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「第一回黒潮短歌賞」展示作品(一次選考通過作品)発表

「黒潮短歌賞」について

高知県幡多郡黒潮町で始まった短歌賞です。
第一回は、選考委員に岡本真帆さん、上坂あゆ美さんを迎え、2024年12月14日に黒潮町立伊与喜小学校(休校)で開催されるイベント
「岡本真帆×上坂あゆ美『伝える』短歌会」
に合わせて、作品を募集しました。

本イベントは、2024年12月14日、15日(9〜16時)に開催される
「『伝える』文化祭KUROSHIO」のメインプログラムとして企画されました。
イベントに合わせて、応募作品の532首の中から、下記の173首を一次選考通過作品として、会場の校舎に展示いたします。


  • 作品は、作者の名前・ペンネームの50音順で並べていますが、読み方が不明な方は順番が誤っている可能性もあります。ご容赦ください。

  • 作品の展示はこの順に限らず、ランダムに展示します。

  • 作者の都道府県について、高知県で市町村をご記入いただいた方は、市町村のみ掲載しています。



一次選考通過作品(展示作品)


ほんものの海に出会えば睫毛の影うっすら青く透き通りゆく
 (10 大阪府)

冬色の毛玉の出来たセーターと 海を見たくて遠回りした
 (68 愛知県)

仄青いビー玉越しに見たきみの笑った顔が海に似ていた
 (ray 東京都)

ざんざんと足首に纏いつく波はいつまでが子どもなんだろう
 (ZENMI (全美))

ボトルメール流すみたいに手から手へちいさな海を渡しあう子ら
 (青木菓子 兵庫県)

せまくてもおおきくなくても海は海あなたはあなた 深呼吸せよ
 (青木菓子 兵庫県)

爆音の宇多田ヒカルが通ります 海の底でも眠れるように
 (あおのよう 東京都)

真夜中の ファミレス、公園、無人駅。全部浜辺の代わりだった。
 (あおのよう 東京都)

一人にはなれないことを知りました 潮風よ、尾よ、じゃれてくれるの
 (あおのよう 東京都)

早退を咎めずひかってくれたあの海へコサージュをうかべて それきり
 (吾妻亮太 愛知県)

近づくと水面が透けて背後には俯くばかりのきみがいました
 (吾妻亮太 愛知県)

まだヒレがついてた頃の友だちへ手を振り返す真昼の海よ
 (雨沢優子 東京都)

大海に放つ寿司屋の炙り鮭君にはどうか生きててほしい
 (アラカキタツキ 東京都)

マイホーム・タウン 車の窓から見えるたび自分の名前すきになる
 (石川夏渚 高知市)

ちくわ弁当 何をやってもあたしって 海はちっとも優しくはない
 (石川夏渚 高知市)

これくらい荒い波の日じゃないと本当のこと言えんよね 嬉しい
 (石川夏渚 高知市)

海のそば 若者のすべて歌うけど ぜんぜん来週もやる花火
 (石川夏渚 高知市)

嘘つかない そういう風に育てられた 父とロックと黒潮の血
 (石川夏渚 高知市)

行きしなに 咲く二輪見た 彼岸花 潮風が散らせ おい風で帰る
 (石川リョウスケ 東京都)

あの時は 気づかなかった この景色 私の海だ 雪の砂浜
 (伊田真奈美 神奈川県)

バイト後に海を見に行くか喫茶ボンボンにいくかを迷ってボンボン
 (イトウマ 愛知県)

飛行機の下に広がる海水に知らせたくないなよやかな腕
 (岩松粗忽 東京都)

名前のない海に二人が並ぶこと 泣いたりしたら許されていた
 (植垣 颯希 神奈川県)

波を待つ人ひとり無き冬の海眺める祖母の家の窓より
 (梅鶏(うめどり))

砂浜に薄口醤油の空容器 もしやここらの海のすべては
 (えぬしげ 奈良県)

断言のあとにちいさく繰り返す海はそういうこわさに似てる
 (えぬしげ 奈良県)

