これといって得意なことがない私のような人間は
ものすごくわかってしまうんですね。
「なんでほかの人が普通にやってることでさえ
 こんなに緊張して、失敗して、
 ああ、かっこ悪い。かっこよく決めたかった。
 やっぱり自分はヒーローにはなれない。」
ハイキューという漫画は、このような人間の
心に寄り添いながら、その考えを否定し
普通の人間の脱皮の瞬間も描いているところが素晴らしいです。
山口君も、次第にサーブが決まるようになり
時に立ち止まりそうな仲間の背中を押すまでに成長します。

最終巻付近は、高校を卒業したキャラクターたちが
それぞれの道に進んでいる未来が描かれます。
山口君はバレーボール選手にはなっていませんでした。
「それで食っていく」という選択には
もちろん大いなる覚悟が付きまとうことでしょう。
ただ、「生業にしない」という選択にも
いろいろな想いがのっかっているはず。
彼らの青春を見守ったものとして、
仲間の活躍をキラキラした目で応援している山口君を
描いてくれて、古館先生本当にありがとうございました。
ハイキュー‼の世界で山口君は
もしかしたら、3年間スタメンになれなかったかもしれないけど
あんなに笑顔で、心から応援している山口君を見て
一歩うしろではなく横並びでずっと歩けてたのかなぁと
挑戦をあきらめた大人の目にあたたかくうつりました。

とっくの昔に完結した漫画を
こんなド新規が長々と語ってお恥ずかしいですが
2023年早々、めちゃくちゃ興奮した勢いそのままに
書きなぐっています。
今年もよい作品にたくさん出会えますように。

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