end of 2023 :
シンガポールは残り2時間で2024年を迎えようとしている。
今年はとにかく冒険的な1年だった。世界各国でたくさんの人に出会い、気のおける仲間と共に暮らし、たくさんの人からあたたかな愛を受け取ったなと振り返る。もちろん思い悩みもがく毎日の連続でもあったけど、その度にひとり言葉を手帳にぶちまけて、あるいは過去の自分の言葉に救われながら、ひとつ、またひとつ強さを持って進んだり、戻ったり、ただ浮遊したりしてまた年の瀬を迎えることができた。数年ぶりに、自分らしさ全開で生きるということができたと思えた2023年に、共に過ごしてくれた大好きな皆に、真っ直ぐにありがとうが溢れてしまう。
あまりにも幸せなことばかり思い出せる年だったからなのか、年の瀬に今年分の地獄の決算をしようと、悪魔がかわいい抵抗をしている。バックパック先のベトナムで初日にスマホは盗まれ、全財産が入った口座はロックされたまま、さらには昨日から高熱にうなされながら何とか飛行機を乗り継いでつい数時間前にようやく寮に帰宅できた。旅先1人で高熱は2回目だったので、念の為持ち合わせていた薬たちに救われたが、凍えながら空港のトイレの入り口の硬いベンチで横になってうなされていた今朝は、終わらない地獄かと思って笑っちゃった。それでもきっと大丈夫、なんかオモロい体験をしているなと思えるのは、きっと助けてくれるであろう周りのおかげだ。
高熱にうなされながら乱文で、今書きたいことを書いてみる。やってきたこと報告というよりかは、日記みたいな感じで。
2023年は実家での生活をやめて、下北沢のシェアハウスと、留学先NUSの寮で愉快な仲間たちと暮らした。犬のことは溺愛しているものの、実家にいることがあまり得意でない自分にとって、帰ってもいいなと心から思えて頼れる、元気をもらえる家を持てたことが、大きな変化であった。
愛想良くするのは得意だけど、内心人と関わるのは疲れるし、部屋に引き篭もりたいし、この人はあまりにも自分と違う世界に生きているからどうせ大して仲良くなんてなれないよ、わたしはあなたのこと友達なんてまだ思ってませんからねなんて人知れず斜に構えまくっていた2023年最初ごろの自分を、尊重しつつ、それでも半ばガンガンと砕きにきてくれた下北カレッジとの出会いは嬉しくってたまらない。実家を出たいがためも理由の一つに躍起になって応募した、東大OEGsとトヨタモビリティ基金さんによる研究助成プログラムGood Life on Earthさんのご支援により、直接的な研究支援に留まらず、住居環境までご支援いただいた。
パワフルな人、どこか危なっかしい人、不器用な人、太陽みたいな人、頑張りすぎちゃう人、たっくさんの魅力的な人に囲まれて過ごした8月頭までの月日の思い出は、振り返ると心を奪われちゃう宝石みたいで、壊さないようにどう大切にしていいかわからなくなちゃうぐらい、抱きしめたい。締切は明日朝なのに全然終わらずいつもの人たちで徹夜したり、思いつきで朝5時に開店の麺を食べに行きたいがために夜通し語り合って歌い合ったり、夜中にどうしていいかわからなくなって下北の街をひとり放浪したり、喋りかけないでくださいモードでひたすら追い込んで頑張ったり。この先一生の友人でいるんだろうなと思っちゃう、尊敬してやまない人たちにも出会えた。高校生から社会人まで年齢関係なく、真剣にぶつかったり向き合ったりしてくれるこの場所は、魔法だった。
SFCの研究室は、あいも変わらず大学での大切な居場所で、最後の最後まで卒業しちゃうことのが信じられなかった仲間や先輩が去ったと思ったら、新しく入ってきて出会えた人々が、すぐにめちゃくちゃ大好きな友人になった。今年は本当に大切な出会いがありすぎる… 一緒にものづくりをし、展示をし、論文を書き、終わらない課題とバグとの戦いを共にしてくれる、愉快な仲間がいることに嬉しくなる。研究室の仲間とここ2年やっているプロジェクトにて、クラウドファンディングを介してついに実際のものを120人近くの人々に届けられたのは、デジタルではなく触れられるものをつくりたい!に固執していたここ数年の自分にとって感動だった。クラファン繋がりでご縁あって急遽出展が決まったミラノデザインウィーク2023では、3DPやバイオマテリアルに取り組んでいる世界各国からの同業者に出会い、自分がものづくりをしていくフィールドは、日本以外にもたくさんあるんだということに手触りを得たし、勇気づけられた。そして自分の圧倒的修行の足りなさも、アグレッシブさが足りないことも、大枚をはたいて展示できていることの特権性も、多くのことに気づかされた。
2023年はヨーロッパと東南アジアの多くの国を旅した。
ギリシャ、イタリア、オーストリア、オランダ、台湾、シンガポール、マレーシア、ベトナム、タイ、インドネシア… 10カ国に及ぶ。
初ひとり旅だったオーストリアとオランダでも、しっかり発熱したり、台湾で胃がしんだり、インドネシアで徹夜で山登って塩酸湖に手突っ込んだり、ベトナムでラリってる人に追いかけられたり…. なかなかのサバイバルを大事にならず生き延びられたので、自分の幸運に感謝している。おかげで、自分の雑草並みの生命力と底力と精神力を信じられるようになった。
8月から始まったシンガポール留学では、1学期間限りの出会いだった世界中の友人が多く、もうみんな自分のhome townに帰ってしまったので刹那的な出会いに寂しくなってしまう。当たり前だけど言語も文化も違って知り合いもなにもない!の状態身ひとつで突っ込んだ夏から数ヶ月で、自分らしくストレートフォーワードにたくさんのことを語り合える友人に多く出会えたことにくすぐったくなってしまう。英語で自分をうまく表現することができるのか、試行錯誤の日々だったけど、わかりあえなさがあることをわかっている者同士だからこそ、できる会話も育める友情もあることも知ることができた。ほぼ毎日集まって、共に過酷な課題やタスクと奮闘し、心が折れそうになった時は互いにペアレントをして一緒に留学をサバイブしてくれた、日本人の留学生仲間との素敵な出会いもあった。
生涯の友なのだろうなと思えるあなたたちみんなに出会えた2023年は特別だったかもしれない。こんなくさい言葉が自分から出るなんて予想もしていなかった
さあ、2024年
ひとまずスマホはついに卒業したし(盗まれただけ)、Kindleをご支援いただいたので、本をたくさん読んで、走り続けることをやめないでいたい。いよいよ本気で自分が頑張りたいこと、挑戦すること、やるしか生き延びれないことの前にもやっていた霧が晴れて、直視できている感覚がある。不思議と力もむくむく湧いてくる。留学後半は、また訪れる新しい出会いを大切にしながらも、内向的に修行していくムーヴも持ちながら過ごしたい。帰国したあとは、まだ決めてないけど、大切な人たちに会いにいきたい。
2023年はたくさんたくさん、お世話になりました!
2024年もこんなわたしですが、お世話してください!!
ありがとう
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