400gで生まれた娘 3
酷いつわりを耐え無事に心拍も確認でき、ひたすらつわりが楽になるのを待った。
ずっと仕事を休むのは精神衛生上良くなくて、起き上がれるようになるとすぐ復帰した。
妊娠初期の検診での胎児は順調だった。
大きさも週数通り、NT(むくみ)や異常を指摘されることもなかった。
とにかくダラダラ続くつわりをひたすら耐え、やっとの思いで安定期に入り、それからちょっとして。
21週の検診で、先生に『赤ちゃん小さいなぁ…』と言われる。
エコーを見ると、全体的に大体1週分くらい小さいと出ていた。
でも息子の時も『小さめだね』と言われていたから、今回も小さめの子なのかな?とその時は思った。(息子は小さめと言われていたけど、39週2日で2680gで生まれています。)
4週おきの検診の時期なのに、先生に『ちょっと来週も見てみようね』と言われ、例の『違和感』が再び身体中を駆け巡り、一気に不安になる。
たぶん小さめだから念のために来週も確認するだけだよね?
エコーの時間も短いし、もしかして測り間違いかもしれないし。
来週までに成長していたらきっと大丈夫。
だけど…
やっぱりこの子、生まれてこれないんじゃ…?
まさか、まさか!
色んな気持ちが入り混じって落ち着かない1週間を過ごし、次の検診。
エコーをして胎児の体のサイズを測っていく。
頭の大きさ、胴体、大腿骨の長さ、体重…全て、『-1.7SD』『-1.5SD』と表示されていた。
そんな数値見たことなくて、心臓がバクバクした。
1週間前より成長が遅れてる…。
『赤ちゃんやっぱりちょっと小さいから、詳しく検査した方が良いと思う』
『ここでは見れないから、大きい病院に紹介状かくね』
先生にそう言われて、目の前が真っ暗になった。
え…紹介状?
そんなに大事なの?
赤ちゃん成長してないの?
検診を終え、一緒に来ていた夫と車に戻り、すぐ紹介状を貰った大学病院へ連絡を入れ、直近でみてもらえる日に予約を入れた。
重苦しい空気の中、夫が車を走らせた。
『赤ちゃんダメなのかもしれない………』
そう考えた瞬間、涙が止まらなくなった。
夫は突然泣き出した私に、『いや、赤ちゃん小さいって言われただけじゃん』『念のために検査してきてってだけでしょ』『ダメなわけないじゃん』と言っていた。
もう誰に何を言われても、その時の私には届かなかった。
『私の予感が悪い方に当たったかもしれない』
『私が変なことを考えてしまったから実現してしまうのかもしれない』
『私のせいで、赤ちゃんが死ぬかもしれない…』
ただ泣きながら、こんなことをグルグル考えていた。