小栗旬
だんだんと寒くなってきて、羽織るものが手放せない季節になってきた。
テレビの画面の中では連日のようにお姉さんが乾燥とインフルエンザへの注意を喚起していて、街の中には顔の半分を白で覆ってる人が増えたように思える。
そんな季節になってくると、当たり前のように、さも善人面して出てくるやつがいる。
そう、「でん」だ。
一般の方々には「おでん」と言った方が伝わるかもしれない。が、私はあいつのことが嫌いなので「お」は付けない。なぜなら尊敬に値しないからだ。
「お茶」なんて当たり前のように「お」をつけるしなんなら、「おい、茶!」と言っている前時代的権威主義者みたいなおじさんを見かけようものならフルボッコする勢いである。
もちろん「お水」も然り。身体の約70%を占めているこの物質。感謝してもしきれない。「お野菜」もそのくらいの割合で水分が占めているので、人間=お野菜 という等式が成り立つ。はっ、これはノーベル賞を受賞してしまうほどの大発見ではないだろうか。ノーベルでもイグの方かな?
閑話休題。
まぁ嫌いに何も理由なんてないのだが、大根が嫌いというのが大きな要因であることだけは間違いない。
そうなるとブリ大根も嫌いじゃん、とお思いの方もいらっしゃると思うがそれは違う。
なぜならブリいや、「おブリ」がいるからだ。
冬になるといわゆる寒ブリが旬を迎える。ただでさえ美味しいのにさらに美味しくなるのだ。もうこれは大根ごときのマイナスで打ち消せる美味しさなんかではない。うめぇ、ブリまじうめぇ。
話が逸れてしまったが、ブリが旬を迎えるよという結論が出たところで今回は筆を置かせていただきたい。
では。いい、おブリ旬を。