都民から島民へ。リモートワークシフトを機に、故郷兵庫県の淡路島に移住しました。
2020年11月に、16年間過ごした東京、その中でも14年間もの時間を過ごした愛着ある街下北沢を離れ、故郷兵庫県の淡路島に移住しました。東京を離れて今日でちょうど一か月が経過し、大量のアリさんマークの段ボールもようやく片付き、新しい生活にようやくリズムのようなものが出てきたので、淡路島の移住ライフについてつらつらと書いてみます。
(それにしても全部開けるのにまるまる3週間もかかった引っ越し荷物をたった半日で梱包したアリさんはほんとにすごい。しかもぶっこむだけでなく、どう考えても捨て忘れのゴミ的なモノまで丁寧に(もしかしたら皮肉を込めてかもしれないが)緩衝材で包んでくれていて、解包しながらいちいち感動に打ち震えておりました。だから3週間もかかったのか。)
※2021年1月に、メッセンジャー黒田さんとおのののかさん取材の様子が読売テレビで放送されます。実物のおのののかさん、脚はおののののののののののかさんでした(つまり、脚がめっちゃ長かったよ!と言いたいわけです)。
新天地は、兵庫県洲本市ペンギン村3丁目
さて、冒頭のこの珍妙な建物ですが、これが僕の新居です。ペンギン村、というのは冗談にしても、バードスタジオ感満載の世界観(住所も五色町"鳥"飼浦だし)。この建物に合う愛車はスズキの「遊べる軽=ハスラー」一択でした。
場所は東京ドーム4個分(16ha)ほどの広さの別荘地の一角なのですが、平日の人口は全体で20人程度と思われますので、東京ドームに審判員だけがいるくらいの状態でしょうか。人口密度的にはペンギン村といい勝負で、コロナ禍におけるモデルシティと言い張りたい気持ちでいっぱいです。メガネっ子の代わりに野生のイノシシがキーンと体当たりしてきます。
物件の契約書には「何らかの原因により物件が消滅した際には、当然ながらこの賃貸契約も消滅する」との一文が。ベジータがギャリック砲でわが家を消滅させる事態をも想定した鳥山世界観に忠実な契約内容となっており、これなら甲も乙も安心です。
発泡スチロールのおうち
半球体で一見窮屈そうに見えますが、42平米+ロフト14平米と意外に広いです。実はこのドーム部分は発泡スチロールで出来ていて、ハスラー(850kg)より軽いので地震にも強く、丈夫です(だからといって試しに蹴りにこないように)。
熊本の大地震でも、阿蘇ファームヴィレッジのドームハウス群はダメージを受けず、避難所として活躍したそうです。保冷ボックスに使われる発泡スチロールなので当然断熱性も高く、工期も短く(一週間で建つらしい)、コストも安くハウスダストもないとくれば近い将来は世界中がペンギン村化するかもしれませんね。
気になる間取りは?
間取りは、ありません。上図のように、ロフトも含めて全部ずどーんと一体型の空間です。物件表示では「LDK+ロフト」となっていました。さてこの丸い部屋にどーやって家具を配置するのか?それは何より難しい問題だったのですが、以下の通りに何とか自分なりの「解」を導くことができた気がしております。他の人がこのスペースをどう使うのかも、すごく知りたいです。
出典:レインボー不動産
エントランスは「ブックカフェ風」の仕事スペースに
玄関を入って最初は、仕事場兼書斎スペース。昼間は手前のカフェテーブルでPCに向かい、夜はだいたい奥のキャンプチェアでウィスキー片手にやさぐれております。
結構高さのある本棚なのですが、無駄なスペースもなく収まりました。ドーム部分のアールが出る前に、1mほど垂直の基盤コンクリート部分があり、そこから徐々にアールが始まるので、壁際も窮屈さは感じません。
上から見るとこのような感じになっています。丸い壁面に合わせて回廊状に本棚を配置。建物形状に合わせて配置しただけなのですが、やってみると「端=玄関」が見えないぶん部屋全体に奥行きが生まれていることに気がつきました。
ドームハウスには「四隅」というものがなく、壁と天井が融合し合った不思議な空間体験ができます。母胎の中にいるような心理作用が働くせいか、非常に落ち着きます。睡眠も、下北沢の狭いワンルームの時は夜中によく起きたものですが、今は朝までぐっすり。「潜るように」眠るという感覚です。
このスペースのコンセプトは「ブックカフェ」なので、ダイソーで買ったカフェの写真などを飾ってみたりしてます。楽しいです。
書斎を抜けてリビングへ
さて、書斎スペースを抜けると愛用のソファと丸テーブルが鎮座するリビングスペース。基本的には壁沿いに全ての家具を配置し、内周部分が通路を兼ねるというレイアウトにしています。
窓は天窓のように高いので、昼間はカーテンを開けっ放しにしています。仕事の合間にふと見上げると、裏の森の木々が風にそよぐ様子が目に映り、気分もそよぎます。
「おうちキャンプ」でくつろぐダイニングスペース
リビングを抜けたダイニングスペースのテーマは「おうちキャンプ」。アウトドア一家に育ったので、キャンプチェアやスチール食器があるとワクワクしてきます。このタイプのキャンプチェアは「座る」というより「体を預ける」という感覚なので、自然とくつろいだ気分になれます。
新築の賃貸物件なので、椅子を引きずってフローリングを傷つけないようにコルクマットを敷いたのですが、何だか公民館のキッズスペースのようで味気なかったので、その上に人工芝+ウッドデッキを置いてみました(こういうPDCAはほんとに楽しい)。芝生を踏みながらのコーヒータイムはなかなか優雅なものです。
