【BLACK】街の観光事業ってこんなものか?
飛行機は大好きだ。新幹線も大好き。いつもと違う特急列車も。いつもと違う高速道路での長距離移動も。まだ知らない街を目指してワクワクする。
でも、街に降り立ったとき、ワクワクを超える感動を味わったことはない。あの夢見ていた街についに来たのだ!という高揚感をもっと味わいたいものだ。街の魅力を伝えるのは、役所の仕事だろう?もっとできるんじゃないのか?
そもそも観光事業は、役所のどこがどのような権限で何をすることとなっているのか。。。
地方行政のトップは当然、首長。都道府県知事もしくは市区町村長だ。多くは首長が総合計画をつくり、これに従って行政を実施していく。その中に観光計画も入っている。そして、多くは官民で観光協会を組織して、街のPRや各事業者への補助金・規制緩和の実施を行っている。
たとえば名古屋市では、昭和52年に議会の議決で成立した「名古屋市基本構想」を基に「名古屋市総合計画2023」がつくられている。そして、これを受けて「名古屋市観光戦略」がつくられ、公益財団法人名古屋観光コンベンションビュローが街のPRや企業誘致などの事業を担っている。街のPRは観光情報HP「名古屋コンシェルジュ」やSNSを駆使し、結構よさげな感じ。
でも、何か足りない。基本戦略に従って観光客目線でのブランディングがはっきり出来上がっていない。名古屋でいうと名古屋市観光戦略では、基本理念を「世界中の人が行き交う交流都市・名古屋」としている。交流都市ってどんなの?名古屋に降り立って、街を巡ったら、「交流しとるわー楽しいわー」って思う街ってどんなの?少なくとも名古屋を歩いていて、その感じはないよね。
もっと言うと、交流都市という特徴がゆえに、観光客のどのような消費行動が促されるのか?それによってどのような産業が栄え、どのような税収が増えるのか?ここまで繋がって、初めて観光がその街の事業として根付き、そこに住む市民サービスの財源になって好循環になるのではないか?
街のPRは良い!事業者の後押しも良い!でも、市区町村自身がもっと主体的に街をブランディングし、積極的に産業を発展させる気概があっていいのではないか?少なくとも市民からはこの気概が感じられない。
こんなものか?これが限界なのか?もっと考えてみろよ。