「友人がバターの海に溺れた」と通報があり動く消防
 (えぬしげ 奈良県)

繋がっている気がしていつまでも会いたくなるから海には行かない
 (えみち 東京都)

来年も 海を見ないで 生きるのか 終電列車は 波より揺れて
 (遠藤さや 三重県)

海がいちばんあまいのは午後だからきみと浅瀬を掬ってはしゃぐ
 (逢坂きりん 広島県)

海は荒れ 潮煙立つ 渚辺を 振り返りつつ サーファーは帰る
 (大西禎子 黒潮町)

秋が切ないのは夏が終わるから 海のフリルに浸す右足
 (おおにしみゆ 広島県)

深海魚までいだきゆく海だから君の光は必ずあるよ
 (緒方燕柳(おがた えんりゅう) 大阪府)

白内障負った海獣大海を知らずに馴染む檻の横幅
 (小澤美玖 東京都)

しどけない鬱に満たない憂鬱の浮かぶ湯船は夕凪のごと
 (小澤美玖 東京都)

海岸の放置自転車 風の日はいっそうきみのことを思うよ
 (織原禾 神奈川県)

海があるただそれだけでふるさとの青がこころの原色になる
 (風ノ桂馬 東京都)

黒潮の父になりまた母になり一本釣りの竿の撓みよ
 (風ノ桂馬 東京都)

「アノウミ」と点字を打って息を吸う 君に寄り添うあの海がある
 (風ノ桂馬 東京都)

バスツアーで四国を共にしたおっさん七人組が桂浜で自撮り
 (佳丸 東京都)

喀血し船を降りたる我が父の心にふれたる青年の船
 (角美幸 土佐清水市)

二人岬ってどういう意味ですか あとご家族にはいつ会えますか
 (金井晶 宮城県)

あと三円足せば海月が揺蕩った切手を遠くに運んでもらえる
 (金森 東京都)

海に降る雪は誰にも知られずに電車に溶ける母への弔い
 (金森 東京都)

天国の色が熔け出る佐渡の海 夕の水面を往けよ吾が石
 (金子まれ 千葉県)

山猫も、やあ海猫も舞い踊れ!一夜祭りの最期の花火
 (涸れ井戸 京都府)

眉間に凪 神も科学も過ちに敵わないから海を信じる
 (木島えつ 福岡県)

かろうじて海と自室をふるさとと呼べたときだけあらわれる帰路
 (木島えつ 福岡県)

祝福を浴びるふたりが海にいて彼のとなりでパンを頬張る
 (北風こんろ 高知県)

砂浜で猛暑に飲んだレモネード 二度目の恋はないのだろうね
 (北風こんろ 高知県)

瀬戸の島 墨絵の如く連なりて こがねの水面 光に沸きぬ
 (キノコ 土佐清水市)

ゆんゆんと回る電動イカ干し機 遠心力で還れ宇宙へ
 (木村楓 青森県)

楽しみにしすぎた朝は玄関へ迎えにやって来るささら波
 (木村楓 青森県)

傷付けば潮の満ちない冷たさよ海の向こうへ湯気を差し出す
 (工藤玄暉 京都府)

四度目の句点を過ぎてかすれゆくガラスペンの文字、海でおわりぬ
 (倉松こずえ 土佐清水市)

潮風がふいて身体が宙に浮くわけがないから自力で歩く
 (古池伶香 神奈川県)

海のない街に住んでいるけれど貝の味噌汁記憶にある海
 (古池伶香 神奈川県)

ナビの声育三郎がいいのにとガヤガヤ走る女子旅 海へ
 (好機 高知市)

諏訪湖しかでかい水辺はないけれどラプラス背中でなみのりしてた
 (こうへいまる 長野県)

いつも見上げる堤防が大きく感じなかった日このまちを出た
 (高良朝光 愛知県)

朝(あした)へと矯正されていく夜をどこへもいけずたゆたう海月
 (小仲翠太 千葉県)