おうちの中ではしご酒
キャンプチェアに座りながらくつろいだ気分で語らったあと、さらにくつろぎを極めたいと思ったら隣接の二次会場へGO!イメージは掘りごたつ席ですが、賃貸のため掘れなかったので壁にもたれて足を伸ばすのがいい感じです。このあたりまでくると、だいぶ会話もグダグダになってきます。
記事広告を書きながら、一番態度変容していたのは自分だった
館内を満たすのは、SONYのグラスサウンドスピーカーの柔らかい音色。これ、3年前に記事広告を書いてから欲しくて欲しくてたまらなかったのですが、当時は10万円で手が出ず。最近3万円台の弐号機が出たので、即買いしました。ガラスの筒の振動を壁面に反響させて音を出すので、スピーカーから近くても遠くても音量はほぼ一定。だからゲストは必ず「え、ここから音が出てたの?」と驚きます。空間全体を心地よい響きに満たすグラスサウンドスピーカーは、まさにドームハウスにぴったりなのです。
おうちキャンプ周りはイオンのHOME COORDY(ホームコーディ)中心に、収納まわりはニトリ中心に。ライフスタイルメディアでこれらの記事広告を書いていた時は、狭いワンルーム暮らしでなかなか自分では使えずもどかしい気持ちでしたが、実際素晴らしいアイテムばかりで、ワクワクしながら買い揃える時間そのものがエンターテインメントでもありました。記事広告を書きながら一番態度変容していたのは自分だったのですが、ミイラになるのもそれはそれで幸せなものです。
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ペンギン村生活の魅力
とにかく、圧倒的に田舎ですから、田舎に期待するものは全てあります。まず、近所に「徒歩1時間のローソン」があります(二度と徒歩では行きません)。また家の裏もオモテも森なので、窓から紅葉が見えるし、おうちで森林浴ができます。夜は完全な静寂と闇(街灯なんてほとんどありません)なので、玄関を開けたらプラネタリウムです。完全な静寂に、イノシシがウロチョロする足音(鼻音?)だけが聞こえます。怖すぎて、未だに夜は徒歩で敷地から出たことはありません。
また、島なので地元の魚介類も豊かです。瀬戸内海の荒波に揉まれた鯛とタコは身がコリコリで有名。スーパーで150円くらいで地元のマイナーな鯛系の魚を見つけたら、庭で星を見ながらBBQというのもなかなかオツなもの。庭なので電気ストーブ全開のずいぶん横着なアウトドアが楽しめます。野菜も名産品の甘いたまねぎはもちろん、30円で買えるブロッコリーとか見たことのない野菜(バナナピーマンとか)地元野菜が充実していて500円で2週間分の野菜はそろいます。
島の西海岸沿いなので、もちろん夕陽も堪能できます。近所に慶野松原という美しいビーチがあるので、松越しの夕陽を眺めながら夕方の散歩をして、そのまま温泉に入れば心の洗濯はバッチリですね。この辺りは南あわじ温泉とうずしお温泉という泉質の違う温泉が点在しており、うずしお温泉はナトリウムイオンが強いので入った瞬間片栗粉まみれになったようにトゥルトゥルになります。500円程度の銭湯価格で入れる温泉が6箇所あるので、気分に合わせてふらっと行くのが楽しいです。まろやかな温泉と、地元のおっちゃん同士の与太話に心もカラダもほっこり。関西のおっちゃん同士っていつもほんと楽しそうにしゃべってていい感じです。
交通の便も〇。大阪神戸はもちろん、うどん県も近い
淡路島内の移動は車で1時間もあればどこでも行けるちょうどいいサイズ。私が住んでいるのは農村が圧倒的に美しい南あわじエリアですが、洲本市街へも30分もあれば行けるので、2つの商圏で買い物をしています。ニトリもヤマダ電機もコーナンもイオンもありますが、残念ながら無印良品とマツモトキヨシ、BOOK OFFはありません。また、明石海峡大橋を渡ればすぐ神戸ですが、反対の鳴門海峡大橋を渡って四国に入れば、高松まで90分程度なのでドライブがてらうどん巡りもできます(またこの道が海沿いで気持ちいい)。僕がこれまで行った恐るべきさぬきうどん中では、谷川米穀店が最強ですが、高松市内では地元のBARの人達に教えてもらったうどんバカ一代が美味しかったです。こないだ土日に行ったらとんでもない行列で断念しましたが。
高松でうどんを楽しんだら、そのまま帰るもよし、そこから雄大な祖谷渓谷の道を南下して3時間、土佐藩にお邪魔するのもおすすめ。渓谷にはロープウェイを下った川べりの至高の白濁温泉もあるので、ここで一息いれてもいいでしょう。写真は明神丸の調理風景ですが、藁で炙りたてのかつおの塩たたきは味はもちろん、藁の香りがたまりません。私が行った時は高知市内の宿が全て満室だったので、ひろめ市場上の駐車場で車中泊しました。朝まで停めっぱなしで400円程度で、他にも車中泊仲間がたくさんいたので安心でした。
みんな集まれペンギン村に♪
ということで、ご近所さん募集中ですw 自分が淡路島移住の情報収集していた時に意外と情報が少なかったので、少しずつ情報発信を続けてお役に立てればと思います。一人でも「淡路島ええやん!」と思う人が増えて、徒歩圏内に飲み仲間を作ることが当面の目標です。また、ドームハウスに日常住んでいる人も相当アレ、いやレアなので、そちらに関しても住みごこちなどのリアルな気づきを情報化していくつもりです。また、淡路島の腕のいい広告制作・編集代行会社=ホイポイプロダクションズもご贔屓に!