夏の夜のフェリーは海に灯を零すもう朝までは出られない島
 (小山 高知市)

まず謝れ夜の海見て考えたとかはいらないまずは謝れ
 (小山待子 高知市)

ローソンのカフェラテ持ってらっきょうの花畑通ってゆけば海
 (小山待子 高知市)

落ちていく夕陽を目指し海のある街まで赤い車で四人
 (阪口歩 徳島県)

車窓から海が好きだと気づくとき人はたしかに貝殻をもつ
 (阪口歩 徳島県)

サイダーの栓を無くした海があるローソンもある大学もある
 (阪口歩 徳島県)

海風の南京町をすり抜けて情けないほど君の古傷
 (阪口歩 徳島県)

人生のベスト3に入るかもしれぬ通学路の山と海
 (阪口歩 徳島県)

るるぶには載らないような島だから目印はほらワカメの看板
 (阪口菜津子 京都府)

海の字を入れた戒名じっと見る父と同じ世代の人たち
 (佐々波 佐 千葉県)

遠足はいつも海だと決まってた やけにかわいい砂浜の花
 (鎖月いのる)

らっきょうの漬物が出て泣いていた 台風の日の臨海学校
 (鎖月いのる)

ふるさとの海は灰色おだやかな海しか知らない君のやさしさ
 (さとうきいろ)

私たち海泳いでるみたいだねスマホのマップの誤差のおかげで
 (佐藤橙 鹿児島県)

車窓から海をながめず単語帳片手に眠り遠のく校舎
 (砂野炬 東京都)

太陽を目指せば海に辿り着く町特産の方向音痴
 (砂野炬 東京都)

撮ればすぐカテゴリ分けするiPhoneも区別できない海と湖
 (砂野炬 東京都)

砂浜のすみに転んだ自転車は転んだままで10年経過
 (砂野炬 東京都)

弟が知らないヒトデを持っていた今はなんにも遺っていない
 (澤田悠生 京都府)

都会って言うとき広がる海のこと渡っていった末の岸辺で
 (しき)

波待ちのサーファーみたいに風を待つ。カーテンが揺れるまでの静けさ
 (しき)

またひとつボトルメールを見送って手を振るような浦の浜木綿
 (しき)

おかしいわ海の機嫌はわかるのに私の機嫌はさっぱりなのね
 (白鳥)

日高昆布あまりに海岸に雑に落ちているのに拾うのは犯罪
 (身 大阪府)

もし馬を飼ったらなんて名付けよう海の中でも話してほしい
 (身 大阪府)

ハマナスのトゲそれぞれに夕景が染み込んでゆく五時だと分かる
 (神乃)

描くべき線が分かっているようにフナムシは影の密度を詰める
 (神乃)

海風に染め上げられたシャッターが商店(だった)街に並んで
 (神乃)

地球儀の青をなでれば照りすべりこんなに海は偽善ではない
 (す 東京都)

夕焼けが海原に灯をまき散らし白波はしゃげ桂の浜に
 (す 東京都)

ちゃぷちゃぷちゃぷSongs that I sangのまにまにざぶざぶざぶ
 (すめらぎ回 熊本県)

かけがえのない気がしていることだった 君が触れれば去ってゆく凪
 (瀬崎薄明 神奈川県)

山側のトイレは故障中なので海側のトイレをご利用ください
 (外村ぽこ 富山県)

自転車が私を乗せて南下する海に私を見せようとして
 (外村ぽこ 富山県)

君とならなんでもできる僕になるタートル・トークで手も挙げられる
 (外村ぽこ 富山県)

海なりのような拍手の中にいる時だけ僕は自由になれる
 (ソガサキ 埼玉県)

岬なるブラック・ジャック邸のごと校舎五階に図書館は在り
 (高尾里甫 愛媛県)

波の音がする 迷子だと思ってたけど旅だったのかもしれない
 (高野 栞 東京都)

アイドルは海岸線のことばかり歌って夏が遠ざかっていく
 (タカノリ・タカノ 東京都)

孤独、と声にするたび冬の海岸できつねは群れをはぐれてしまう
 (高橋 寧 福岡県)

砂まみれの足を濯いでくれた手を思い出にする朝のみそ汁
 (高橋茉利江 黒潮町)

四角くて黒いものだと思ってた海に包まれこくりと眠る
 (高橋茉利江 黒潮町)

岬まで自転車でゆくようなひと静寂だから孤独がすきだ
 (武井窓花 長野県)

異国から流れたような注射器を無糖のボスが抱きしめている
 (田中友之 東京都)

大漁旗なびかせ還る船みつけ母は祝の大徳利ぬくめむ
 (田村絹恵 土佐清水市)

小春日にハマゴウの実を摘む母が夜なべで作りし枕のこれり
 (田村絹恵 土佐清水市)

私より金木犀を見つけるの上手な君と見る海の青さ
 (ちゃり 静岡県)

たくわえる あなたがもらう優しさの半分は海でできている
 (月岡浅葱 兵庫県)

夢はあったけれど忘れてしまった 海は良い歳してバズってる
 (つつじ 福岡県)

白い歯を みせつけ笑う 波乗りの 流行りのゲーム クソッタレ夏
 (つま子 四万十町)

月光の 道標指し アンニュイに 笑うあんたの ものにはならん
 (つま子 四万十町)

五時の鐘が歪んだ街で詠みたいな海と流木みたいな歌を
 (敦澤ナオ 北海道)

甘党のトンビが獲ったメロンパン 共有フォルダのパスを送信
 (点線画鋲)

海のない県で生まれたから僕は海を自由に想像できる
 (仲川暁実 愛知県)

便宜上線が引かれた地図帳と線が見えない実際の海
 (仲川暁実 愛知県)

半額がお好きな兄は主語がない不意にサザエを取ってこられて
 (永田葵 東京都)

海にいる鳥をたやすく海鳥と呼べるあなたの恋人だった
 (ナカノソト 京都府)

汽水域まではあなたとはしゃぎあって、聴こえないふりを続けるつもり
 (ナカノソト 京都府)

叫ぶならばかやろーー!がいいと思うばかやろーって人生で言ったことない
 (中村ハルカ 北海道)

貝殻で波の音(ね)をきく悲しみの泪はいつも右からこぼれる
 (なたいののは 東京都)

子と作る砂山の熱はあの頃にわたしを撫でた父の手だった
 (菜々瀬ふく 福岡県)

マチアプは海であなたは新月で我は地を這うでいだらぼっち
 (仁藤えみ 千葉県)

遠くからここまで歩いてきたひとはどれだけのこと許せずにいる?
 (にゃんるー)

海に行く為に案件してるのにオジがまさかの「海に行きたい」
 (梅毒 大阪府)

春の海 いつか流したがらくたの夜の涙もここまでおいで
 (花野 木春 東京都)

夢の中心と体のマリアージュ結婚式は海辺がいいの
 (ぱんだ 神奈川県)

海行ってなにもしないで帰ったりしたいね 秋はみじかくて好き
 (柊木快維 愛媛県)

泳げないあなたと海を見るだけでじゅうぶん、猫のよう触れあえば
 (ファブリ 埼玉県)

自動車がいくらか知らない人と来た海(あ、方舟)(乗る?)(波の音)
 (深川泳 滋賀県)

愛したいそれはもう海のようにって心に宿した海が違うね
 (深川泳 滋賀県)

正常に狂う 割れてるままでゆく2月の須磨に散らかる光
 (深川泳 滋賀県)

故郷はなんでも錆びる街 造船所にペンキの匂い立ちこめる
 (本田水曜 大阪府)

無限から生まれた波の片割れを見た 図書館は最果ての海
 (まさやま 茨城県)

潮騒の音めぐらせてぼくもまた海へつながるための水脈
 (まさやま 茨城県)

海の絵を見るたび多分思い出す 弾けた君のすきに濁点
 (増田裕香 高知市)

夏だから無理して入る海みたい息合う前の僕らの逢瀬
 (増田裕香 高知市)

彗星が一昨日までは見えたってくすんだ海に人といる朝
 (増田裕香 高知市)

子らはみな海の向こうに祈るしかできることなく今日も青空
 (増田律女 黒潮町)

邪魔しないただそれだけの難しくつい言いかけて海を見つめる
 (増田律女 黒潮町)

「見送るよりも見送られたい」と言う夫と今朝も浜辺を歩く
 (増田律女 黒潮町)

おもいでの曲をあなたと聴くように海を見ているだけの日がある
 (街田青々 京都府)

砂浜にブロッコリーが落ちていた 海に励まされたことにした
 (松下怜平 兵庫県)

消してゆく海の写真はみな凪いで離婚届のあなたとわたし
 (松本みとん 千葉県)

サーファーが波を選んで乗るように今日の夕方離婚を決めた
 (松本みとん 千葉県)

海底のピアノが浮かんで空が降る。予測できないわたしが来るよ。
 (まるい亀の会)

語らずに手招きばかりがお上手で海みたい また鍵わすれたの
 (水埜青磁)

海なし県生まれた性には逆らえず好きでもないのに海だ!と叫ぶ
 (三田豆 長野県)

夕暮れの海をジョッキに詰め込んであおれば船出していく我が身
 (六浦筆の助)

ここまでがタカハシガワでここからがセトナイカイだ あとはもうない
 (村川愉季 東京都)

砂浜になる前ここで石たちは波に擦られてかろかろ泣いた
 (村川愉季 東京都)

もう見えるはずと匂いで分かるから浮き輪を抱いて坂を登った
 (村川愉季 東京都)

鳴く海に忘れていった 砂時計 割れてその刻(とき) 止まったままで
 (明月)

すぐそばにいられなくても共にいることはできるね 海を眺める
 (もくめ 北海道)

来年の夏もあなたは海にいる手招きしてはくれないままで
 (もくめ 北海道)

さみしさか嫉妬なのかがあいまいで海月のように笑ったんだ、夜
 (森崎とわ 東京都)

潮風が小さじ1杯降りかかりパスタみたいに髪茹だる昼
 (森 亘 長野県)

濡れた服乾かぬままでゆっくりと朽ちた桟橋我ら闊歩す
 (箭田儀一)

つま先を水平線に向け立てば三平方の定理の姿勢
 (山下ノ・ボール 土佐清水市)

ふるさとの海だと思う面倒な手続きなしに泳いでみれば
 (山下ノ・ボール 土佐清水市)

十分後、瓶が砕けて深海に広がっていくオレンジジュース
 (山下ワードレス 東京都)

海側に座ったせいでトンネルが父のしつこい小言のようだ
 (山下ワードレス 東京都)

海行きの電車の中でうっとりと猥談をする手話のカップル
 (山下ワードレス 東京都)

海原が窓から見える高校の生徒が目指す別の海原
 (山下ワードレス 東京都)

はじめての海水浴の感想を僕に伝える多くの絵文字
 (山下ワードレス 東京都)

栓を抜くように耳へと流れ込む波イヤホンを夜に外せば
 (山下ワードレス 東京都)

海沿いの大観覧車が僕たちを朝陽のように押し上げてゆく
 (山下ワードレス 東京都)

しゃっくりが止まらないので仕方なく彼方へつづく飛び魚の旅
 (山下ワードレス 東京都)

夏のかけら残る十月のビーチにビーサン刺さる雪の予報で
 (山本省太 黒潮町)

フルネーム習い終わった仲間だね 「海」書いた日に声掛けてみた
 (友里絵 愛知県)

インドアを極めて今は情報の海乗りこなすプロサーファー
 (ヨリタ 東京都)

電話ごしに 突然、波音 聞かせるし 私は逢いたい 海とあなたに
 (わかば 香川県)

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